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津地鎮祭事件は、政教分離原則について最高裁が初めて本格的な判決を下した事件です。

政教分離原則の法的性格として、制度的保障説を採用し、憲法20条3項が禁止している宗教的活動に当たるかどうかの判断基準として「目的効果基準」を打ち出したことが知られています。

▼憲法重要判例30選▼

No判決日事件名
1最大判昭53.10.4マクリーン事件
2最大判昭45.6.24八幡製鉄政治献金事件
3最大判昭48.12.12三菱樹脂事件
4最一小判平成1.3.2塩見訴訟
5最大判昭和49.11.6猿払事件
6最大判昭和58.6.22よど号ハイジャック記事抹消事件
7最大判昭和44.12.24京都府学連事件
8最三小決平成29.1.31グーグル検索結果削除請求事件
9最大判平成27.12.16女子再婚禁止期間事件
10最二小判平成23.5.30君が代起立斉唱事件
11最二小判平成8.3.8エホバの証人剣道受講拒否事件
12最大判昭和52.7.13津地鎮祭事件
13最大判昭和59.12.12札幌税関検査事件
14最大判昭和61.6.11北方ジャーナル事件
15最大決昭和44.11.26博多駅事件
16最大判平成1.3.8レペタ事件
17最三小判平成7.3.7泉佐野市民会館事件
18最大判昭和38.5.22東大ポポロ事件
19最大判昭和50.4.30薬事法距離制限事件
20最大判昭和62.4.22森林法事件
21最大判平成4.7.1成田新法事件
22最大判平成14.9.11郵便法違憲判決
23最三小判昭和56.6.15戸別訪問禁止事件
24最大判昭和51.4.14議員定数不均衡訴訟
25最大判昭和57.7.7堀木訴訟
26最大判昭51.5.21旭川学力テスト事件
27最大判昭43.12.4三井美唄炭鉱労組事件
28最三小判昭和56.4.7板まんだら事件
29最三小判昭和52.3.15富山大学単位不認定事件
30最大判昭和34.12.16砂川事件
目次

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政教分離原則とは?

政教分離の原則とは、国家の非宗教性、中立性を意味します。

特に重要なのは次の点です。

  • どの宗教も公認しないし優遇しない。
  • どの宗教にも俸給や補助金を支給しない。

日本国憲法では、20条1項後段、3項、89条で次のように規定を置いています。

  • 憲法20条1項後段:いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
  • 憲法20条3項:国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
  • 憲法89条:公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。

これらの規定により、政教分離原則が明記されているわけです。

政教分離原則の法的性格について

政教分離原則は、信教の自由の内容の一つなのかという問題です。

この点については、制度的保障説人権説という考え方があります。

制度的保障説は、政教分離原則は信教の自由を直接保証する制度ではなく、間接的に保障しているにすぎないとする考え方です。

一方、人権説は、政教分離原則は信教の自由の一つで人権規定であるとする考え方です。人権説に立つ場合は、政教分離原則に違反する行為が行われているときは、権利侵害を訴えることが可能だと考えることになります。

政教分離原則の程度は?

では、政教分離原則はどの程度徹底すればよいのでしょうか?

もしも、国が宗教と一切関わってはいけないとすれば、歴史的価値のある寺院を維持するために公金を支出することは一切認められないことになるわけで、国宝や重要文化財の指定などもあり得ないことになってしまいます。

この点について、学説は大きく次の2つの考え方に分かれています。

  • 完全分離説(厳格分離説)
  • 限定分離説(相対分離説)

