司法試験対策 – 法書ログ https://hosyolog.com つながる。学ぶ。集う。法書ログで成長する。 Tue, 02 Apr 2024 07:55:08 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.5.2 https://i0.wp.com/hosyolog.com/wp-content/uploads/2021/11/cropped-aaa.jpg?fit=32%2C32&ssl=1 司法試験対策 – 法書ログ https://hosyolog.com 32 32 201284606 【2023】司法試験合格者の平均年齢は?最年少と最高齢合格者も解説 https://hosyolog.com/shihoyobi/8932/ https://hosyolog.com/shihoyobi/8932/#respond Tue, 17 Oct 2023 10:00:00 +0000 https://hosyolog.com/?p=8932 【2023】司法試験合格者の平均年齢は?最年少と最高齢合格者も解説 もっと読む »

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「司法試験合格者の平均年齢は?」

「最年少は何歳?最高齢合格者は?」

「何歳までにチャレンジするべき?」

かもっち

今回は、司法試験の年齢にまつわる記事になります。
合格者の平均年齢、最年少、最高齢について調査しました!

あひるっぺ

過去10年分の司法試験の結果から分析したよ!

データは法務省が司法試験について公開している平成18年度からの推移も掲載中!

意外と知られていない、最高齢や最年少の推移は見てみると面白いよ!

司法試験は、法学部を出たり、法科大学院を卒業しないと合格できない試験だと思われがちですが、実は、学歴とは関係なく受験できますし、合格も可能な資格試験です。

その証拠に、司法試験の合格者の年齢層は幅広く、10代で合格する方もいますし、もちろん、60代という年齢の高い方も合格しています。

今回は、司法試験合格者の年齢の傾向について分析していきます。

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司法試験の年齢事情を調べてみた

司法試験の合格者の年齢は、法務省の「司法試験の実施について」からデータを入手し、当サイトにて情報がわかりやすいように、表やグラフを作成しています。それでは、実際に結果を見ていきましょう。まずは、平均年齢からです。

司法試験合格者の平均年齢は?

前提として、司法試験に合格する方が一般的にたどるルートを通過すれば、以下のような年齢で進んでいくことになります。(現在は法科大学院の在学中に司法試験を受験することが可能となりましたが、一旦ここでは卒業してから司法試験を受験するフローを見ていきます)。

18歳 大学法学部入学

22歳 大学法学部卒業、法科大学院入学

24歳 法科大学院修了、司法試験受験

25歳 司法試験合格

これは留年等が、何事もなく、ストレートに司法試験合格までたどり着いた場合のルートになります。

留年や浪人する人もいれば、司法試験の再受験、社会人になってからの受験等の理由により、合格年齢が数年遅れることがあるようです。

法科大学院に入学する方のほとんどは大学卒業と同時に法科大学院に進みますが、社会人から法科大学院へ入学される方ももちろんいらっしゃいます。まとまった収入を得てからや社会人経験を積んでから、法曹を志し、法科大学院や予備試験を受ける方も多いです。

そういった原因もあってか、司法試験合格者の平均年齢は、28歳から29歳前後となっています。

年度別平均年齢

年度別平均年齢

年度 平均年齢
2013年(平成25年) 28.4歳
2014年(平成26年) 28.2歳
2015年(平成27年) 29.1歳
2016年(平成28年) 28.3歳
2017年(平成29年) 28.8歳
2018年(平成30年) 28.8歳
2019年(令和元年) 28.9歳
2020年(令和2年) 28.4歳
2021年(令和3年) 28.3歳
2022年(令和4年) 28.3歳

司法試験合格者の平均年齢から見て分かるとおり、上記の一般的なルートでストレートに25歳で合格できた場合は、平均よりも若く合格したことになります。

若手を採用したいと考えている法律事務所での採用や判事、検事への任官では、年齢という面で有利になるでしょう。

一方、30代で合格した方でも、平均から大きく離れている訳ではないため、一般的な法律事務所での採用では、それほど不利になることはないかと思われます。

もちろん、既に法律事務所でのパラリーガル経験などがあり、事務所経営のノウハウ等を有している方であれば、年齢に関係なく、司法修習修了と同時に独立開業することもできるでしょう。

その他の社会人経験がある方も、様々な業種で脱サラして独立する人たちと同じような要領で独立することができます。この場合も年齢は関係ありません。

かもっと

年齢より経験が重要!
多様なバックグラウンドの人材が法律業界では必要です!

最年少合格者は18歳

司法試験に若くして合格できればそれに越したことはありません。司法試験は10代で合格する方がいます。

若くして合格したところで「人生経験がない人が弁護士や判事、検事になって、人の役に立つのか?」という批判めいた声が出てくることもありますが、若い人は人より長く・早く経験を積むことができます。人生経験は合格してから積めばよいのです。

早く合格すると、合格後の選択肢が広がり、人生経験はむしろ豊かになるはずです。司法試験に合格してから人生経験を積むのは、数十年後の人生にとって、良い人生を送るためにとても有効な選択肢になると思います。

法務省が発表した最近の最年少合格者の年齢は次のようになっています。

司法試験最年少合格者

最近の司法試験最年少合格者

最年少合格者の年齢
2013年(平成25年) 20歳
2014年(平成26年) 22歳
2015年(平成27年) 21歳
2016年(平成28年) 21歳
2017年(平成29年) 21歳
2018年(平成30年) 19歳
2019年(令和元年) 20歳
2020年(令和2年) 20歳
2021年(令和3年) 18歳
2022年(令和4年) 18歳

最近の司法試験合格者の最少年齢は18歳です。

あひるっぺ

わぉ!18歳で司法試験に合格するなんて、スゴイね!

彼らは、法科大学院を利用せず、予備試験を突破して合格した人たちです。

18歳で合格した方のケースですと、高校生のうちから、予備試験の勉強を始めていたことになります。

あひるっぺ

うーん、高校生からそんな難しい勉強を始めるなんて、頭がいいんだね!

遅くとも17歳までに予備試験に合格して、司法試験受験資格を得ていたわけです。

高校での勉強、大学受験勉強などと並行して、予備試験、司法試験の勉強もしていたことになるわけですから、大変な俊才、努力家ということになるでしょう。

【どんな人が最年少18歳で司法試験に合格したの?】

令和3年(2021年)に合格発表がされた中にいた18歳の人は、慶応大法学部の1年生だったそうです。

勉強を始めた時期やきっかけについては、「司法試験の勉強を始めたのは高校1年の2月ですが、そもそもは、中学1年の秋に東京地裁で刑事裁判の傍聴をしたことがきっかけです。」とのこと。この傍聴というのは、中学校の授業で行ったらしく、そこがきっかけで、16歳から勉強を始め、17歳の時に予備試験を受験しその後合格し、18歳で司法試験を受験し見事合格されたそうです。

(参考資料)中高生新聞2021年10月2日
「刑事裁判の傍聴にはまった中学生、最年少18歳で司法試験に合格するまで…推しの勉強法を聞いてみた」

あひるっぺ

本当にすごいね!でも、みんなも無理せず、自分のペースで頑張ろう!

司法試験予備試験には、受験資格の制限はないので、高校生はもちろん、小学生や中学生でも合格してしまえば、司法試験受験資格も得ることができます。挑戦したいと思っている方は、ぜひ、頑張ってください。

もちろん、18歳で合格できる人は数えるほどしかいませんし、今後もそう多くは出てこないと思います。

あひるっぺ

そうだね、みんなそれぞれ違う道があるから、焦らないでね!

多くの方は、大学に合格するまでは大学受験の勉強で精一杯だと思いますし、大学入学前に無理して司法試験の勉強を始める必要はありません。

大学に合格してしまえば、法学部であれば、大学の講義と並行して司法試験予備試験の勉強を始める余裕も出てくるでしょう。その時から始めても、遅くはありません。

在学中に予備試験に合格し、司法試験にも合格できれば、最年少ではないにしても、全国で数えるほどしかいない年少合格者ということになり、法律事務所での就職活動や判事、検事の任官でも一目置かれることになるでしょう。

あひるっぺ

みんながどんな道を選んでも、あひるっぺは応援してるよ!

最高齢合格者は60代

司法試験は、20代、30代といった若い人たちだけが受けている試験ではありません。

40代、50代になってから挑戦する方もいますし、60代で挑戦して合格する方もいます。

「60代で合格し弁護士になるのか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、人生100年時代の今日では、60代は人生折り返し地点を少し過ぎたポイントです。判事や検事は定年があるため、難しいかもしれませんが、弁護士は定年がありません。健康であれば、90歳になっても仕事ができます。

実際に法律事務所では、一般企業の定年である60歳や65歳くらいの方がバリバリ働かれています。弁護士は人生で様々な悩みを抱えた方の相談に乗り解決に導く仕事です。そのため、人生経験が長ければ長いほど知識と経験が積み重なり、深みが出る職業と言えます。

こうしたことから、定年後の第二の人生として弁護士になることを志す方も増えているようです。

法務省のデータによると、最近の司法試験最高齢合格者は次のとおりです。

年齢データ表

最近の司法試験最高齢合格者

年号 年齢
2013 平成25年 57歳
2014 平成26年 65歳
2015 平成27年 68歳
2016 平成28年 66歳
2017 平成29年 71歳
2018 平成30年 68歳
2019 令和元年 65歳
2020 令和2年 69歳
2021 令和3年 69歳
2022 令和4年 68歳

70歳近くで合格している方もいることが分かると思います。

司法試験の勉強は、20代といった若い時に始めないとダメということはなく、いつ始めてもよいですし、遅すぎるということはありません。

40代、50代から勉強を始めた場合でも、合格後に弁護士として活躍する時間を十分に確保することができます。

17年間の合格者年齢事情 年度別推移

法務省の司法試験の実施について平均年齢は変わりはありませんが、最高年齢が平成26年頃から60歳後半となり、最低年齢は令和3年から18歳になっています。推移としてみると、昔に比べて年齢の幅が広がっていることが分かります。

年齢別に見た司法試験合格のメリットとデメリット

司法試験合格者の平均年齢よりも若い、10代、20代前半で合格する場合と、50代、60代で合格する場合とで、どのようなメリットとデメリットがあるのか確認して見ましょう。

10代、20代前半で合格するメリットと意味

司法試験合格者の平均年齢よりも若い、10代、20代前半で司法試験に合格することのメリットとして、次の点があげられます。

年少合格者として俊才扱いされる

若くして合格したということは、法律への適正があったことになりますし、優秀だということです。

そのため、大手法律事務所への就職活動でも一目置かれやすいでしょう。

あひるっぺ

おお、すごいね!若くてもちゃんと評価されるんだね!

判事、検事への任官を目指す方は若いほど有利

判事、検事への任官を目指すのであれば、若い方が有利になります。

若くして判事補、検事としてのキャリアをスタートさせれば、その分長く仕事をすることができるので、出世しやすくなります。

最高裁裁判官、検事総長等を目標としている方は、有名大学の法学部に入り、予備試験を経て在学中の合格を目指しましょう。

あひるっぺ

早くキャリアをスタートさせるのも一つの方法だね!

人生の選択肢が広がる

早期に司法試験に合格することで人生の選択肢が広がります。

法律家としてのキャリアを早くスタートすることもできますし、他にも学びたいことがあれば、その勉強に集中することができます。

あひるっぺ

選択肢が広がるのはいいね!好きなことを学ぶのも大切だよ!

最近では、法律だけでなく、理系の知識を併せ持った法律家の需要が高まっています。

司法試験合格後に、理系の大学に入り、特許系に強い弁護士を目指すこともできるでしょう。医学の勉強をして、医療過誤関係に強い弁護士を目指すこともできます。

AIやデータサイエンスの勉強をして、データサイエンス系の弁護士になったり、AI、データサイエンスと法律が絡む新分野の事業を立ち上げる形での活躍もできます。

あひるっぺ

わぁ、技術と法律を組み合わせるのも面白そう!未来の弁護士さんは色んなスキルを持ってるかもね!

司法試験に早期に合格してしまえば、その後、他の分野の勉強をする余裕もできるため、法律+αの専門家を目指しやすいというです。

10代、20代前半で合格するデメリット

あひるっぺ

若さは力だけど、ちょっと待ってね、デメリットもちゃんと考えないと!

若くして司法試験に合格することのデメリットはありません。

あひるっぺ

おっと、本当かな。強いてあげるとすれば?

あえて挙げるとすれば、学生時代の大半を司法試験の勉強に費やすことになるため、他の学生と比べて自由な学生時代を謳歌することができないということでしょうか。

また、法曹になったとしても、若いうちは、一回り年上の同僚と一緒に仕事することになり、いろいろと苦労することがあると思いますが、若い時に苦労するのはどの職業でも同じです。

50代、60代で合格するメリットと意味

あひるっぺ

年をとっても挑戦は楽しいよね!

司法試験合格者の平均年齢よりも高い50代、60代で司法試験に合格することのメリットとして、次の点があげられます。

クライアントから信頼されやすい

50代、60代で司法試験に合格した場合は法律家としてのキャリアは弁護士に限られます。

弁護士として、クライアントから信頼されるためには、貫禄が必要です。年齢を重ねた方であれば、自ずと貫禄が備わっているため、仕事を始めたばかりでも信頼されやすいというメリットがあります。

人生経験を武器にすることができる

50代、60代であれば、前職の経験を生かす形で仕事をすることができると思います。前職の業界に特化した弁護士として活躍することができるのは、若手にはない強みです。

社会人としてのマナーや知識、人脈、管理職経験などこれまでに得た様々なスキルを活かすことで、即戦力として活躍できます。

50代、60代で合格するデメリット

あひるっぺ

希少なバックグラウンドを活かしましょう!

50代、60代で合格した場合、若い人に比べて就職で不利になる点は否めません。

まず、判事や検事への任官を目指すことは難しいです。法律事務所でも、大手の事務所であれば若い人を優先して採用するため、不利と言えるでしょう。

中小規模の法律事務所や地方の法律事務所であれば、50代、60代の方でも採用したいという事務所があるかもしれないので根気よく探してみるとよいでしょう。

基本的には、50代、60代で合格した場合、自分で法律事務所を構えて独立することになります。

弁護士としてのキャリアをスタートさせたばかりでも、学生合格者と比べると、資金力、人脈、経験など様々な面で有利なので、成功しやすいと言えます。

弁護士が足りない過疎地などに目を向けたり、業界特化型の弁護士を目指すとよいでしょう。

まとめ

司法試験は、司法試験合格者の平均年齢より若い10代、20代前半で合格してもよいですし、50代、60代になってから勉強を始めて合格することもできます。

合格後に活躍できるステージも、若い人、年配の人、それぞれに用意されています

若い人は採用の面で有利ですし、年配の人はキャリアを生かして即戦力として活躍できます。

司法試験の勉強はいつ始めても、遅すぎることはないですし、早すぎるということもありません。

年齢を理由に、司法試験の受験を迷っている方は、参考にしてください。

かもっち

2023年も多くの方が司法試験の壁を乗り越え、新しいステージへと進んでいます。年齢はただの数字で、挑戦する価値は無限大!最年少合格者から最高齢合格者まで、それぞれのストーリーがあり、これからの活躍が楽しみですね!

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「司法試験の合格率は?最近の合格率が上昇しているってほんと?」

「司法試験合格者数の推移を確認したい」

「法曹志望者は減っている?」

あひるっぺ

近年、司法試験の受験者数の減少から分かるように、法曹志願者の数が減少してるよね。人気がなくなってきたのかなあ?

かもっち

旧司法試験の時代の2003年が出願者数のピークで、50,000人以上だったんだけど、今は3,000人ほどだよね。

旧司法試験の時代は合格率もとっても低かったんだ。

あひるっぺ

司法試験って難しい試験だから、やっぱり自分じゃ合格できないかもってちょっと心配になっちゃうんだよね…

ただ、噂では、司法試験の合格率が上がってきているとか…?ちょっと希望を持ってもいいのかな?

かもっち

新司法試験の時代になって、出願者数や合格率が変わったのは確かだよ。
でも、数字だけ見て判断するのはちょっと早いかもしれない。

昔と違って、今は予備試験や法科大学院の存在もあるから状況を判断する材料が複雑になっているからね。

あひるっぺ

旧司法試験から最新の司法試験の違いや、現在の情報を基に「今」の司法試験を教えて!

かもっち

もちろんだよ。一緒に見ていこう!

法曹を目指したいと考える人が減り、司法試験の人気が落ちていると言われていますが本当でしょうか?また、司法試験に合格もしやすくなったという噂も…。

これらについて、実際にその通りなのかどうか、司法試験の受験者数、合格者数、合格率のデータを基に見ていきましょう。

法曹とは、弁護士、裁判官(判事)、検察官(検事)の三者のことです。これらの職に就くためには、司法試験という共通の試験に合格しなければなりません。数ある資格の中でも最難関の資格の一つとされています。

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志願者・受験者・合格者数と合格率の変化

旧司法試験時代

グラフサンプル 出願者・受験者・合格者数の表
年度 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
1989年(平成元年度) 23,202人 21,308人 506人 2.18%
1998年(平成10年度) 30,568人 26,759人 812人 2.66%
2003年(平成15年度) 50,166人 45,372人 1,170人 2.33%
2005年(平成17年度) 45,885人 39,428人 1,464人 3.19%

旧司法試験のデータをみると、平成元年から平成15年度にかけて、受験者数は横ばいから急激に上昇していました。

一方で、合格率は2~3%に抑えられており、大変、難易度の高い試験でした。

平成10年度に出願者数が3万人を超え、平成15年度に初めて、5万人を超えました。受験者数5万人に対して、合格者数は、なんと、1000人ほど。

司法試験が当時いかに競争率の高い試験だったかが分かります。

しかし、平成15年度が出願者数のピークで、以後は出願者数も受験者数も減少し続けています。

平成10年度から平成15年度にかけて人数が増えた原因ですが、「司法制度改革の議論が進められていた時期だった」ということが関係していると考えます。法科大学院制度の導入も決まっていました。制度が変わってしまう前に、今まで勉強を進めていた人が駆け込みで受験したことから、出願者数が急上昇したものとみられています。

旧司法試験・新司法試験混在時代

出願者・受験者・合格者数及び合格率の表
年度 タイプ 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
2006年(平成18年度) 35,782人 30,248人 549人 1.53%
2006年(平成18年度) 2,137人 2,091人 1,009人 48.2%
2010年(平成22年度) 16,088人 13,223人 59人 0.37%
2010年(平成22年度) 11,127人 8,163人 2,074人 25.4%

平成18年度から法科大学院を卒業した人を対象とする新司法試験が始まり、旧司法試験と混在する時代になりました。これを機に、旧司法試験の出願者数、受験者数、合格者数、合格率は急激に下がっていきました。

一方、新司法試験の出願者数、受験者数は年々増加し、合格者も増えました。しかし、合格率は下がりました。

当初は、制度が始まったばかりで、法科大学院の卒業生の母数が少なかったものの、合格できず再挑戦する受験生が累積したことから、合格率が下がったと考えられます。

新司法試験時代

年度出願者数受験者数合格者数合格率
2011年11,891人8,765人2,063人23.5%
2018年5,811人5,238人1,525人29.1%
2022年3,367人3,082人1,403人45.5%

平成23年度から新司法試験に一本化されました。

当初の出願者数は、1万人前後で推移していましたが、年々減少し、平成30年度には5千人台にまで減少してしまいました。令和4年度はわずかに3千人台まで減少しています。

一方で、合格者数は、2千人台から年々減少しつつも、1千人台を維持していることから、合格率が年々上昇しています。

以上のデータだけを見ると、ピーク時の平成15年度には5万人もいた法曹志願者が、令和4年度にはわずか3千人にまで急落、合格率も旧司法試験時代の2%台から45%台へと大幅に上昇し、難易度も急落。

法曹人気が暴落してしまったかのような印象を受けてしまうと思います。

しかし、現行の新司法試験は受けられる人が限定されていることを留意する必要があります。新司法試験を受けられるのは、法科大学院を無事に卒業した人と予備試験を突破した人たちです。

よって、現在の法曹志願者数は、法科大学院の入学希望者数や予備試験の出願者数から推測する必要があります。

潜在的志願者数を受験資格別に見てみよう

司法試験を受験するために必要な資格として、「法科大学院の進学」か「予備試験に合格」するルートがあります。

旧司法試験の時は、受験資格の制限はなくどなたでも受験可能でした。そのため、「司法試験の志望者数=法曹志望者」という考えが出来ていました。

しかし、今は受験資格が設けられ、「司法試験の志望者数」が「法曹の志願者」と言い切れない部分があります。

新司法試験では、法科大学院の志望者や予備試験の受験者も含めて、「法曹の志望者」と見るべきでしょう。それぞれの現状を今から解説していきます。

法科大学院の今昔

法科大学院の現状

法科大学院の数は、2005年から2010年までの間がピークで、74校もの法科大学院が設置されていました。

しかし、2010年以降、法科大学院を廃止する大学が相次ぎ、2023年の時点では、34校にまで減少しました

合格実績の乏しい法科大学院などには学生が集まらず、自然淘汰されたためです。

志望者数もピーク時からは大幅に減少しています。文部科学省によると、法科大学院の志望者数は次のように推移しています。

法科大学院の志望者数は?

≪法科大学院の志望者数≫

年度志望者数入学者数
2004年(平成16年度)72,800人5,767人
2005年(平成17年度)41,756人5,544人
2011年(平成23年度)22,927人3,620人
2015年(平成27年度)10,370人2,201人
2020年(令和2年度)8,161人1,711人
2022年(令和4年度)10,633人1,968人

ピーク時の平成16年度は、法科大学院制度が始まったばかりで、多数の志望者が殺到したものと考えられます。

旧司法試験出願者数のピークが約5万人であることと比較すると、如何に期待が高かったかが伺えます。

その後、法科大学院の志望者数は年々減少し続け、平成27年度には1万人台、ここ数年は8千人台に下落しています。

ただ、令和4年度に1万人台に回復しており、今後、どのような推移になるのかが注目されるところです。

予備試験の今昔

予備試験の現状は?

予備試験とは、司法試験の受験資格を得るための試験です。予備試験は、司法試験より難関と言われています。しかし、予備試験ルートのほうが時間的・金銭的コストが少ないため、この難関を突破し、司法試験に挑戦する方も増えています。

法科大学院出身者よりも、予備試験に合格した人の方が司法試験の合格率も高いとのデータもあることから、あえて法科大学院に通わず、予備試験に賭けている人も一定数いると見られます。

昔は、受験資格が複雑でなかったため、「司法試験の志望者数=法曹志望者」であったのですが、今は、法科大学院の出身か、予備試験の合格が受験資格の条件です。

予備試験の出願者数は?

≪予備試験の出願者数の推移≫

法科大学院生数表
年度 総数 法科大学院生数
2011年(平成23年度) 8,971人 272人
2015年(平成27年度) 12,543人 1,949人
2020年(令和2年度) 15,318人 1,502人
2022年(令和4年度) 16,145人 1,246人
2023年(令和5年度) 16,704人 未発表

予備試験は、平成23年度から始まりました。

当初は、法科大学院の志望者数が22,927人に対して、8,971人と予備試験の出願者数の方が少なかったことが分かります。

しかし、予備試験の出願者数は年々上昇しており、平成27年度の時点で、既に、法科大学院の志望者数を上回っています。

令和になってからも、法科大学院の志望者数が減少するのを尻目に、予備試験の出願者数は増え続けています。

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結局、法曹は人気がなくなっているのか?

旧司法試験時代は、出願者数=法曹志願者数の総数と判断することができました。

しかし、現在の法曹志願者数の総数は正確には分かりません。

法科大学院の志望者数と予備試験の出願者数を単純に足して計算できるわけではありません。

法科大学院を志望しつつ、予備試験にも出願する受験生も一定数いますし、現役の法科大学院生でも毎年1500人前後が予備試験に出願しているためです。

仮に最近の予備試験出願者数である16,000人前後が現在の法曹志願者の総数とすると、平成初期の約23,000人から減少してしまっているように見えます。

ただ、働き手も減っていることを考慮する必要があります。生産年齢人口(15歳から64歳)は、平成初期に約8500万人いたのに対して、令和4年には約7400万人にまで減少しています。

働き手が減っている分、法曹志願者の総数も昔と比べて減るのが当然です。

そうしたことを考慮すると、全労働者のうち、法曹志願者の占める割合は、平成初期と比べてもそれほど変化していないでしょう。つまり、法曹の人気はそれほど変わっていないと思われます。

まとめ

法科大学院志望者数、司法試験の受験者数が減少しているように見えるかもしれせんが、これらの数字は、法曹人気の下落を意味するとは言い切れません。

ただ、法曹志願者の総数が減る中で、司法試験合格者数は、毎年1500人前後を維持していることからすると、数字の上では司法試験は合格しやすくなったと言えるでしょう。

特に、司法試験合格者数が3ケタ台だった平成初期と比べると一目瞭然です。

もっとも、現在の司法試験に最終合格するためには、司法試験に合格するだけでなく、その前に、予備試験に合格するか、法科大学院を修了する必要があります。

予備試験の難易度の高さは言及するまでもないでしょう。

法科大学院も、現在は数が減少していて、入学試験もそれなりに厳しいですし、修了認定も厳格化しており、修了できる割合が6割にまで落ちているとも言われています。

数字の上では司法試験は合格しやすくなっていますが、合格に至るまでのステップが多いため、難易度が下がったとは言いきれません。

ステップが多くなった分、司法試験の合格を目指すには、念入りな計画を立てる必要があります。

司法試験合格への道のりがいかに複雑か理解できたことでしょう。

しかし、正しい予備校の選択をすることで、その道のりを効果的に進むことができます。法曹の夢に向かってステップを踏み出すために、ぜひ「司法試験予備校の選び方と人気予備校」についての記事をご覧ください。

予備校選びのポイントやおすすめの予備校について詳しく解説しています。適切な予備校を見つけ、合格への道を着実に進めるお手伝いができるでしょう。司法試験合格への第一歩を踏み出しましょう!

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司法試験、予備試験の選択科目の
選び方が知りたい

自分で選べないからおすすめの
選択科目を教えてほしい

司法試験に合格がしやすい
選択科目を知りたい

あひるっぺ、

そろそろ、
選択科目の対策を
始めないとな。

でも、まだ
どの選択科目にするか
決まっていない。

どうやって決めるのかな…。

やってみたい科目で
いいのかな?

かもっち

ちょっと待って、
あひるっぺ!

8つある選択科目の中には
「合格率の高い科目」が
あるんだよ。

それを知らずに
選んでしまうと、
後悔してしまうかも
しれない。

何しろ、
科目によって
合格率が約20%も
差がある年がある。

選択科目は、
早く対策をすれば
それだけアドバンテージに
なる科目だよ。

選択科目をさっさと決めて
対策を始めよう!

今回は、司法試験、予備試験受験生向けに「選択科目の選び方」と「おすすめ3科目」をご紹介させて頂きます。

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かもっち

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あひるっぺ

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司法試験、予備試験の選択科目とは

あひるっぺ

選択科目って、そもそも
何科目あるんだっけ?

かもっち

あひるっぺ、選択科目は
すべてで8科目だよ!

司法試験、予備試験の選択科目とは、論文式試験の選択科目のことです。

令和4年からは、予備試験でも論文式試験の選択科目が導入されました。

選択科目は次の8科目から一つ選びます。

・倒産法
・租税法
・経済法
・知的財産法
・労働法
・環境法
・国際関係法(公法系)
・国際関係法(私法系)

論文式試験での選択科目は基本7科目と若干異なるので注意が必要です。

かもっち

選択科目は、
出題形式が若干異なる。
だから、注意だよ。

意外と知らない受験生が
多い点だ。

公法系科目、民事系科目、刑事系科目】

問題1問につき100点、合計700点満点。
問題1問につき2時間。
問題1問につき答案用紙8頁。

点数配点問題1問につき
100点
満点合計700点満点
時間配分問題1問につき
2時間
答案用紙問題1問につき
8頁

【選択科目】
問題2問で計100点満点。
2問で計3時間(1問あたり1時間30分)。
問題1問につき答案用紙4頁。

満点問題2問で
計100点満点
時間配分問題2問で
計3時間
(1問あたり1時間30分)
答案用紙問題1問につき
4頁

選択科目は試験時間3時間で、100点です。

ただ、司法試験論文式試験では「各科目の満点の25%点」という最低ラインが設定されているため、選択科目を捨てて合格することはできません。(予備試験は、現時点で最低ラインは確認されていません)

司法試験合格のためには、論文式試験の選択科目の勉強を避けて通ることはできないわけです。

しかも、司法試験では、選択科目が試験日程の最初に行われるため、選択科目の出来具合が、他の科目の受験モチベーションに関わってくるので、できる限り良いスタートを切りたいものです。

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選択科目の選び方

8科目の中から、どれを選ぶべきなのかは大変重要です。選び方のポイントを確認してみましょう

選ぶ前に知っておきたいポイント

選択科目は将来の進路に関係するのか?

例えば、知的財産法に詳しい弁護士になりたいから、知的財産法を選ぶという方もいるかもしれません。

しかし、司法試験の論文を書けるようになっただけで、実務で通用するほどの知的財産法に関する専門知識が身に付いたとは言えないでしょう。

どの分野に進むにしても、実務で必要な知識は、実務に入ってから勉強し直さなければなりません。

ただし、例えばブティック系の事務所に就職をしたいのであれば、知財系のブティックであれば、知的財産法を選択し、労働法系のブティック事務所であれば、労働法を選択するのが無難だとは思います。

しかし、選択科目で関係のない科目を選んでいたからといって、ブティック系法律事務所への就職が閉ざされるというわけではないでしょう。

専門分野や関心のある分野のアピールの方法としては、例えば、知的財産専門の法律事務所の就活であれば、別途、弁理士や知的財産管理技能士等の資格を取るというのも一つでしょう。

したがって、進路のとの関係はそこまで重視する必要はないかと思います。

科目ごとに勉強量や勉強時間の違いはあるのか?

インプットの量が少ないとされているのが、「経済法」です。

しかし、インプットの量が少なくても、アウトプットは、どの科目でも多いです。たくさんの過去問演習をこなす必要があることに変わりはありません。

科目により、勉強量や勉強時間に大差がつくということはないのではないかと思います。

もしも、大差があるなら、特定の科目だけが突出して人気科目になっているはずです。

労働法がずば抜けて人気がある科目ですが、だからと言って、勉強量や勉強時間が少なくて済むわけではありません。むしろ、インプットの量が多い科目で、結構な勉強時間を要します。

科目によって教材の充実さは違うのか

教材の充実度は、科目によって差があることは否めません。

やはり、人気科目は、受験生が多いことから、資格スクールでも力を入れて教材開発を行いますが、逆に、不人気科目は、資格スクールもコストをかけて教材開発するわけにはいかないからです。

あえて不人気科目を選択する場合は、資格スクールに頼り切るのではなく、ある程度、自分で基本書や判例集を読み込んで勉強していく覚悟が必要です。

具体的な選び方 3パターン

①得意な科目を選ぶ

後述のとおり、数字を比較すれば、「合格しやすい科目」や「人気のある科目」があることが分かります。

「労働法」のように、受験者数が多いということは、それなりの理由があって人気になっています。

実際の本試験問題を見比べてもどれを選んだらいいか分からないなら、やはり「労働法」を選択するのが無難ということになります。

受験者数が多ければ、資格予備校も対策を強化していますから、教材や講座も充実しており、勉強しやすいはずです。

しかし、一般的には、上記の数字は、あまり気にせず、自分の勉強しやすい科目を選んだ方がよいでしょう。

不動の不人気科目である「国際公法」にしても、この分野を大学やロースクールなどで専門的に勉強してきたとか、この分野の仕事に関わっていたのであれば、躊躇なく、選択してよいでしょう。

税理士試験の受験経験がある方なら「租税法」を選ぶべきですし、弁理士試験の経験があるなら「知的財産法」を選ぶべきなのは言うまでもありません。

②データ分析して選ぶ

得意な科目がない方は、後述のとおり、各選択科目の合格者数や合格率を分析して、合格率の高い選択科目を選ぶのも一つかもしれません。

ただ、当該選択科目を選択した受験生の司法試験合格率が高いということは、それだけ当該選択科目を受験した受験生のレベルが高いということを意味しているかもしれません。

また、受験者数を比較することで、受験生に人気の科目が分かります。

③学びたい科目を選ぶ

結局のところ、一番の決め手は、「あなたがその法律を勉強したい、学びたいと思うかどうか」になるかと思います。これまで述べてきた考慮要素は検討された方が良いかと思いますが、どうせ勉強するならば一番モチベーションをもって勉強できる科目がよいでしょう。

どの選択科目の合格率が高いのか

あひるっぺ

どの科目で合格率が
高いのだろう。

本当に差はあるのかな?