完全分離説(厳格分離説)は、国は宗教と一切関わるべきではないとする考え方です。

限定分離説(相対分離説)は、国と宗教のかかわりをある程度は許容しつつ、相当とされる限度を超えるかかわりは認めるべきではないとする考え方です。

歴史的価値のある寺院の例から分かるように、完全分離説(厳格分離説)は現実的ではありません。

限定分離説(相対分離説)の考え方が通説と言えます。

では、どの程度の関わりならば認められるのかについての基準が必要です。津地鎮祭事件は、その基準を示した判例として知られています。

津地鎮祭事件の概要

1965年(昭和40年)1月に、津市の市体育館の起工式が行われました。

津市の市長は、この起工式に神社の宮司らを招いて地鎮祭を行ってもらい、宮司らへの神職報償費、供物料などの挙式費用として、7663円を市の公金から支出しました。

この公金支出について、津市の市議会議員Xが政教分離原則に違反しているとして、地方自治法に基づく住民監査請求を行いました。

しかし、住民監査請求が認められなかったために、その行政処分の取り消しと損害賠償を求める住民訴訟を提起しました。

第一審は、市議会議員Xの請求を棄却しました。

そこで、Xが控訴し、第二審では、地鎮祭が宗教的活動に当たると認定し、これに対する公金支出は違憲であるとの判断を下しました。

これに対して、津市側が上告した事件です。

最高裁の考え方

最高裁では大法廷で審議が行われました。

最高裁は、X側敗訴の判決を下しました。以下、最高裁の考え方を見ていきましょう。

政教分離原則の法的性格について

最高裁は、政教分離原則の法的性格について、制度的保障説に立つことを明言しました。

つまり、「信教の自由そのものを直接保障するものではなく、国家と宗教との分離を制度として保障することにより、間接的に信教の自由の保障を確保しようとするものである。」と述べています。

政教分離の程度について

最高裁は、明治憲法で神道を国教としていたことの反省から、日本国憲法で政教分離規定を設けるにあたり、「国家と宗教との完全な分離を理想とし、国家の非宗教性ないし宗教的中立性を確保しようとした」と解しています。

ただ、これはあくまでも理想論に過ぎず、現実的には、「国家と宗教との完全な分離を実現することは、実際上不可能に近いものといわなければならない。」としています。

そこで、政教分離の程度について次のように述べています。

  • 国家が宗教とのかかわり合いをもつことを全く許さないとするものではない。
  • 宗教とのかかわり合いをもたらす行為の目的及び効果にかんがみ、相当とされる限度を超えるかかわり合いが禁止されている。

このように述べて、限定分離説(相対分離説)の立場に立つことを明言しました。

憲法20条3項で禁止される宗教的活動とは?

憲法20条3項では、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」としています。

では、この規定で禁止される宗教的活動とは何かが問題になるわけですが、最高裁は次のように述べています。

宗教的活動とは「当該行為の目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉等になるような行為」をいう。

この考え方を「目的効果基準」と言い、最高裁が初めて示した基準として注目されました。

その上で、代表例が、憲法20条3項に明記されている宗教教育のような宗教の布教、教化、宣伝等の活動だとしています。

そのほか宗教上の祝典、儀式、行事等も該当する可能性があるとしています。

宗教的活動に当たるかどうかの判断基準

最高裁は、憲法20条3項が禁止する宗教的活動かどうか判断するにあたっては、主宰者が宗教家か、順序作法(式次第)が宗教の定める方式に則つたものであるかといった外形的側面のみから判断するわけではなく、次のような事情を考慮し、「社会通念に従つて、客観的に判断しなければならない」としています。

  • 当該行為の行われる場所
  • 当該行為に対する一般人の宗教的評価
  • 当該行為者が当該行為を行うについての意図、目的及び宗教的意識の有無、程度
  • 当該行為の一般人に与える効果、影響

本件へのあてはめ

地鎮祭は神道の儀式なので、外形的側面からは、宗教的活動に当たる可能性があります。

では、本件について、目的効果基準に当てはめるとどうなるでしょうか?

最高裁は次のように判断しています。

その目的は建築着工に際し土地の平安堅固、工事の無事安全を願い、社会の一般的慣習に従つた儀礼を行うという専ら世俗的なものと認められ、その効果は神道を援助、助長、促進し又は他の宗教に圧迫、干渉を加えるものとは認められない。

つまり、本件の地鎮祭は憲法20条3項が禁止する宗教的活動に当たらないと判断しました。

最高裁の結論

最高裁は、本件の地鎮祭は憲法20条3項が禁止する宗教的活動に当たらないので、違憲ではないとしています。

また、宗教団体に特権を与えるものではないので、憲法20条1項後段にも違反していませんし、挙式費用の支出も特定の宗教組織又は宗教団体に対する財政援助的な支出とはいえないとして、憲法89条にも違反しないと判断しました。

まとめ

津地鎮祭事件は、政教分離原則について最高裁が初めて本格的な判断を下した事件です。

政教分離原則の法的性格として、制度的保障説を採用したこと。

憲法20条3項が禁止している宗教的活動に当たるかどうかの判断基準として、「当該行為の目的が宗教的意義をもち、その効果が宗教に対する援助、助長、促進又は圧迫、干渉等になるような行為」という「目的効果基準」を打ち出したこと。

この2つを押さえておきましょう。

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