かもっち

法務省が受験生数を
公表している。

それを確認すれば
受験生に人気な科目や
合格率の高い科目が
分かるぞ!

では一緒に見ていこう!

②と③の方法で科目を選ぶ方に、知って頂きたいのは、「どの科目で合格率が高いか」ということです。8科目もあれば、個性があります。その中でも、合格率が高い科目も実は存在しています。

司法試験の選択科目における近年の特徴

司法試験や予備試験においてそもそもの受験者数が減少しているため、受験者数は減少傾向です。

対して、合格者数は、受験者数ほどの減少率はありません。

そのため、近年の合格率の推移は、租税法以外で、上昇傾向です。

選択科目ごとの受験者数、合格者数、合格率

 法務省がデータを選択科目ごとの受験者数と合格者数を発表しているので確認してみましょう。

青枠の中の数字の左が当該選択科目の受験者数を、左が当該選択科目の合格者数を表します。「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

●倒産法

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数608452437420
合格者数230204202207
合格率38%45%46%49%

令和4年 420人(13.7%)207人 (14.75%)
令和3年 437人(12.9%)202人 (14.22%)
令和2年 452人(12.3%)204人 (14.07%)
令和元年 608人(13.7%)230人 (15.31%)
【参考】平成19年 1,046人( 22.7%)456人(24.6%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

 

●租税法

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数329288277208
合格者数979710978
合格率29%34%39%38%

令和4年 208人( 6.8%)78人 (5.56%)
令和3年 277人( 8.2%)109人 (7.67%)
令和2年 288人( 7.9%)97人 (6.69%)
令和元年 329人( 7.4%)97人 (6.46%)
【参考】平成19年 236人( 5.1%)100人(5.4%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

 

●経済法

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数789683639583
合格者数273269277276
合格率35%39%43%47%

令和4年 583人(19.1%)276人 (19.67%)
令和3年 639人(18.8%)277人 (19.49%) 
令和2年 683人(18.6%)269人 (18.55%)
令和元年 789人(17.8%)273人 (18.18%)
【参考】平成19年 433人( 9.4%)175人(9.5%)

 

●知的財産法

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数597525486464
合格者数194200193219
合格率32%38%40%47%

令和4年 464人(15.2%)219人 (15.61%)
令和3年 486人(14.3%)193人 (13.58%)
令和2年 525人(14.3%)200人 (13.79%)
令和元年 597人(13.5%)194人 (12.92%)
【参考】平成19年 766人( 16.7%)298人(16.1%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

 

●労働法

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数129911041009911
合格者数482481455435
合格率37%44%45%48%

令和4年 911人(29.8%)435人 (31.00%)
令和3年 1,009人(29.7%)455人 (32.02%)
令和2年 1,104人(30.1%)481人 (33.17%)
令和元年 1,299人(29.3%)482人 (32.09%)
【参考】平成19年 1,453人( 31.6%)591人(31.9%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

 

●環境法

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数256161143129
合格者数72464441
合格率28%29%31%32%

令和4年 129人( 4.2%)41人 (2.92%)
令和3年 143人( 4.2%)44人 (3.10%)
令和2年 161人( 4.4%)46人 (3.17%)
令和元年 256人( 5.8%)72人 (4.79%)
【参考】平成19年 251人( 5.5%)97人(5.3%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

 

●国際関係法(公法系)

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数59484638
合格者数13131918
合格率22%27%41%47%

令和4年 38人( 1.2%)18人 (1.28%)
令和3年 46人( 1.4%)19人 (1.34%)
令和2年 48人( 1.3%)13人 (0.90%)
令和元年 59人( 1.3%)13人 (0.87%)
【参考】平成19年 92人( 2.0%)30人(1.6%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

 

●国際関係法(私法系)

令和1年令和2年令和3年令和4年
受験者数492403355307
合格者数141140122129
合格率29%35%34%42%

令和4年 307人(10.0%)129人 (9.19%)
令和3年 355人(10.5%)122人 (8.59%)
令和2年 403人(11.0%)140人 (9.66%)
令和元年 492人(11.1%)141人 (9.39%)
【参考】平成19年 320人( 7.0%)104人(5.6%)

※「()」の中は受験者や合格者数それぞれの全体の人数における割合を示しています。

どの科目で合格率が高いのか

【選択科目 合格率と合格率ランキング】
(令和4年度~令和2年度)

※赤字:合格率ランキング上位3位以内の科目

令和4年令和3年令和2年
倒産法49.3%146.2%145.1%1
租税法37.5%7位39.4%6位33.7%6位
経済法47.3%4位43.3%339.4%3
知的財産法47.2%5位39.7%5位38.1%4位
労働法47.7%245.1%243.6%2
環境法31.8%8位30.8%8位28.6%7位
国際関係法
(公民系)
47.4%341.3%4位27.1%8位
国際関係法
(私民系)
42.0%6位34.4%7位34.7%5位

各科目の合格率のランキングを見てみると、例年同じ科目で合格率が高いことが分かります。上の表の左が合格率で、右がその年の合格率の高い選択科目のランキングです。ランキングの上位であれば、その年合格率の高かった科目ということになります。

表に並べてみてみると、合格率の高い科目の傾向が見えてきます。

近年、合格率が高い選択科目は、「倒産法」「労働法」「経済法」です。

これらの科目には共通点があります。それは、選択科目の中でも受験者数の多い人気な科目という点です。

例年、受験者数が多い人気の科目は上位から、「労働法」「経済法」「知的財産法」「倒産法」です。

選択科目 受験者数ランキング(令和4年度~令和2年度)

※赤字:受験者数ランキング上位4位以内の科目

令和4年令和3年令和2年
倒産法444
租税法6位6位6位
経済法222
知的財産法333
労働法111
環境法7位7位7位
国際関係法(公民系)8位8位8位
国際関係法(私民系)5位5位5位

なお、知的財産法は人気な割に、合格率が高くない科目のようです。

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選択科目毎に合格率はどれくらい差があるのか

受験者数と合格者数を比較して、合格者数の割合が増えている科目は、数字上は合格しやすい科目であると言えるかもしれません。先ほど合格率の高かった、3科目を中心に見ていきましょう。

下の表では、受験者と合格者を比較し、それぞれの全体の数での比率の記載しています。マーカーで色を付けたの科目は合格者の割合が上昇した科目です。

【選択科目 科目別割合 受験者と合格者】
(令和4年度~令和2年度)

※マーカー:受験者の割合と比較し、合格者の割合が上昇した科目

令和4年令和3年令和2年
受験者合格者受験者受験者合格者受験者
倒産法13.7%14.8%12.9%12.3%14.1%13.7%
租税法6.8%5.6%8.2%7.9%6.7%7.4%
経済法19.1%19.7%18.8%18.6%18.6%17.8%
知的財産法15.2%15.6%14.3%14.3%13.8%13.5%
労働法29.8%31.0%29.7%30.1%33.2%29.3%
環境法4.2%2.9%4.2%4.4%3.2%5.8%
国際関係法(公民系)1.2%1.3%1.4%1.3%0.9%1.3%
国際関係法(私民系)10.0%9.2%10.5%11.0%9.7%11.1%

「倒産法」「労働法」「経済法」は、どの年度も割合が増えているか、変化がありません。受験者数の割合より合格者の割合が下がる選択科目がある中、割合の上がる選択科目は他の科目より「合格しやすい科目」であるといえるのではないでしょうか。ただし、点数がとりやすい科目というよりは、当該選択科目を選択した受験生のレベルが他の選択科目を選択した受験生よりも高いということを意味していると考えることができます。

したがって、レベルの高い環境で勉強をしたい方は、合格率の高い選択科目を選ぶのも一つでしょう。

参考:選択科目別受験者・合格者数の割合
(令和4年度)

※外丸:受験者割合 ※内丸:合格者割合

逆に合格者数の割合の減少幅が大きい科目は、「合格しにくい科目」と言えるかもしれません。「租税法」、「環境法」、「国際関係法(私法系)」は、多少のばらつきはありますが、大体の年で受験者の割合と比較し、合格者の割合が1%近く減少しています。そのため、合格しにくい科目である可能性があります。

ただし、合格率が低い選択科目は、それだけ受験生のレベルが相対的に低い可能性があります。そうであれば、あえて合格率の低い選択科目を選ぶというのも一つですね。

この3科目に関しては、合格率も低く、合格率のランキングも下位にいることが多いです。ちなみに、合格率ランキングの1位と8位では、毎年15%ほどの乖離があります。令和3年では18%も差がありました。

選択科目 合格率と合格率ランキング】
(令和4年度~令和2年度)

※赤字:合格率ランキング上位3位以内の科目
※青字:合格率ランキング下位3位以内の科目

令和4年令和3年令和2年
倒産法49.3%1位46.2%1位45.1%1位
租税法37.5%739.4%633.7%6
経済法47.3%4位43.3%3位39.4%3位
知的財産法47.2%5位39.7%5位38.1%4位
労働法47.7%2位45.1%2位43.6%2位
環境法31.8%830.8%828.6%7
国際関係法
(公民系)
47.4%3位41.3%4位27.1%8
国際関係法
(私民系)
42.0%634.4%734.7%5位

参考ですが、現行司法試験初期の平成19年と比べて、受験者の割合が増えている科目は、最近人気になっている科目ということになります。

「経済法」が平成19年の9.4%から令和4年に19.1%と大幅に割合が増えていることは注目に値します。「国際関係法(私法系)」もわずかに増加しています。一方で、受験者の割合が減少しているのは、「倒産法」、「国際関係法(公法系)」あたりでしょう。

現行司法試験初期の平成19年から不動の人気を誇るのが、「労働法」です。一貫して3割の受験生が選択しています。次いで、「経済法」、「知的財産法」が続いています。

合格率が高い3科目、合格率が低い3科目

合格率が高い科目合格率が低い科目
倒産法租税法
労働法環境法
経済法国際関係法(私法系)

「②得意な科目がない人は、合格率の高い科目を選ぶ」、「③学びたい科目を選ぶ」方法でどの選択科目で試験を受けるのか決める方には是非参考にしていただきたい表です。

ただし、ここで注意をして頂きたいのは

合格率が高い科目≠合格しやすい科目
合格率が低い科目≠合格がしにくい科目

ということです。

合格率が高い科目としては、「倒産法」「労働法」「経済法」ですので、飛びぬけて得意な科目がない方は、合格属性をあげる、という意味で当該3科目を選ぶのも一つです。

この3科目は、選択科目の中で合格率が高い科目です。

「労働法」は人気がある上に合格率が高い科目なので、おススメです。

「経済法」も人気があるうえ、合格者数の割合も微増している傾向があるので、勉強しやすい科目と言えるかもしれません。3番手としては、「倒産法」になるでしょう。

例年人気の高い科目の「知的財産法」がこの中に入っていませんが、人気な割に、合格率が低いため、あまりお勧めではありません(知財が得意であれば有利になると思います)。将来的に実務で使っていきたい方や、かなり得意で確実に点数が取れるかたにお勧めな科目かと思います。

対して、「租税法」、「環境法」、「国際関係法(私法系)」は合格率が高くなく、特段の理由がない限り、あまりお勧めではありません。合格率は選択科目の中で低く、合格率が高い科目よりも、15%以上合格率が低いことがあります。

他方で、合格率の低い「租税法」「環境法」「国際関係法(私法)」が得意な方や、充実した学習環境が揃っている方は、あえて選択するのもありです。選択科目がアドバンテージになる可能性があります。

そのほか、将来的に実務で使っていきたい方は、選択すると良い科目かと思います。

かもっち

合格率の差を認識した上で
結局は「得意な科目」か
「学びたい科目」かで
決めてしまうと良いと思うぞ!

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選択科目のおすすめ3選

選択科目の選び方のヒントや選択科目ごとの合格率等を紹介してきましたが、迷ったら、合格率の高い人気科目を選ぶのが無難です(多くの受験生が受験しているだけでも安心しますね)。合格率が高い科目ごとの、特徴もまとめているので、特に得意科目や専門分野がない方は、自分に合いそうな科目を選んでみてください。

「労働法」

現行司法試験制度になって以来、一貫して30%近くの受験生が選択している不動の人気科目です。

人気科目であることから、資格スクールも力を入れて対策しており、講座や教材も充実しているので勉強しやすい科目と言えます。

労働法は、法学部出身の方なら、学部時代に勉強している可能性のある科目です。また、多くの方が会社員やアルバイトを経験していると思うので、勉強する際にもイメージがつかみやすい科目です。

弁護士になった場合は、労働者からの相談を受けることが多くあります。解雇された、残業代を支払ってもらえないといったような相談です。会社側をサポートする企業法務でも、労働法に関する相談は非常に多いです。労働法の知識は実務上、必須と言えるでしょう。

弁護士を目指すのであれば、労働法は実務でほぼ必須の知識になるため、受験生のうちに触れておいた方がよいと言えるでしょう。

労働法は、労働基準法、労働契約法、労働組合法などたくさんの法律から構成されており、それらの法律と判例を一つ一つ理解して覚えることが基本になりますから、勉強量としてはかなりの量になります。テキストもかなりの分厚さで、手に取った途端、うんざりしてしまう方もいるかもしれません。

ただ、出題傾向としては、条文や判例の知識をそのまま問う問題も多いため、知識を詰め込むことができれば、合格レベルの答案を書くことはそれほど難しくありません。

労働法はこんな方におすすめです。

・すでに法学部で勉強済みの方や社会保険労務士試験、労働基準監督官試験等を受けたことがある方
・条文や判例を暗記するのが得意な方
・特に関心がある選択科目がない方

「経済法」

経済法は主に、独占禁止法の知識を問う科目です。

独占禁止法自体は、条文数は少なく118条しかありません。独占禁止法は、規制対象となる経済活動の行為類型を規定している法律です。

試験問題では、具体的な事業活動を取り上げて、その活動が独占禁止法に抵触するかどうかを問う形になります。

条文よりも、判例や実務の考え方を押さえて、問題文の事例に当てはめていく形になります。

そのため、インプット量としては、他の科目と比べて少なくて済む科目として注目されています。

ただ、判例や実務の考え方を覚えるだけでは意味がなく、アウトプットを数多くこなして、独特の出題形式に慣れる必要があります。

経済法はこんな方におすすめです。

・丸暗記は苦手だけど、判例や実務の考え方を基とする当てはめが得意な方
・企業法務に関わりたい方

「倒産法」

倒産法とは、破産法、会社法上の特別清算、民事再生法、会社更生法の総称です。

既に勉強済みの方は察することができると思いますが、民事訴訟法の延長上にある科目です。

司法試験では主に、破産法と民事再生法から出題されます。

倒産法の教材は、労働法同様に分厚いものが多いので、大変な暗記が必要になる科目だとうんざりする方もいるかもしれませんが、民事訴訟法の延長にある科目であることから、取り組みやすい科目です。

覚えることは多いかもしれませんが、勉強すればするほど、民事訴訟法などの必修科目の理解も深まります。

その意味で、民事系科目をより強化したい方は、ぜひ選択した方がよい科目と言えるでしょう。

実務でも、会社の清算や債務整理などで、倒産法の知識が必要になるので、受験生のうちに一度は触れておいた方がよい科目です。

倒産法はこんな方におすすめです。

・民法、民事訴訟法が得意でさらに伸ばしたい方
・企業法務、一般民事に関わりたい方

最後に

いかがでしたでしょうか。今回は、司法試験、予備試験の選択科目の選び方とおすすめ3選をご紹介させて頂きました。選択科目を選ぶ際に参考になれば幸いです。

また、選択科目をどれにするか決めた方はすぐに対策に移りましょう。選択科目を時間をとって勉強できている受験生は多くありません。早く勉強を開始することがアドバンテージになりやすい科目と言えます。

選択科目の対策は、基本7科目と異なり市販の教材は充実していません。司法試験対策を意識した教材はもっと少ないです。

かもっち

選択科目の対策は、基本7科目と違って対策がし辛いから注意が必要だ!

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選択科目は、過去問まで十分に演習ができていない受験生が少なくありません。司法試験、予備試験の過去問までプロの講師の授業により対策を積んでおけば、選択科目がアドバンテージになるでしょう。

善は急げです。

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【司法試験・予備試験】短答式試験対策におすすめの書籍【六法から過去問集まで】 https://hosyolog.com/shihoyobi/8074/ https://hosyolog.com/shihoyobi/8074/#respond Sun, 06 Aug 2023 00:57:49 +0000 https://hosyolog.com/?p=8074 【司法試験・予備試験】短答式試験対策におすすめの書籍【六法から過去問集まで】 もっと読む »

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『司法試験、予備試験に挑戦をしているけど、短答対策の方法が分からない』

『短答式試験対策のための本が多すぎで、定番が分からない』

『司法試験・予備試験の短答式試験対策のおすすめの書籍が知りたい』

かもっち

本日は、司法試験・予備試験受験生におすすめの短答式試験対策のための書籍をご紹介するぞ
短答式試験は、足切り試験です。主戦場は、論文式試験のため、効率よく勉強をしてほしい。

あひるっぺ

近年は、短答式試験も難化しているみたいだし、侮れない試験だよね。

かもっち

あひるっぺ、良いことを言うね。短答式試験は足切り試験だけど、受験生のレベルは高く、全く侮れない試験なんだ。直前の詰め込みは合格できるのはごく限られた人。計画的に勉強するようにしよう!

さて、本日は、司法試験・予備試験の短答式試験対策のためのおすすめの書籍をご紹介させて頂きます。本記事では、沢山の書籍を紹介させて頂きますが、リソースを限定することも大切です。あまり手を広げず、自分にとって必要な書籍を購入し、対策を進めるようにしよう。

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かもっち

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あひるっぺ

アガルートのSNS上の口コミも調査しているから参考にしてね!

短答式試験対策のために最低限必要な書籍とは?

冒頭で、リソースを限定するべきだいう話をしました。短答式試験対策として、最低限必要な書籍はなんでしょうか?

当サイトして、最低限必要な書籍は以下のとおりです。

・短答式試験の過去問集

・六法

かもっち

「短答式試験の過去問集」と「六法」は必須かと思います。

必須教材①『短答式試験の過去問集』

司法試験や予備試験の短答試験対策の基礎となるものが過去問集です。

「愚直に過去問を繰り返し演習する」これが最も効率の良い対策だったりします。

過去問を実際に解いていくとわかりますが、何度も似た出題がされていることが分かります。

短答プロパー知識と言われることもありますが、短答式試験で頻出の短答知識を習得するためには、過去問を実際に解いてみるのが近道です。

司法試験、予備試験の短答対策の教材として、過去問集が欠かせない存在であることは明白です。

短答式試験の過去問集としておすすめは以下の2冊です。

・『司法試験&予備試験 短答過去問パーフェクト』

・『択別本』

特に、『司法試験&予備試験 短答過去問パーフェクト』という問題集は、豊富な問題量と詳細な解説が売りで、受験者間での選択率を確認できるなど、自分の立ち位置を知るのに非常に役立つ一冊です。

法律関係資格試験予備校である辰已法律研究所が作成する司法試験短答式と予備試験短答式の本試験過去問集(令和5年受験対策版)です。もちろん、問題だけでなく裏面に詳細な解説を記していますので、1問毎に解いてすぐ知識チェックができます。司法試験が現在の制度となった平成18年以降令和4年までの全過去問を体系順に並べなおし、完全収録しています。

2023年版は、短答上位層と下位層で差が大きい「合否を分ける知識」に★マークを付し、短答でも論文でも問われるような受験上核となる重要知識にコアマーク「CORE」を付して学習の便宜を図りました。

(Amazon書籍紹介)

一方で、『肢別本』も注目すべき過去問集で、一問一答形式によって、短時間での反復学習が可能です。旧司法試験の問題も取り扱っており、『司法試験&予備試験 短答過去問パーフェクト』に比べて更に広範な内容の習熟が期待できるため、効率的な学習におすすめの教材と言えるでしょう。

問題の素材は,司法試験・予備試験の短答式試験問題を主とし、それに旧司法試験の短答式試験問題、辰已のオリジナル問題を使用して出題範囲をカバーしています。
2回以上繰り返し問われている肢について★マークを付けて頻出であることを示しました。

(Amazon書籍紹介より)

短答アプリで過去問演習は?

過去問演習といえば、紙のテキストで解いて解いて解きまくる、というのが基本だと思います。しかし、スマホアプリで過去問演習をできるとどうでしょう?非常に便利だと思いませんか?

安心してください誰でも無料で使える「短答対策アプリ」が既にリリースしています。

運営しているのはオンライン予備校の資格スクエアです。IT技術を駆使した勉強法が強みの予備校です。

資格スクエアの短答アプリ「短答クエスト」を使用すれば、誰でも短答式試験の過去問演習が可能です。

短答アプリのメリットをざっと上げると以下のとおりです。

・隙間時間で過去問演習をすることができる

・ゲーム感覚で過去問演習をすることができる

・スマホがあればどこでもいつでも過去問演習ができる

また、短答攻略クエストの評判はかなり良いようです。

資格スクエアに無料会員登録をすれば資格スクエアマイページで「レベル&ランキング」や「成績表」を確認することができます。

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紙のテキストと併用をしてみるのも良いかと思います!

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必須教材②『六法』

「六法」は普段の勉強でも使用されているため追加で購入は不要でしょう。なお、ここでいう「六法」とは、学習用六法(ポケット六法やデイリー六法)のことを指しています。

択一六法や判例六法については、後述のとおりあった方が良い書籍だとは思いますが、マストまでは言えないかと思います。

ポケット六法かデイリー六法は短答式試験対策に限られず、司法試験、予備試験の対策をする上で必須の教材となりますので、もし持っていない方がいれば、この際にそろえるように致しましょう。

なお、随時、下記のとおり、使用している六法の調査をしています。是非、ご回答ください。

Note: There is a poll embedded within this post, please visit the site to participate in this post's poll.

短答式試験対策に有益な書籍とは?

続いて短答式試験対策に役立つ「あったほうがいい」書籍を紹介させて頂きます。

・『判例六法』、『択一六法』などの短答知識を一元化するための教材

・短答知識を正誤を確認するための基本書、インプット教材

短答一元化教材

短答式試験で出題される知識は、論文式試験対策で問われる知識と共通するものも多いです。他方で、論文式試験では問われないような細かな知識も問われます。

短答式試験だけで問われる知識を「短答プロパー」と言いますが、「短答プロパー」知識を効率よく習得することが短答対策のコツとなります。

他方で、予備試験や司法試験の山場は論文式試験のため、日頃使っている教材に短答プロパー知識まで一元化してしまうとごちゃごちゃしてしまいます。

そこで、「択一六法」や「判例六法」などの知識の網羅性がもともと優れた教材に短答プロパー知識を一元化していくのがおすすめです。短答過去問でよく間違えしまう知識などを余白に整理をしていけば、自分だけの短答知識の一元化教材になります。

択一六法と判例六法のどちらが良いかと言われると、回答が難しいですね。一長一短があります。

択一六法

択一六法は、条文に加えて、短答プロパーの知識、論文式試験でも使える知識などが網羅的に整理されています。網羅性に関しては非常に優れた教材ですが、情報過多は否めません。また、各科目1冊必要となるため、例えば、予備試験受験生の場合、7冊分を購入することになりますが、やはり情報過多が否めません。司法試験受験生であれば、3冊だけで済むので良いかもしれません。

スキマ時間にも読むことが出来、重宝しています。即座に頭の中を整理する時、自問自答しながら使うと効果的のような気がします。予備校のオンライン講座と定評ある基本書との三本立てで使用。知識の定着具合がが確認出来ますかね。アウトプットを意識してもいます。ー予備試験学習者

コンパクトにまとまっていて使いやすいです。 – 法書ログ (hosyolog.com)

民事訴訟法を学習する上でなくてはならない良書。コンパクトなサイズで持ち運びが便利、
必要な情報が網羅されている、関連条文の重要判例が記載と三拍子そろった六法です。
手続法は条文の読み込みが大切であり、本書では、図表・判例索引、重要論点、過去問出題情報など、
わかりやすく整理されているので、体系的に学習することができます。
また、民事執行法、民事保全法の条文が掲載されているので、司法書士試験受験生にも十分活躍
できる六法です。

持ち運びに便利!内容も充実! – 法書ログ (hosyolog.com)

判例六法

判例六法も人気の教材ですね。短答対策とは関係なく、判例六法を使われている方もいるかもしれません。ポケット六法など似た作りになっていますが、各条文の重要な判例の要旨が整理されています。短答対策としては、条文と判例六法に記載されている判例の情報だけでも十分かもしれませんが、紙がペラペラで長期間の使用には向いていないこと、余白がごくわずかで書き込むのは適していないこと、短答式試験で出題される情報が必ずしも網羅されていない点などデメリットがあります。

普段はポケット六法派なのですが、短答対策のために判例六法を購入しました。重要な判例が条文毎整理されているので、短答知識を整理するのに良いと思います。条文毎に判例の情報が挿入されているので、該当条文探すのに苦労することはあります。一長一短ありますが、短答対策で使用するのはありかなって思います。

短答対策用に購入しました! – 法書ログ (hosyolog.com)

判例が青字で付いている。短答知識や関連判例を想起するのに便利。ただし、学習が進むと、条文同士の関連を素早く見たり、論文用の勉強に六法を読んだりすることが多くなるため、条文と条文の間に判例のスペースが多くとられているのをあまり重宝しなくなる。したがって、特に初学者や基礎知識を固めたい人にはとてもオススメの六法だと思う。

初学者によい – 法書ログ (hosyolog.com)

短答式試験対策のための短答知識インプット教材

判例六法も択一六法も受験生から人気のある教材ですし、実際に、判例六法や択一六法を読み込み、短答式試験をパスしている受験生は沢山います。

しかし、司法試験や予備試験の対策のために、短答プロパー知識が整理されたテキストがあれば欲しくないですか?

そういう方におすすめなのがアガルートの短答知識完成講座です。

かもっち

短答知識をサクッと学習したい人におすすめです!

短答知識の習得のためだけに設計されたテキストを元に、短答知識のインプット講座を受講することができます。

繰り返しになりますが、予備試験や司法試験の主戦場は「論文式試験」です。時間をかけて勉強すべきは「論文式試験」です。

短答式試験対策の目標は、「何回受けても合格点を確実に超えられるようにすること」です。高得点を狙うことではありません。

短答式試験を効率よく対策し、論文式試験対策に時間をかけたい方や、社会人である等そもそもの勉強時間が限られている方には是非、おすすめしたいと思います。

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短答知識を確認するための教材

最後に、これもあったら便利だと思います。過去問を解いて、解説を読んだ時に「本当にこの解説で合っているのか」と不安を覚えることもあるでしょう。そんな時は、裏どりをするために基本書などの短答知識の正誤を確認するための教材があると便利です。基本的には普段使っている基本書や予備校のインプット本が適しているかと思います。

また、短答知識が整理されたテキストでサクッと確認をしたい方は上述のアガルートの短答知識完成講座がおすすめです。同講座のテキストは、短答知識が網羅的に整理をされているので、短答知識の正誤を確認するのに最適かと思います。

最後に

今回は、司法試験・予備試験受験生におすすめの短答式試験対策のための書籍を紹介させて頂きました。

法書ログでは、法律書籍の口コミサイトです。400件以上の口コミが読み放題になっております。短答式試験対策に役立つレビューが沢山投稿されています。

以下は、短答式試験対策に役立つ書籍、口コミの抜粋です。

民法(全) の書評・口コミ
内容紹介
内容紹介
基本的な事柄を中心に内容を絞った叙述で,民法総則から親族・相続法まで民法全分野をわかりやすく説明する。最初の1冊としても,復習用としても最適。平成30年民法(相続関係)改正や成年年齢関係改 […]
Pick Up 口コミ
民法と言ったら潮見佳男
民法改正の審議会委員でもある潮見教授が書いた入門書。判例、通説に沿った記述がなされておりこれ一冊をベースに図書館で各分野の体系書を調べながら一元化していけば民法は事足りると思う。まして、親族相続分野はこの本だけでも短答対策として十分だろう。 学部4年生
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有斐閣判例六法の書評・口コミ
内容紹介
内容紹介
《令和4年版の特色》 ○新収録法令 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(抜粋),民事執行法第二百五条第一項に規定する法務省令で定める登記所を定める省令 ○主な改正 個人情 […]
Pick Up 口コミ
短答対策用に購入しました!
3.7
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普段はポケット六法派なのですが、短答対策のために判例六法を購入しました。重要な判例が条文毎整理されているので、短答知識を整理するのに良いと思います。条文毎に判例の情報が挿入されているので、該当条文探すのに苦労することはあります。一長一短ありますが、短答対策で使用するのはありかなって思います。
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ひとりで学ぶ会社法の書評・口コミ
内容紹介
内容紹介
Stage1からStage3まで段階的にレベルアップしていく仕立ての演習書。Stage1(25問)・Stage2(18問)・Stage3(6問)で49問を収録。基礎から応用まで,会社法事例の考え方を徹底的に学ぶ。頑張る […]
Pick Up 口コミ
短答対策から論文対策まで
会社法は制度理解が非常に重要であるところ、この本は単純な条文問題を多く掲載することで、条文によって形成される会社法制度を演習形式で学ぶことができます。論文対策となる複雑な事案の問題から短答プロパー知識の問題も載っているので、まさに、かゆいところに手が届く本だと思います。 上位ロー合格者
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短答対策
有斐閣判例六法の書評・口コミ
内容紹介
内容紹介
《令和4年版の特色》 ○新収録法令 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(抜粋),民事執行法第二百五条第一項に規定する法務省令で定める登記所を定める省令 ○主な改正 個人情 […]
Pick Up 口コミ
初学者によい
判例が青字で付いている。短答知識や関連判例を想起するのに便利。ただし、学習が進むと、条文同士の関連を素早く見たり、論文用の勉強に六法を読んだりすることが多くなるため、条文と条文の間に判例のスペースが多くとられているのをあまり重宝しなくなる。したがって、特に初学者や基礎知識を固めたい人にはとてもオススメの六法だと思う。
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有斐閣判例六法の書評・口コミ
内容紹介
内容紹介
《令和4年版の特色》 ○新収録法令 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律(抜粋),民事執行法第二百五条第一項に規定する法務省令で定める登記所を定める省令 ○主な改正 個人情 […]
Pick Up 口コミ
法律学習の必需品!
司法試験受験生からも人気が高い「判例六法」。条文ごとに関連する判例が掲載されているため、 学習効率を上げることができます。 判例百選等の番号が掲載されており、より詳細な内容を百選で確認という流れで 学習を進められるメリットも。 司法試験・予備試験受験生は、短答対策で活躍できるのではないでしょうか。 行政書士受験生は、行政法総論や国家賠償法の判例などの掲載が豊富で、 知識の幅が広がり、試験対策につながります。 六法としては、コンパクトで持ち運びに便利ですが、 フォントサイズは小さめです。
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また、書籍以外にも短答式試験の対策について気になる方は、下記記事も参照してみてください。

アガルートの三種の神器

当サイトが考えるアガルートの講座のベスト3。合格への寄与度が高い講座だと考えております。

かもっち

総合講義は、司法試験の基本7科目について
合格に必要な知識をインプットする講座です。

>>>>合格者占有率45.3%のアガルート総合講義の評判を徹底解説【インプット講座の新定番】 – 法書ログ (hosyolog.com)

あひるっぺ

論証集の使い方講座は、インプットした知識を答案として表現する方法を学ぶ講座。
コストパフォーマンスに非常に優れており、イチオシの講座だよ!

>>>>超おすすめ‼︎アガルートの論証集の使い方講座-論証のロジックとコアとなるキーワードを正確に理解できる – 法書ログ (hosyolog.com)

かもっち

重要問題習得講座は、アガルートの事例演習をするための講座。アウトプット講座だ。
多数の問題演習を通じて、論述レベルを合格レベルに引き上げる。
論述の基礎力を養うことができる。
事例演習は、本講座と過去問で十分という声もあるぞ!!

>>>>アガルートの重問は不要?合否を分ける勉強法【三種の神器】 – 法書ログ (hosyolog.com)

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【2023年】司法試験後から合格発表までの過ごし方【就活から司法修習の準備まで】 https://hosyolog.com/shihoyobi/7959/ https://hosyolog.com/shihoyobi/7959/#respond Sun, 16 Jul 2023 07:27:35 +0000 https://hosyolog.com/?p=7959 【2023年】司法試験後から合格発表までの過ごし方【就活から司法修習の準備まで】 もっと読む »

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かもっち

司法試験を受験された方、本当にお疲れさまでした。

この過酷な国家試験を受けきったことに誇りを持ってください!

さて、司法試験の合格発表までの間は、心の中は不安や緊張でいっぱいでしょう。

皆様、非常に大変な勉強を終え、休息をとっていらっしゃる方が多いのではないのでしょうか。休むことはもちろん大切ですが、実は、この時間はかなり貴重な時間です。

合格後は、司法修習が始まり、そのあとは多忙を極める弁護士に…。そう考えると、まとまった時間をとることができる試験後の時間は、本当に貴重な時間です。この時間をを無駄に過ごすのではなく、自己投資や次への準備に役立ましょう。

本記事では、司法試験後から合格発表までの過ごし方について、具体的にご紹介させて頂きます。

あひるっぺ

もう次のことを考える必要があるの?

少し休みたいな!

かもっち

リフレッシュはしっかりしてね!ただ、計画的に休んで、次を考えることも大切だよ!

リフレッシュから再現答案の作成やそして司法修習の準備まで、この期間を最大限に活用するためのガイドとしてお役立てください。

司法試験の合格発表の日程

まずは、司法試験の合格発表の日時をもう一度確認しましょう。以下は、2023年年度司法試験の日程です。

短答式試験成績発表令和5年8月3日
合格発表令和5年11月8日

上記の表のとおり、短答式試験の成績発表は8月3日、司法試験の合格発表は11月8日です。

7月17日(司法試験終了後の翌日)から日数を数えると短答式試験の成績発表(8月3日)までは17日合格発表(11月8日)までは114日あります。

合格発表までは4か月弱ありますが、あっという間です。なお、司法試験の合格発表が終わってからは合格された方は、司法修習の準備が忙しくあまりゆっくりする時間はないと思いますし、来年に再チャレンジする方も時間は残されていません。

したがって、司法試験の合格発表までは漫然と過ごすのではなく、しっかり計画を立てて、この束の間の時間の最大限有効活用をしましょう。

司法試験後の過ごし方おすすめ5選

ここからは先は、司法試験後のおススメの過ごした方5選をご紹介させて頂きます。過ごし方は人それぞれかと思いますが、参考にしていただければと思います。

①就職活動(サマークラーク、事務所説明会等)をする

まずは、法律事務所の就職活動、すなわち、サマークラーク、事務所説明会に参加してみましょう。

司法試験前に応募が締め切られている事務所も多いですが、司法試験後から募集を開始している法律事務所もありますし、司法試験後も引き続き応募を受け付けている法律事務所もあります。

司法試験が終わって、少し落ち着いたら、一旦、サマークラークや事務所説明会の情報を収集してみると良いでしょう。

また、企業法務やインハウスロイヤーに少しでも興味がある方は弁護士転職エージェントに登録してみる、あるいは、企業の就職説明会(司法試験受験生向け)に参加してみるのも良いでしょう。

情報取集のためのおすすめのサイトをご紹介させて頂きます。

おすすめサイト①弁護士・修習生求人求職システム「ひまわり求人求職ナビ」

「ひまわり求人求職ナビ」は、法律事務所、企業・団体、官公庁・自治体等からの弁護士及び司法修習生に対する「求人情報」と弁護士及び司法修習生の「求職情報」を掲載し、求人活動・求職活動を両面からサポートするシステムです。

第〇期司法修習予定者の求人情報も掲載されているので、一度、確認をしてみるとよいでしょう。

また、弁護士向けの求人も参考に見てみるとよいでしょう。これを見れば、司法試験に合格すれば仕事はいくらでもあることを確認できると思います。将来的に、官公庁や企業への出向もしてみたい方は企業の求人や官公庁の求人も調べてみると良いでしょう。

>>>ひまわり求人求職ナビ

おすすめサイト②MS JAPAN

MS-Japanでは、法科大学院修了生、司法修習生の就職サポートも積極的に行っております。今後の進路にお悩みの方は、MS JAPANに相談をしてみるのも良いでしょう。

インハウスロイヤーを志望する方はもちろん、少しでもインハウスロイヤーに関心がある方は一度、登録をしてみて、エージェントから情報を収集するのも一つかと思います。

クリックして「無料求人情報」を確認する

おすすめサイト③アットリーガル

すでに登録されている方が多いかもしれません。

企業法務系の求人情報のプラットフォームになります。

企業法務系の求人情報が多いですが、ベリーベスト法律事務所やアディーレ法律事務所等の全国に支店を擁する法律事務所の求人情報も掲載されています。

サマークラークや事務所説明会の情報を手っ取り早く集めたいのであれば、まずはアットリーガルをかくにんすると良いでしょう。

クリックして「アットリーガル」の詳細を確認する

サマクラや事務所説明会へ参加すべきか

司法試験を受験された方の中には当然、裁判官志望、検察官志望の方もいるかと思います。また、いわゆる町弁志望の方もいると思います。そういう方々でもサマークラークや事務所説明会へ参加すべきでしょうか。

当サイトとしては、志望しない法律事務所や企業であっても少しでも関心を持てるのであれば積極的に参加をするべきかと思います。

法曹実務家と話すことができますし、事務所の雰囲気や説明を聞いて、志望するようになるかもしれません。

司法試験後から合格発表までの期間は、最も就職活動に時間を使える時期といっても過言ではありません。

地方の法律事務所であっても、自分が知らない法律事務所(4大以外の法律事務所を知らない人が多いでしょう)であっても、積極的に参加をしてみましょう。

勉強にもなりますし、サマークラークであれば、日当が出ます。参加して損はありません。

②試験結果の自己分析(再現答案の作成)をする

気が乗らないと思いますが、記憶が鮮明のうちに司法試験の結果を自己分析をしてみましょう。試験のことを思い出すのが辛いと思いますが、最低限、答案の骨子を再現をしておきましょう。

不合格であった場合に、敗因の分析をすることもできますし、合格をしていたら後輩に提供をしたら喜ばれるでしょう。

記憶が鮮明なうち余裕がある方は再現答案の作成、再現答案の作成までは厳しい方でも、答案の骨子を再現して作成をしておきましょう。

・余力あり→再現答案の作成

・余力なくても→再現答案の骨子の作成

あひるっぺ

再現答案の作成は厳しいという方でも、骨子の作成だけでも作っておくといいね!

司法試験に挑戦した軌跡として、法律書籍の口コミを投稿して頂けませんか?

どの書籍がどういう点で司法試験本番に役に立ったのか、役に立たなかったのかをレビューをお願い致します。

詳しくは、以下の記事をご参考にしてください。

【会員限定毎月最大1600円】法律書籍のデータベースを一緒に作りませんか? – 法書ログ (hosyolog.com)

また、自己分析して合格が厳しいと考えている人は、不合格となってしまった場合を想定して準備をしていきましょう。

③長期旅行に行く

司法修習になればまとまった時間はありません。長期旅行に行くのであれば、司法試験後から合格発表までの間が最後の機会かもしれません。この機会に長期旅行を検討してみても良いでしょう。

ロースクールの同期とでも良いでしょうし、贅沢な一人旅を計画してみても良いでしょう。

青春18きっぷでのんびり旅もありでしょうか。ゆったり過ごすことができるのは最後かもしれませんよ。

④司法試験対策以外の法律の勉強、司法修習の準備

やる気がある方は、司法試験出題外の法律や自分が受けなかった選択科目の法律を勉強してみても良いかもしれません。実務に出てよく登場する法律をざっと上げるとこんな感じです。

・労働法(労基、労契)

・倒産法(破産法)

・民事保全法、民事執行法

・個人情報保護法

・景品表示法

・消費者契約法

・著作権法

また、司法修習の準備としては、民事裁判実務や刑事裁判実務を勉強しても良いと思います。ただ、基本的には何も準備しなくて大丈夫です。司法収集地を何処にするか考えるくらいにしましょう。

それでも司法修習の準備がしたいという方は、サマークラークの参加を検討しましょう。弁護士実務に触れる貴重な機会となります。

法律の専門資格試験の勉強をしてみるのもありかと思います。

例えば、以下のような試験に挑戦をしてみるのも良いかも知れません。

・宅建士

・マンション管理士

・中小企業診断士

・個人情報保護士

資格試験については、アガルートアカデミー資格スクエアスタディング等の資格予備校のサイトを確認し、関心が持てる資格試験があれば受験をしてみても良いかもしれません。

弁護士になった際に、例えば、中小企業診断士などの資格を持ち合わせていれば、差別化はしやすいかと思います。

また、これまで勉強をしてきた知見を活かしたい方は、法書ログで司法試験受験生向けに記事を書いてみませんか?現在、ココナラで絶賛大募集をしているのでよかったらご応募ください。

⑤とにかくぼーっと過ごす

これまではかなり意識が高い内容だったかもしれません。

これだけ勉強をしてきたんですから、好きなだけぼーっとしても良いと思います。

人生の夏休みと思って、好きなことを好きなだけしてみるのも良いと思いますよ。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は、司法試験受験後から合格発表までの過ごし方をご紹介させて頂きました。

合格発表までの時間は、一見、待つだけの期間に思えるかもしれません。

しかし、実は新たなスタートへの準備期間でもあります。リラックスしたり、自己分析したり、実務に触れてみたり、自己研鑽を行ったりと、さまざまな活動を通じて、この期間を最大限に活用しましょう。

次の挑戦への準備期間を有意義に過ごし、あなたの未来が明るいものであることを心から願っています。

また、繰り返しになりますが、当サイト法書ログでは、ココナラで記事のライティングをしてくださる方を募集しております。一本からの作成でも大歓迎です。

司法試験受験生向けの記事のライティング | ココナラ (coconala.com)

また、法律書籍の口コミやロースクールの口コミも募集をしております。

法律書籍の口コミ投稿の特典は以下の記事を確認してください。

ロースクールの口コミについては、会員限定で投稿者(ただし、公開承認された場合に限る)に対して、謝礼としてAmazonギフト券500円分をお送りさせて頂いております。

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【2023年】アガルートの短答知識完成講座の評判と受講レビュー https://hosyolog.com/shihoyobi/7798/ https://hosyolog.com/shihoyobi/7798/#respond Fri, 23 Jun 2023 13:58:00 +0000 https://hosyolog.com/?p=7798 【2023年】アガルートの短答知識完成講座の評判と受講レビュー もっと読む »

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「アガルートの短答知識完成講座が気になるけど、実際の評判や口コミが気になる」

「短答式試験で頻出の知識をしっかりと押さえたいけど、何をどれだけ覚えればいいのかわからない。」

「短答式試験に特化した学習教材が欲しい。何がいいかな?」

皆さん、こんにちは。今日は司法試験・予備試験の短答式試験対策として、択一式試験で問われる短答式試験特有の細かい知識を得るための特化講座をご紹介します。

かもっち

司法試験、予備試験の主戦場は「論文式試験」です。
論文式試験対策の時間を確保するために、
短答式試験は効率よく対策をしましょう!

あひるっぺ

短答式試験対策は、過去問演習が基本ですよね?

かもっち

あひるっぺ、過去問演習が基本だよ!
でも、短答式試験には、論文では問われないような細かな知識が問われるんだ。
この短答プロパー知識を効率よくインプットできるかどうかで、
最終的な合否が左右されるといっても過言ではないよ!

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かもっち

現在、アガルート期間限定セール中です!

あひるっぺ

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短答知識完成講座の評判まとめ/

  • テキストの出来がよい
  • 短答に対する認識を根底から変えた
  • マイナーな条文でも趣旨から丁寧に解説
  • 短答知識の一元化教材として使える
  • コンパクトな講義で繰り返し受講できる
  • 司法試験・予備試験の短答式試験と基本戦略

    司法試験では、5日間の試験日程の最終日に短答式試験が行われます。

    短答式試験は、マークシート方式で出題がされます。

    短答式試験では 、論文式試験対策で学習した知識をそのまま生かせる出題も多いですが、短答式試験特有の知識(短答プロパー知識)が出題されます。短答プロパー知識は、論文では学習をしないような細かな条文知識や判例知識が問われたりします。

    司法試験の短答式試験対策としては、この短答プロパー知識を習得するの大切です。また、短答式試験の点数は最終合格を決するための基礎となる点数にもなります。したがって、できるだけ高得点を狙いたいとも思えます。

    しかし、司法試験や予備試験では、論文式試験の方が圧倒的に大事です。

    👑主戦場は論文式試験👑

    したがって、短答式試験で満点近い点数を狙うために対策に時間をかけてしまうと、論文対策が疎かになってしまいます。

    そこで、まずは、短答式試験がどの程度重要かを把握するために、司法試験の短答式試験の配点を確認してみましょう。

    憲法50点
    民法75点
    刑法50点
    配点

    上記の表のとおり、短答式試験の配点は憲法50点、民法75点、刑法50点の合計125点となります。

    論文式試験と短答式試験の配点割合は8対1と言われています。

    総合評価の算定方法=短答式試験の得点(175点)+(論文式試験の得点(800点)×1400/800)

    つまり、短答式試験3科目の合計得点は論文式試験1科目の合計得点と同じ点数となります。

    そうすると、結構、大事そうですね。

    🚀基本戦略🚀
    短答式試験合格者の平均点を狙う

    平成29年:125.4点
    平成30年:128.1点
    令和元年:129.3点
    令和2年:118.1点
    令和3年:126.4点
    令和4年:123.3点

    かもっち

    短答式試験の目標点は、ひとます短答式試験合格者の平均点にしよう!

    上記は、短答式試験合格者の平均点の推移を現したものです。この平均点の平均は、125.1になります(計算式:(125.4 + 128.1 + 129.3 + 118.1 + 126.4 + 123.3) = 750.6/6=125.1)

    よって、125点を狙う。

    明確な目標数値があった方が対策もやりやすく、モチベーションも維持しやすいです。

    ポイントは、何度受けても125点をとれるように対策をすることです。

    確実に125点が狙えるように対策をするということです。

    なお、125点を狙うためには、満点の71%に相当します。

    ✨125点=正答率7割✨

    以下の表にポイントを整理してみました。

    ポイント詳細
    試験日程司法試験は5日間で、最終日に短答式試験が行われます。
    短答式試験形式短答式試験はマークシート方式で出題されます。
    短答プロパー知識短答式試験では、短答プロパー知識が出題され、細かな条文知識や判例知識が問われることもあります。
    短答式試験の重要性短答式試験の点数は最終合格を決定するための基礎となる点数であるため、高得点を目指すべきです。
    しかし、主戦場は論文式試験で、短答式試験のための対策に時間をかけすぎると、論文対策が疎かになる可能性があります。
    短答式試験の配点短答式試験の配点は憲法50点、民法75点、刑法50点の合計125点で、論文式試験との配点割合は8対1とされています。
    短答式試験3科目の合計得点は論文式試験1科目の合計得点と同等となります。
    基本戦略短答式試験合格者の平均点を目指すべきです。過去の短答式試験合格者の平均点はおおよそ125点であるため、125点を目標に設定する
    125点の意味125点を狙うためには、満点の71%を取る必要があります。正答率7割は難しくない
    あひるっぺ

    7割の正答率って難しくないですか?

    かもっち

    正しい方向でインプットを行い、
    きちんと過去問演習を行えば決して難しくないよ!
    短答プロパー知識を効率よくマスターすることがポイント!

    アガルートの短答知識完成講座の評判

    短答知識完成講座」は、短答式試験のみで問われる知識の習得を目指す講座です。

    約23時間で、憲法・民法・刑法の短答式試験の知識を完全にカバーし、かゆいところに手が届くような詳細な解説が行われます。本講座では、論文式試験対策ではカバーしていない短答プロパー知識を習得することができます。

    🐥アガルート短答知識完成講座🐥
    短答プロパー知識のインプットに特化した講座

    短答知識完成講座のテキストがよい

    あひるっぺ

    テキストは講義オリジナルテキスト(非売品)だよ。
    入手するためには短答知識完成講座を受講する必要があるよ!

    かもっち

    「短答知識完成講座」を利用した合格者は
    どこがよかったと考えているのか整理したよ
    参考にしてみて!

    受講生

    憲・民・刑の短答知識のみに重点を置いた学習をすることができるテキストと講義から構成され,私は短答の過去問集を解いていくことと並行して受講していました。(合格者の声)

    受講生

    テキストも,総合講義と同様に使いやすく,短答知識の一元化教材としても使っていました。(合格者の声)

    ・オリジナルフルカラーテキスト

    短答知識完成講座のテキストは、学習の効率性と理解の深化を重視した設計が特徴的です。テキストは全ページフルカラーで、視覚的にわかりやすく、左右には十分な余白が設けられています。

    これにより、学習した知識のポイントを書き込みながら自分だけの一冊にすることが可能です。

    ・図表、アイコン

    講座のテキストにはさまざまな情報が整理されています。例えば、事案が複雑な判例については、図を用いて視覚的に理解を助ける工夫がなされています。

    ・総合講義テキストとのリンク

    総合講義テキストに関連する知識の場合には、該当ページ数がアイコンで表示されています。これによりスムーズに論文知識を参照することができます。

    ・過去問出題情報

    さらに、テキストには司法試験(サンプル問題・プレ問題を含む)・予備試験について、その出題肢の単位で短答式試験の出題状況が記載されています。

    ・目次、事項索引、判例索引、百選番号

    短答知識完成講座のテキストには、目次、事項索引、判例索引、百選番号ついているため、探したい情報をすぐに見つけることができます。

    ・短答知識を網羅的にカバー

    司法試験の短答式試験で高得点を狙うために必要な短答知識が本テキストに網羅されています。

    科目ページ数
    民法203頁
    刑法121頁

    ・デジタルブック

    オンライン上でデジタルテキストを使用することができます。

    以下の表にポイントを整理しています。

    項目詳細
    フルカラーテキスト全ページがカラフルで、アイコンや図表で知識を視覚的に整理
    総合講義リンクテキスト間の連携で知識を効率的に一元化
    一冊で完結憲法、民法、刑法の短答プロパー知識を各1冊で網羅
    過去問出題情報試験の出題状況を確認できるアイコンが付けられています
    索引目次、事項索引、判例索引で情報探しを容易に
    デジタルブック場所や時間を選ばずに学習を進めることが可能

    📌ここがポイント📌
    随所に工夫が凝らされた短答知識テキストの決定版

    \短答式試験を確実に突破する/

    講義時間がコンパクト

    受講生

    また、1トラック10分前後で聞けるので、勉強につかれた時にただ聞くということもでき、繰り返すことで知識定着が図れました。(合格者の声)

    受講生

    私は直前期に受講したのですが,短い時間で周回できるので,短答試験に対して不安があり,時間もないという方にはおすすめです。(合格者の声)

    短答知識完成講座の講義時間は以下のとおりです。

    科目講義時間
    憲法約5時間
    民法約11.5時間
    刑法約6.5時間
    約23時間

    📌ここがポイント📌
    わずか23時間で憲法、民法、刑法の短答知識を網羅的に学べる!

    工藤北講師の講義が良い

    受講生

    工藤北斗氏のわかりやすい映像授業を試聴しながら、短答に必要な知識が簡潔にまとめられている付属教材に授業で得た知識を書き込むという方法で進めました。(合格者の声)

    受講生

    工藤先生のテンポのよい丁寧な解説を聞いていくだけで学習できたので,非常に助かりました。

    受講生

    独学では,なかなか難しい短答プロパーの知識を工藤先生がわかりやすく解説してくださる非常に有益な講座でした。(合格者の声)

    2007年早稲田大学法学部卒業
    2009年慶應義塾大学法科大学院既修者コース修了
    2009年(新)司法試験合格(総合57位)

    平成21年度(新)司法試験を上位で合格した後, 大手資格予備校の司法試験講師として入門講座から中上級者向け対策講座までを幅広く担当。最短で予備試験・司法試験へ合格するための講義を展開し, 例年, 最年少合格者を輩出している。
    アガルートの公式サイトより引用
    合格者

    工藤先生のテキストは,他の予備校のものと比べて半分以下?の分量に収まっています。そのため,精神的に,「この程度なら俺でもやれそう」と思わせてくれます。そして,講座の内容についても,各科目3周ほど教科書を回すカリキュラムになっており,法律の円環的構造を理解するのに役立ちました。また,判例・通説の見解を前提として,講座を進めてくれるので,自然と判例の知識も身につきます。私は,判例百選を一度も読んだことがないのですが,同講座のおかげで,一般的な受験生が知っている判例についての知識も身につきました。とにかく,(少なくとも予備試験については)この講座で触れられている知識を身につければ足りますし,自分の法律の幹を形成してくれる講座でした。
    (アガルートの公式サイトより引用)

    工藤北斗講師の評判

    工藤北斗講師の評判はいうまでもないでしょう。講師をやりながら代表取締役を務め、確かな指導力で合格者を多数輩出し、令和4年度司法試験では合格者占有率45パーセント達成しています。

    評判は当然良いです。

    但し、中には聞き取りづらいや講義の内容が難しいという声もあります。

    また、工藤北斗講師はアガルートの司法試験講座のほとんどを担当されていますので、受講を検討される方は、無料講義を受講し、講師との相性を確認しておきましょう。

    👑講義音声の質が気になる?👑
    会員登録不要の無料講義受講をして自分の耳で確認しよう

    論文知識の解説はない

    アガルートの短答知識完成講座はあくまでも短答プロパー知識のインプット講座です。論文知識のインプット講座ではないため、論文知識を合わせて学習をしたい人からは不満があるかもしれません。

    📌ここがポイント📌
    短答知識に特化したテキストと講義

    講座の受講方法

    受講方法はシンプルで、まずは講義を聴いて短答プロパー知識をインプットします。その際、完璧を目指すのではなく、全体を1周させることが重要です。

    そして、講義を1周したら、短答過去問を解きます。ここでも、1回で全てを完璧に解き切ろうとするのではなく、2周、3周と徐々に解ける問題を増やすことを推奨します。

    ステップ方法
    1. 講義の聴講講義を通じて短答プロパー知識をインプットし、素早く全体を1周することを目指す
    2. 過去問の解答1周したら、短答過去問を解く。全てを完璧にするのではなく、徐々に問題を増やす

    受講を始める時期

    ⇩短答知識の学習のポイント⇩

    ポイント詳細
    試験の焦点司法試験の山場は論文式試験。短答式試験は論文式試験の答案を採点してもらうための試験とされています。
    勉強の焦点普段の勉強は論文式試験の対策のための勉強をするべきです。
    受講時期司法試験の1年前から受講ができれば、良い成績が狙えます。
    短答式試験の科目短答式試験の科目は憲法、民法、刑法の3科目だけ。短答式試験の5割弱の問題は論文対策をきちんと対策をしていれば回答が可能。
    過去問の演習短答式試験の過去問の演習を始めるべきです。
    受講可能時間司法試験まで1年を切っている方でも、残り3か月以上の時間があれば、今から受講をしても遅くはない。
    テキストの量本テキストのページ数自体は多くはなく、1週間程度あればすべての受講を完了することができる
    テキストの目的本番に向けて短答知識を一元化するテキストに仕上げる

    本記事の冒頭で説明をさせて頂いたように、司法試験の山場は論文式試験です。短答式試験は論文式試験の答案を採点してもらうための試験といえます。

    したがって、普段の勉強は論文式試験の対策のための勉強をするべきです。

    具体的な受講時期ですが、できれば司法試験論文式試験の1年前から受講ができれば、かなり良い成績が狙えるかと思います。

    司法試験の場合、短答式試験の科目は憲法、民法、刑法の3科目だけであり、かつ、短答式試験の5割弱の問題は論文対策をきちんと対策をしていれば回答が可能です。

    また、合わせて短答式試験の過去問の演習を始めてください。

    司法試験まで1年を切っている方であっても、残り3か月以上の時間があるのであれば、今から受講をしても遅くはないかと思います。

    本テキストのページ数自体は多くはなく、1週間程度あればすべての受講を完了することができるかと思います。本番に向けて短答知識を一元化するテキストに仕上げていきましょう。

    苦手な科目だけでもよい

    多くの受験生は、この講座を受講したいと考えるかと思いまずが、問題はコストかと思います。論文式試験にお金をかけているため、短答式試験対策にはできるだけお金をかけたくないと考えている方もいらっしゃるかと思います。

    また、繰り返しになりますが、司法試験の主戦場は論文式試験です。短答式試験では、短答式試験合格者平均点の125点を得点できれば十分です。

    したがって、短答式試験の3科目の中で、苦手な科目だけ受講をするというのでもよいでしょう。

    もちろん、3科目すべてを受講し万全の態勢で挑みたいところですが、コストの問題は仕方ないと思います。

    講座名税抜き価格
    短答知識完成講座
    憲法・民法・刑法
    5万4000円
    短答知識完成講座
    憲法
    1万5000円
    短答知識完成講座
    民法
    3万円
    短答知識完成講座
    刑法
    1万5000円

    3科目を受講しても税抜き5万4000円ですので、余裕がある方は3科目の受講がおすすめです。アガルート受講者でよくあるのが単品科目を購入したけど、講座が良すぎてほかの科目を後から購入してしまうケースです。そうであれば、初めから3科目セットを購入した方がお得ですので、単品科目講座だけを購入する場合には、よくよく慎重に考えるようにしてください。

    なお、アガルートは定期的にセールを開催をしています。セール情報はこちらで整理をしていますので、良かったら覗いてみてください。

    👑アガルートのセール情報👑

    論文知識と合わせて勉強はできない

    短答知識完成講座は、あくまでも短答知識に特化したインプット講座です。そのため、論文知識と合わせて短答知識を学習することを希望する人には向いていないです。

    しかし、司法試験の主戦場は論文式試験であり、個人的には、論文知識と短答知識を分けてインプットした方が効率は良いと思います。

    受講レビュー

    ここから先は法書ログ運営事務局が実際に短答知識完成講座を受講したレビューを紹介させて頂きます。

    ます、短答知識完成講座のテキストはかなり使いやすいですね。

    ①テキストが使いやすい

    司法試験の業界では「知識の一元化をせよ」ということがよく言われています。これは、知識を一つの教材やノートに司法試験対策上、必要な知識を一元化することを言います。一元化教材を作っておくことで試験前に効率よく見直すことが出来ます。

    この点、アガルートの短答知識完成講座のテキストは短答知識が網羅的に記載されつつ、ページに余白が残されていることから一元化教材として最適です。

    例えば、短答過去問を解いていてよく間違える知識については、テキストの余白に留意点を記載することで自分だけの一元化教材が出来上がります

    👑おすすめ勉強法👑
    ①講義音声をダウンロードしスマホで受講

    ②受講したテーマと同じ範囲の過去問を演習

    ③過去問でよく間違える知識はテキストの余白に書き込む

    ④①~③を繰り返す

    ⑤自分だけのオリジナルテキストが完成

    ⑥短答式試験直前期は自分だけのオリジナルテキストを隅々まで読み返す

    講義時間はコンパクトで繰り返し聞ける

    また、講義時間がコンパクトな設計も有り難いなと思いました。本記事でも紹介しているように講義時間がコンパクなため、繰り返し受講することができます。

    工藤講師の無駄のない講義はアガルート講座の魅力の一つです。

    いつでも受講できるのが何よりのメリット!

    講義23時間=非常に密度の濃い講義

    ③短答プロパー知識を理解して覚えることができる

    短答対策は「つまらない、おもしろくない、めんどくさい」と思っていませんか?

    それは、短答対策=暗記と考えているからだと思います。

    この講座を受講すれば、短答知識=論文知識と同様に理解の仕方、覚え方があることがわかります。

    つまり、短答対策=理解と暗記

    このことに気づければ、「短答対策」が面白くなります。

    かもっち

    工藤先生の講義では
    覚えるしかない知識はその旨説明してくれます!

    ④短答式試験での問われ方も学べる

    さらに、工藤先生の講義では、短答式試験での問われ方も教えてもらえます。

    例えば「この知識は学説と判例の対比が問わることが多いから、学説と判例の相違点を押さえるのがポイント」のような説明がなされます。

    📌短答知識完成講座のメリット📌
    短答知識一元化テキストが手に入る
    講義音声ダウンロードでいつでもとこでも短答知識のインプットが可能になる
    短答プロパー知識を理解して覚えることができる
    試験での問われ方に応じたインプットができる

    短答知識完成講座がおすすめな人とおすすめでない人

    短答知識完成講座がおすすめな人」は以下のような方々に特におすすめです:

    1. 上3法(憲法・民法・刑法)の短答式試験固有の知識を確実に習得したい方
    2. 通常の論文式試験対策学習では手が届きにくい、短答式試験特有の知識を集中的に学びたい方
    3. メリハリをつけながら情報を整理し、効率的に学習したい方
    4. 短答プロパー知識の中でも細かい範囲まで、網羅的にマスターしたい方

    短答式試験に特化した知識習得という特性上、基本的な法律知識をすでに習得している方向けの講座となります。

    短答知識の勉強は、率直に「めんどくさい、おもしろくない」と思っていませんか?

    短答プロパー知識にも論文知識と同じように理解して覚えることができます。

    「理解して覚えたい」という方は、アガルート看板講師で代表の工藤北斗講師の「短答知識完成講座」を受講しよう!

    \短答式試験を確実に突破する/

    👑短答知識完成講座👑
    →まずは会員登録不要の無料講義受講

    他方で、「短答知識完成講座」は短答式試験特有の知識を集中的に習得することを目指していますので、以下のような方には必ずしも適していないかもしれません

    おすすめでない人理由
    1. 短答試験対策に特化した学習を望まない人本講座は短答試験対策に特化しており、その他の形式の試験対策を深く掘り下げる内容ではありません。
    2. 自己学習が苦手な人本講座はテキストと講義を基に自己学習を進める形式で、講師と直接対話しながら学ぶ形式を望む人には向いていません。
    3. 単に概観を理解したいだけの人本講座は詳細な知識に基づく短答問題対策を行いますので、概観的な理解だけを求める方には詳細すぎる可能性があります。
    4. 既に該当分野に深い知識を持っている人すでに憲法・民法・刑法に関して深い知識を持っている人にとっては、本講座で学ぶ内容が既知の情報と重複する可能性があります。

    アガルートの短答知識完成講座の司法試験合格者の評判

    つづいて「短答知識完成講座」を受講して司法試験、予備試験に合格した方の体験記を要約の上ご紹介させて頂きます。

    Aさん

    短答が苦手で、講座を活用してポイントを押さえることに成功。

    ・講座は繰り返し聴くことで、大事なポイントを耳からも得られた

    ・講座は全体的にコンパクトにまとまっており、知識を体系的に見ることができる。

    Bさん

    ・短答知識が基本書に散りばめられていて重複が避けられないのに対し、講座では短答知識だけがピックアップされているため、効率的に学習できた。

    ・論文知識との重複がなく、インプットの時間が短縮できた。

    Cさん

    ・刑法の刑罰等、短答でしか聞かれない部分を確認するのに講座が役立った。

    ・講座の内容が端的に、分かりやすくまとまっていた。

    Dさん

    ・短答は予備試験、司法試験の両方で重要で、この講座で対策を学んだ。

    ・市販の過去問集のみを利用していたが、短答プロパー知識の理解が難しかった部分を、講座で理解できた

    ・理解しておくべき箇所や、それほど重要でない箇所も説明してくれるため、時間のない受験生でも安心して受講できた。

    (以上、公式サイト「合格者の声」を事務局より要約しています)

    最後に

    いかがでしたでしょうか。

    今回はアガルートの短答知識完成講座の評判と受講レビューを紹介をさせて頂きました。

    短答知識を一冊のテキストに一元化したい方や短答知識をさくっと勉強したい人にはかなりお勧めの講座です。まずは、公式サイトで無料体験講義を受講をしてみてください。

    ここまでお読み頂けた方は、まずは会員登録不要の無料講義受講を受講してみてください。

    \短答式試験を確実に突破する/

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    https://hosyolog.com/shihoyobi/7798/feed/ 0 7798
    アガルートの論文答案の書き方講座の評判と使い方を解説【2023年最新】 https://hosyolog.com/shihoyobi/7440/ https://hosyolog.com/shihoyobi/7440/#respond Sun, 11 Jun 2023 23:27:32 +0000 https://hosyolog.com/?p=7440 アガルートの論文答案の書き方講座の評判と使い方を解説【2023年最新】 もっと読む »

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    「工藤北斗先生の答案の書き方講座に興味があるけれど、
    法学の基礎知識が足りていない私でもついていけるのかな?」

    「未経験だから論文試験が心配…
    工藤先生の教授法で本当に書けるようになるのかな?」

    「どうしても一人での論文演習が心配..
    質問や悩みをどこに相談したらいいのかな?」

    法学の論文試験は困難であると感じていませんか?
    答案の作成方法が分からない、論証の組み立て方に悩んでいる、各科目の特性が把握できていない。これらは、現在あなたが直面している「現実」かもしれません。

    しかし、想像してみてください。
    「答案の作成方法が手につけられ、論証はスムーズに組み立てられる。各科目の特性を理解し、自信を持って試験に挑める。」これが、あなたが目指す「理想」の姿ではないでしょうか?

    その「現実」と「理想」のギャップを埋めるために、
    アガルートアカデミーの工藤北斗講師の論文答案の書き型講座があなたの力となります。

    かもっち

    まずは、現状を理解しよう!!

    『現状』

    「答案の作成方法が分からない、論証の組み立て方に悩んでいる、各科目の特性が把握できていない。」

    『理想』

    「答案の作成方法が手につけられ、論証はスムーズに組み立てられる。各科目の特性を理解し、自信を持って試験に挑める。」

    🚀アガルートはなぜ人気か知ってる?🚀

    かもっち

    現在、アガルート期間限定セール中です!

    あひるっぺ

    アガルートのSNS上の口コミも調査しているから参考にしてね!

    工藤北斗とは? – そのプロフィールと受験生への貢献

    工藤北斗先生について紹介します。

    早稲田大学法学部を卒業後、慶應義塾大学法科大学院既修者コースを修了し、その年の司法試験に総合57位で合格した著名な教師です。大手資格予備校の講師として活躍した後、現在はアガルートアカデミーで講師を務めています。アガルートアカデミーを創業したのも工藤北斗講師です。

    工藤講師の緻密な本試験分析、深い学問的知識、そして受験生が理解しやすいように配慮した講義力が多くの受験生から支持を集めています。

    特に「3倍速インプット講座」(現:総合講義100)は、学習経験者から大いに評価されました。ゼミでは数回の予備試験で最年少合格者を輩出し、その実績は確かなものです。

    あひるっぺ

    「3倍速インプット講座」も気になるなぁ❓

    アガルートアカデミーは今となってはテレビCMを放映したり、圧倒的な合格実績を残したり、人気投票でもとトップを獲得する等、司法試験受験生に非常に人気の高い司法試験予備校です。

    この飛躍は、工藤北斗講師の講義の口コミが広まったためです。

    【司法試験人気予備校ランキング】

    順位司法試験予備校獲得票数シェア率
    アガルートアカデミー54票32.7%
    伊藤塾51票30.1%
    BEXA29票17.6%
    辰巳法律研究所19票11.5%
    LEC17票10.3%
    加藤ゼミナール16票9.7%
    資格スクエア11票6.7%
    STUDYing10票6.1%
    TAC6票2.8%
    回答者数=165名投票数=213票

    【165名が回答】今利用されている司法試験予備校人気ランキング【全9校】1位はcmでお馴染みのあの予備校 – 法書ログ (hosyolog.com)

    【令和4年司法試験合格者シェア率】

    令和4年司法試験合格シャア率45パーセント

    【受講者数】

    7年で累計受講者数は脅威の17.6倍に。

    今利用されている司法試験予備校です。

    アガルートアカデミーの論文答案の書き方講座:そのコンセプトと特徴

    アガルートアカデミーの論文答案作成講座は、工藤北斗講師の導きにより法学の論文試験に対する独特なアプローチを学ぶことができます。

    この講座の最大の特長は、講師の思考過程を追体験することで、答案作成の技術を習得できる点にあります。

    あひるっぺ

    入門・基礎講座の受講をしているけど、
    答案の書き方が全くわかりません😂

    あひるっぺ

    初学者が答案の書き方が全く分からないというのは当然のことだから心配しなくていいぞ❗

    アガルートの「答案の書き方講座」は、基礎講座の受講中であったり、入門講座の受講を終えたばかりの方向けに、司法試験や予備試験の論文式試験で答案を書けるようにするための、基本的な思考過程や論述法を学ぶことができるんだ❗

    工藤北斗講師の答案作成の思考過程を追体験

    工藤北斗講師の答案作成の思考過程を追体験することで、法学の論文試験の対策が可能です。これにより、「できるかも」という自信を持ち始め、論文作成に対する抵抗感を克服することができます。

    講師の丁寧な説明を通じて、論文答案の作成過程を学び、論文作成に慣れることができます。

    あひるっぺ

    え、工藤先生の思考を追体験できるんですか❓

    予習不要:問題と答えの事前説明

    法学の論文式試験は特殊なものであり、対策には一定の時間が必要です。

    アガルートアカデミーは、この時間を有効に使うために、予習不要の講座を提供します。

    まず、講師が基礎的な論文問題5問を解説し、そのうち1問について、受講生が1時間で実際に答案を作成します。その後、講師が採点基準を示しながらその問題を解説します。

    知識がまだ定着していないという受講生でも安心して受講することができます。

    あひるっぺ

    予習不要、っていうのは続けやすそう。

    かもっち

    法律の勉強は挫折がつきものだ❗

    「答案の書き方講座」では、受講生が挫折をしないように特に予習を求めていないんだ❗

    オンライン添削でフィードバック

    オンライン添削により、受講生は自分が学んだことが実践できているかを確認できます。

    講師の指定した問題を解答した後、解説講義を受講し、採点基準に照らし合わせて自身の答案の出来を確認します。

    さらに、オンライン添削により、司法試験合格者からの評価とコメントを得ることができます。これにより、講義で学んだ思考方法や答案作成技術が実際に実践できているかを確認することができます。

    あひるっぺ

    添削、、❓まだ私には早いような、、。

    かもっち

    はやすぎるってことはないよ❗

    司法試験合格者から指導を受けることは刺激になるよ

    司法試験合格者の添削を基に、自分の答案を分析してみよう!!

    独学は難しい?

    法律の勉強は、誤った方向に進みやすいと言われています。合格者から適宜添削を受けるなどし、軌道修正の機会を確保するようにしましょう。独学が難しい理由については「司法試験に独学で合格することが難しい」を参照してみて。
    関連記事:独学での司法試験合格の難しさと入門講座・基礎講座のメリット – 法書ログ (hosyolog.com)

    論文式試験の科目特性を実感

    論文式試験の科目特性も本講座で解説します。

    法律の異なる領域でも答案作成方法はそれぞれに特性があります。

    例えば、憲法では判例と問題文との相違を見抜き、その問題に判例の考え方を適用する視点が必要です。商法では、多くの条文を理解し整理し、問題文から得られる情報に対して正確に適用すべき条文を示せる視点が必要です。

    本講座で🔖各科目の特性🔖を学ぶことで、その科目で何に注意すべきかが分かり、知識のインプットにも有益です。

    あひるっぺ

    科目特性、、、?なんだか難しそう。

    かもっち

    少し難しく感じるかもしれないけど、このタイミングで「科目特性」を押さえておくことで、この後の勉強がスムーズに進むよ❗

    デジタルブック:どこでも学習が可能

    アガルートアカデミーの講座はデジタルブックも提供しています。これは紙のテキストを持ち運ぶことなく、場所や時間を選ばずに学習を進めることができる便利なツールです。

    PCやスマホ等からいつでもどこでも見ることができます。また、講義動画を見ながら気になった箇所をすぐに確認することも可能です。これにより、学習効率をアップさせることができます。

    あひるっぺ

    デジタルブックは魅力的なツールだ❗ただし、閲覧は全く問題ないですが、まだまだ書き込み等の使い勝手はよくないかなという印象だ。

    基本的には、紙ベースで勉強をした方が良いと思うぞ❗

    あひるっぺ

    テキストを裁断してPDF化している人を見たことがあるよ

    タブレットなどで勉強したい人は試してみるといいよ❗

    受講レビュー

    法書ログ運営事務局にて、実際にアガルートアカデミーの論文答案の書き方講座を受講してみました。

    ここからは実際レビューになります。できるだけ詳しくレビューをしているので、受講を検討している方は是非参考にしてくみてください。

    決済後すぐに受講を始めることができる

    驚いたのは、決済後、マイページですぐに受講を始めることができること!

    さらに、決済後からのテキストの発送がめちゃくちゃ早かったです。営業時間後の夜に決済をしたところ、翌朝にはテキストを発送しましたとのメール連絡が入っていました。

    決済時が一番モチベーションが高いと思いますが、そのモチベーションを維持したままスムーズに受講を開始することができました

    また、テキストが到着するまでの間は「書き方の基礎編」を受講すると良いと思います。「書き方の基礎編」はテキストはなく、オンライン上でPDF配布となります。そのため、テキストがなくても受講を進めることができます。

    講義テキスト、解答用紙

    論文答案の書き方講座の講義時間

    論文答案の書き方講座の構成は以下のとおりです。

    • 書き方の基礎約3時間
    • 憲法約4.5時間
    • 行政法約2.5時間
    • 民法約5時間
    • 商法約4時間
    • 民事訴訟法約3.5時間
    • 刑法約4時間
    • 刑事訴訟法約4時間
    • 合計約30.5時間
    あひるっぺ

    「書き方の基礎編」という総論と「各科目」の各論から構成されているんだね❗

    あひるっぺ

    そのとおりだよ。

    書き方の基礎編」では、各科目に共通する論文答案の書き方を学ぶことができるんだ。これだけでも受講の価値があると思うよ

    「書き方の基礎編」で学べること

    ・論文答案作成における形式的な注意点(答案の訂正の仕方、項目立ての仕方)

    ・論文答案作成における内容陽的な注意点。

    ・書くべき内容からの思いつき方

    ・論点リストからのアプローチ方法

    ・未知の問題の対応方法

    ・答案構成の仕方

    ・論じるボリュームの決め方

    ・論証の構成について

    ・科目別の書き方

    法律初学者からすでに事例演習を積んでいる中級者以上の方にも是非、確認してほしい内容でした。

    あひるっぺ

    かなり盛りだくさんな内容だね❗

    かもっち

    全体的には初学者向けの内容だけど、中上級者の方でも受講すれば新しい発見があると思うぞ。

    答案の作成の仕方について普段はそこまで意識をしていないと思うけど、この機会にロジカルに学んでみると良いだろう

    実際の受講画面

    かもっち

    実際の受講画面はこんな感じだ!

    かもっち

    写真の右側に「ダウンロード可能ファイル」という箇所があるけど、ここで講義音声をダウンロードできるよ!

    音声講義をダウンロードできる凄さ

    アガルートアカデミーのすごさの一つが音声講義をダウンロードできることです。普通の司法試験予備校であれば、講義の受講は動画のストリーミングだけでダウンロードはできません

    音声講義をダウンロードできることは、資格予備校にとっては、複製品の販売のリスクがあるため、通常の予備校は、やっていません。

    しかし、アガルートアカデミーは、昔から受講生のことを第一に考えて「音声講義のダウンロード」機能を継続して提供しています。

    受講生としては、一度音声講義をダウンロードをしてしまえば、動画の視聴期限経過後も受講でき、さらに、オフラインでもスマホで受講できるなどメリットが非常に大きいです。アガルートアカデミーの講座料金はそもそも高い水準ではないですが、音声講義をダウンロードできることを考えればコストパフォーマンスは非常に高いのではないかと考えています。

    かもっち

    正直なところ、工藤先生の講義をオフラインでどこでも好きな時に受講することができることは、これから司法試験に向けて勉強をしていく上でアドバンテージになると思う。

    また、視聴期限切れのための再受講を回避することができるためお財布にも優しいね。

    再生速度の変更が可能

    アガルートアカデミーの講義では、再生速度を0.5倍から3倍までの8段階の再生速度を選択できるよ。おすすめは一週目は1倍速、2週目以降は1.5~2倍速がおすすめだよ。

    かもっち

    工藤先生の講義は無駄がなく、比較的早口のため、一週目の講義受講は1倍速で十分だと思った❗

    あひるっぺ

    え、2周、3周と受講した方がいいの?

    かもっち

    司法試験まで残された時間にもよるけど、基本的には2週、3週をした方が記憶に定着されると思うぞ❗

    また、講義時間はコンパクトな設計になっているため、繰り返し受講しても負担にならないはずだ。

    スマホの画面だとこんな感じ

    画面の上のほうに、講義画面で、下側にデジタルテキストが表示されています。

    また、iPhoneでバックグラウンド再生ができるか試してみたところ、無事にバックグラウンドで再生ができました。

    画面バックグラウンドで再生ができました。

    あひるっぺ

    アプリはないの?

    かもっち

    アガルートはアプリは出していないんだ。あくまでもWEBサイト上での受講になるよ。

    基本的には音声講義講義をDLして受講するのが何かと使い勝手が良いと思うぞ❗

    講義の構成

    講義

    チャプター数問題数
    書き方の基礎12
    民法30講義編25問、答練編5問
    商法24講義編20問、答練編4問
    民事訴訟法24講義編20問、答練編4問
    刑法30講義編25問、答練編5問
    刑事訴訟法24講義編20問、答練編4問
    憲法30講義編25問、答練編5問
    行政法24講義編20問、答練編4問
    合計186問
    あひるっぺ

    186問!?

    かもっち

    そうだ、あひるっぺ。

    答案の書き方講座をやり抜くだけでも、かなり力が付く設計になっている!

    これだけやり切れば、期末試験やロー入試も自信をもって挑めるだろうし、答案の軌道修正も可能だよ。

    講義の内容はかなり実践的だった

    法的三段論法答案の書き出し要件充足性が明らかな場合の処理など司法試験合格に向けて勉強している方なら誰しもが考えたことがあるポイントについては、論理明快に解説をしてもらえます。

    また「科目特性」に対する言及は、これから本格的な演習に入る方に非常におすすめです。言及自体はコンパクトですが、各科目特有の留意点について学ぶことができます。

    さらに、問題のレベル感は様々です。初学者向けの講座だと思っている方も侮っていはいけまんせよ。初見の問題でサクサクと答案を書ける人は少ないのではないでしょうか。

    解説のほかに短文答案構成、長文答案構成付き

    答案構成例は、長文パターンと短文パターンが掲載されているぞ。

    模範解答と解説も

    答案の書き方講座は、インプットとアウトプットの橋渡しになる講座です。司法試験や予備試験は論文が山場といわれるように、インプットよりもアウトプットが大事です。

    しかし、闇雲にアウトプットをすれば、実力が付くというわけではありません

    ポイントを押さえてアウトプットをする必要があります。

    まずは、論文答案の書き方をマスターしてから、大量にアウトプットをしましょう。

    いきなり「重要問題習得講座」などのアウトプット講座を受講したい人も、一旦、冷静に答案の書き方を理解できているか考えてみましょう。

    論文答案の書き方に不安を覚える方は、本講座でゼロから学ぶ直してみませんか?

    答案の書き方講座がおすすめな人

    (公式サイトより)

    アガルートの答案の書き方講座は以下の方におすすめです。

    ●司法試験対策の基礎講座や入門講座を受講している方、受講を終えた方

    ●司法試験対策を始めたが「答案の書き方」が分からない方

    ●答案の書き方をある程度分かっているつもりだけど、工藤先生の思考過程を追体験したい方

    ●より良い答案をかけるようになりたい方

    かもっち

    特に、これからロー入試対策を始める方ローに入学したばかりの人におすすめだ。

    できるだけ学習の初期の段階で受講しておくのが賢明だと思う!!

    答案の書き型講座のイマイチな点

    これは答案の書き型講座に限らない話ですが、スマホ受講という観点では、アプリがないという点で不便な点があるかもしれません。

    したがって、そのため、毎回アガルートのサイトにログインして受講するというのが少し面倒に感じる人もいるかもしれません。

    私の場合には、iPhoneのホーム画面にアガルートのマイページを設置して、アプリのようにアクセスができるように工夫をしています。

    また、アガルートの講義は、音声だけでも十分に受講ができますので、音声講義をすべてダウンロードをしてオフラインでも受講できるようにしておくと便利かと思います。

    司法試験合格者の「答案の書き方講座」のおすすめポイント、使い方

    つづいて「答案の書き型講座」を受講して司法試験、予備試験に合格した方の体験記を要約の上ご紹介させて頂きます。

    Aさん

    ・論文答案の書き方を徹底的に学べる。

    基本的な書き方を知ることで、どのような論点でも対応可能。

    ・基本的な書き方を学べる点で、必須の講座。

    Bさん

    ・法律知識ゼロからスタートしても論文答案の書き方講座を利用することでロースクールに既習で入学するまでの力をつけることができた

    ・総合講義300と並行して論文答案の書き方講座・重要問題習得講座の演習を開始した。

    Cさん

    ・インプットからアウトプットへの架け橋となる講座。

    「論文を書く」とは何かが理解できる

    ・内容理解よりも論文の雰囲気を掴むことに重きを置いた。

    Dさん

    ・総合講義受講後の最初のアウトプットとして有効。

    ・各科目ごとの基本的な書き方を体感し、どのように知識を選択・活用するかを具体的にイメージできた。

    ・添削があり、勉強の初期段階で正しい書き方のフォーマットを身につけられた

    (以上、公式サイト「合格者の声」を事務局より要約しています)

    工藤北斗講師の答案の書き方について

    法学の論文式試験に対応するためには、専門的な知識と技術が必要です。その両方を習得できるのが、アガルートアカデミーの工藤北斗の論文答案作成講座です。

    その丁寧な解説、予習不要のアプローチ、実践的な学習方法、科目ごとの特性の把握、そしてどこでも利用可能なデジタルブックの提供という5つの特長を持つこの講座は、あなたの法学の学習を次のレベルへと導くことでしょう。

    まずは、「できるかも。」と思うことが、論文に慣れるための第一歩です。本講座で論文答案を書くための思考過程を学び、論文を書くことに慣れてください。

    あひるっぺ

    なんだか、答案が書けるようになりそうだ!

    みんな頑張ろう❗❗

    かもっち

    答案が自力で書けるようになると、その後の勉強は面白くなる!!

    事例演習が楽しくなると思うよ❗

    あひるっぺ

    よっしゃ❗
    もう購入しよう❗

    かもっち

    焦って購入するのはよくないな。

    まずは、体験授業を受講してみよう❗

    あひるっぺ

    クアァ、あぶなかった。

    そうだね、まずは無料で体験講義を受講してみることにするよ❗

    かもっち

    アガルートは、無料講義が充実しているんだ。

    これ無料で受講していいのってレベルの講義が無料公開されている❗

    しかも、会員登録も不要で受講できちゃんだ!

    \今すぐ完全無料で体験講義を受講しよう/

    かもっち

    法書ログではアガルートアカデミーの講座レビュー記事を他にも公開しているぞ。

    あわせて確認してもらえばアガルートの講座の良さを分かってもらえると思う。

    合格者占有率45.3%のアガルート総合講義の評判を徹底解説【インプット講座の新定番】

    アガルートの短答知識完成講座の評判と受講レビュー

    アガルートの重問だけで合格する究極の勉強法【演習書は不要?】

    【2024年】アガルートの論証集の使い方講座の評判|ロジックとコアキーワードをマスター【口コミ】

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    https://hosyolog.com/shihoyobi/7440/feed/ 0 7440
    【採点実感まとめ】司法試験刑事訴訟法の対策と留意点【過去7年分】 https://hosyolog.com/shihoyobi/7660/ https://hosyolog.com/shihoyobi/7660/#respond Tue, 06 Jun 2023 22:54:24 +0000 https://hosyolog.com/?p=7660 【採点実感まとめ】司法試験刑事訴訟法の対策と留意点【過去7年分】 もっと読む »

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    「司法試験委員会は受験生に何を求めているのか」

    「刑事訴訟法の勉強はどのような点を意識して勉強をするべきなのか」

    「刑事訴訟法の論文答案ではどのような点を意識して起案するべきなのか」

    今回は、採点時間まとめの刑事訴訟法編です。これまで採点実感を元に、刑法民法行政法商法(会社法)の学習上の留意点を整理してきました。

    本記事を読まれている方々は司法試験合格に向けて日々勉強をされている方々で、刑事訴訟法の勉強について情報収集をされている方々かと思います。

    司法試験の論文過去問をまだ解いたことがない方やもう10年分の過去問を解いた方もいるかもしれません。

    あひるっぺ

    採点実感なんかちゃんと読んだことないや

    かもっち

    あひるっぺ、採点実感は司法試験委員会の公式意見だ!

    司法試験委員会が論文式試験を出題し、その後、採点した結果、所感が記されており、勉強法のヒントが沢山記載されているんだ。

    この機会に、採点実感を読んでみるといいよ!

    『現状』

    「採点実感をきちんと分析したことがない
    「司法試験委員会が刑事訴訟法の論述で求めていることが分からない」
    「行政法の勉強で特に意識するべきポイントが分からない」

    『理想』

    「司法試験委員会が刑事訴訟法の論述で特に意識してほしい点が分かるため、行政法の対策方法に悩まない」
    「司法試験委員会が受験生に求める能力が抽象的にわかっているため、普段の勉強から意識して勉強することができる」

    そこで今回は、刑事訴訟法を取り上げて、司法試験委員が公表している採点実感の過去の7年分【刑事訴訟法編】を参考に、採点実感で言及されている「法科大学院における今後の学習において望まれる事項」を基に、刑法について、受験生に求められている能力、司法試験本番に身に着けるべき能力、問題分析の際に留意すべき点等を整理していきたいと思います。

    なお、「法科大学院における今後の学習において望まれる事項」のため、内容は抽象的なため、ほぼ過去問のネタバレにはならないかと思います。但し、年度ごとに整理しているため、この年度に証拠法が出題された等のレベル感ではネタバレを含みます。真っ白な状態で過去問に取り組みたい方は、過去問演習が済んでから読むようにしてください。

    抽象的であるからこそ、普段の勉強の際に意識がしやすく学習の成果が変わってくるかと思います。ちょっとした事の差が最終的な大きな差になります。

    それでは、令和4年から平成28年度の司法試験の刑事訴訟法の採点実感を基に、受験生に求められている能力や日頃の勉強で気をつけるべき点などを整理していきたいと思います。

    令和4年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    令和4年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    令和4年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等

    1. 法科大学院教育においては、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的について、基本的な最高裁判例を参考に原理原則に基づき、深くかつ正確に理解することが必要である。
    2. 関連する法条文や判例法理を具体的な事例に当てはめて適用する能力を養成することが求められている。
    3. 自説を持ちつつ、その立場から論述の整合性を保ち、論理的で理解しやすい文章で表現できる能力を培うことが重要である。
    4. 刑事訴訟法においては、刑事実務における手続の立体的な理解が不可欠である。
    5. 通常の捜査・公判の過程を具体的に想起できるよう、実務教育との有機的連携を意識することが求められる。
    6. 刑事手続の各局面において、裁判所、検察官、弁護人の法曹三者が具体的にどのような立場からどのような活動を行い、それがどのように関連して手続が進んでいくのかについて理解を深めていくことが重要である。

     

    コメント

    刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的

    各制度の趣旨・目的を正確に理解しましょう。近年の出題の傾向として、公判前整理手続に関する出題があります。公判全整理手続の趣旨・目的はよく復習をしておきましょう。

    通常の捜査・公判の過程を具体的に想起

    刑事訴訟法は、実体法である刑法の手続に関する法律ですが、刑事訴訟は捜査から判決の言い渡しまで、一連の手続に従って行われます。 そのため、勉強をする際は、自分が勉強している事項がどの段階の話なのかを意識することが大切です。

    捜査の端緒の段階なのか、公判の段階なのか、等です。

    捜査から判決までの手続を具体的に説明できるようにしておこう。論文対策は論点ばかり気になりがちですが、全体の手続の流れをしっかり押さえておきましょう。

    裁判所、検察官、弁護人の法曹三者が具体的にどのような立場からどのような活動を行い、それがどのように関連して手続が進んでいくのか

    捜査から判決までの流れ、法曹三者の視点で検討してみると良いかもしれません。

    令和3年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    令和3年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    令和3年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等

    1. 法科大学院教育では、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的について、最高裁の基本的な判例を踏まえ、原理原則に立ち返って基本から深くかつ正確に理解することが求められている。
    2. 関連条文や判例法理を具体的事例に当てはめて適用する能力を身につけることが必要とされている。
    3. 自身の主張の立場から、論述の整合性を保ちながら論理的に、そして分かりやすい文章で表現する能力を培うことが重要である。
    4. 刑事訴訟法においては、刑事実務における手続の立体的な理解が不可欠である。
    5. 通常の捜査・公判の過程を具体的に想起できるよう、実務教育との有機的な連携を意識することが求められている。
    6. 刑事手続の各局面において、裁判所、検察官、弁護人の法曹三者が具体的にどのような立場からどのような活動を行い、それがどのように関連して手続が進んでいくのかを理解し、刑事手続が法曹三者それぞれの立場から動態として積み重ねられていくことを深く理解することが重要である。

    コメント

    関連条文や判例法理を具体的事例に当てはめて適用する能力

    どの科目でも必ず指摘されることですが、判例法理を具体的事例に当てはめて適用する能力。論文対策で必須の能力はおそらくこれですね。

    事案を分析する際には、時系列に着目していきましょう。例えば、犯罪の嫌疑の認定ですが、捜査の進展により様々な事実や証拠関係が明らかになるにつれて、被疑者に対する嫌疑は高まっていきます。 このように嫌疑の程度は、時点によって異なるのが通常です。それにもかからず、この点を意識していない答案が非常に多いです。

    刑事訴訟法の事例分析では、事実経緯について着目をしましょう。

    捜査機関の行為については、この時点でやっていれば適法だけど、この時点では違法という話はよくあることです。

    刑事実務における手続の立体的な理解

    刑事手続の流れをよく確認しましょう。

    令和2年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    令和2年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    令和2年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等 

    1. 法曹になるための基本的な知識・能力として、最高裁の基本的な判例(昭和59年判例、平成元年判例、昭和53年判例、平成24年判例、平成25年判例など)に対する正確な理解が求められている。
    2. 自白法則及び違法収集証拠排除法則といった、証拠法における基本的で重要な原則に対する正確な理解が必要である。
    3. 法科大学院教育において、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的について、最高裁の基本的な判例を踏まえ、原理原則に遡り、基本から深くかつ正確に理解することが強く求められている。
    4. 関連条文や判例法理を具体的事例に当てはめて適用する能力、自説の立場から論述の整合性に配慮しつつ論理立てて分かりやすい文章で表現できる能力を培うことが重要である。
    5. 刑事訴訟法においては、刑事実務における手続の立体的な理解が不可欠である。
    6. 通常の捜査・公判の過程を具体的に想起できるよう、実務教育との有機的な連携を意識し、刑事手続の各局面において、裁判所、検察官、弁護人の法曹三者が具体的にどのような立場からどのような活動を行い、それがどのように関連して手続が進んでいくのかを理解し、刑事手続が法曹三者それぞれの立場から動態として積み重ねられていくことを深く理解することが重要である。

    コメント

    証拠法における基本的で重要な原則に対する正確な理解』

    証拠法は頻出テーマです。

    今後も継続して出題がされるテーマです。

    『最高裁の基本的な判例を踏まえ、原理原則に遡り、基本から深くかつ正確に理解する』

    刑事訴訟法も判例が重要な科目です。①判例の判旨と②事実関係は必ずおさえてください。そして、①判例の判旨を押さえるとは、規範部分のみならず、そのような規範を定立した根拠も理解するようにしてください。

    令和元年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    令和元年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    令和元年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等 

    1. 法科大学院教育において、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的を、判例を含めて基本から深くかつ正確に理解することが重要。
    2. 対立する見解が存在する問題については、見解を表面的に暗記するのではなく、その考え方の基本や対立が生じる本質的理由を正確に理解することが求められる。
    3. 制度や考え方を具体的事例に当てはめて適用する能力を身につけることが要求される。
    4. 法律実務家として、論理的で筋道立てた分かりやすい文章を記述する能力の養成が重要。
    5. 法規範の適用において、具体的事実に含まれる各事情やその複合がどのような意味を持つかを意識的に分析・検討し、それに従って事実関係を整理する能力の涵養が必要。
    6. 実務教育との有機的連携のもと、通常の捜査・公判がどのように進行するのかを理解することが重要。
    7. 刑事手続の各局面で、各当事者がどのような活動を行い、それがどのように積み重なって手続が進むのかを理解し、刑事手続を動態として捉えることの重要性を強調する。

    コメント

    見解を表面的に暗記するのではなく、その考え方の基本や対立が生じる本質的理由を正確に理解する』

    理解が怪しい論点は、基本書を読み込む等し、深く検討をしてみましょう。一度、深く検討をしておくと、後々楽になります。

    『通常の捜査・公判がどのように進行するのかを理解する』

    問題のある手続を勉強することが多いと思いますが、そもそも問題なく進めば、刑事手続きはどのように進行するのか理解をしておきましょう。

    平成30年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    平成30年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    平成30年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等 

    1. 法科大学院教育において、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的を基本から深くかつ正確に理解することが重要である。
    2. 重要かつ基本的な判例法理を、その射程も含めて正確に理解することが求められる。
    3. 制度や判例法理を具体的事例に当てはめて適用できる能力を身につけることが要請される。
    4. 論理的で筋道立てた分かりやすい文章を記述する能力の養成が強く要請される。
    5. 法規範の適用において、具体的事実に含まれる各事情やその複合がどのような意味を持つかを意識的に分析・検討し、それに従って事実関係を整理する能力の涵養が必要。
    6. 実務教育との有機的連携のもと、通常の捜査・公判の過程を俯瞰し、刑事手続の各局面で、各当事者がどのような活動を行い、それがどのように積み重なって手続が進むのかを理解し、刑事手続を動態として理解することの重要性を強調する。

    コメント

    制度や判例法理を具体的事例に当てはめて適用できる能力』

    耳がいたいですが、やはり重要な能力ですね。

    特に刑事訴訟法は、頻出テーマは捜査と証拠であり、論点の数も他の科目と比べると多くはないかと思います。

    したがって、論点抽出で差が出るというよりは「あてはめ」で差が出る科目です。

    当てはまをする際には、具体的な事実の経緯(時間の流れ)を理解し、各当事者の目線で検討してみると良いでしょう。

    『論理的で筋道立てた分かりやすい文章を記述する能力』

    こちらも何度も指摘されています。

    文章力に不安がある方は、下記書籍を参考にしてみても良いかもしれません。文章力については、学習の初期の段階から気を付けることが大切かと思います。

    平成29年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    平成29年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    平成29年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等

    1. 法科大学院教育において、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的を基本から深くかつ正確に理解することが重要である。
    2. 重要かつ基本的な判例について、その結論だけでなく、その法理や事案の具体的事実関係を前提としている判例の射程距離も含めて正確に理解することが求められる。
    3. これらの制度や判例法理を具体的事例に当てはめて適用できる能力を身につけることが要請される。
    4. 論理的で筋道立てた分かりやすい文章を記述する能力を培うことが強く要請される。
    5. 法規範の適用において、生の事実に含まれた各事情やその複合がどのような意味を持つのかを意識的に分析・検討し、それに従って事実関係を整理する能力の涵養が必要。
    6. 実務教育との有機的連携のもと、通常の捜査・公判の過程を俯瞰し、刑事手続の各局面で、各当事者がどのような活動を行い、それがどのように積み重なって手続が進むのかを理解すること。また、刑事手続上の基本原則や制度がその過程の中のどのような局面で働くのか等を理解し、刑事手続を動態として理解することの重要性を強調する。

     

    コメント

    刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的を基本から深くかつ正確に理解する

    手続法ですから、やはり手続の制度趣旨、目的はきちんと押さえておきましょう。基本知識です。

    特に起訴から判決までの各手続の流れとその目的(なぜ、その手続が法廷されているのか)を理解するようにしましょう。

    実務教育との有機的連携のもと、通常の捜査・公判の過程を俯瞰し』

    刑事訴訟法は、実務が意識された科目だと思います。余裕があれば、例えば、予備試験の刑事実務基礎の勉強をしてみても良いかもしれません。実務的な知識が、未知の論点の検討で役立ったりします。

    公判前整理手続は、実務的にも重要な手続であり、かつ、百選掲載判例も多いことから、少なくとも判例百選に掲載されている公判前に関する判例は押さえておきましょう。

    刑事訴訟法の判例百選は、解説部分も読みやすいものが多いため、じっくり読み込んでみてもいいかもしれません。

    平成28年司法試験の刑事訴訟法の分析

    かもっち

    平成28年司法試験の刑事訴訟法の分析だ

    平成28年司法試験刑事訴訟法で求められた能力等 

    1. 法科大学院教育において、刑事手続を構成する各制度の趣旨・目的を基本から深くかつ正確に理解することが重要である。
    2. 重要かつ基本的な判例法理、その射程距離を含めて正確に理解することが求められる。
    3. これらの制度や判例法理を具体的事例に当てはめて適用できる能力を身に付けることが必要である。
    4. 論理的で筋道立てた分かりやすい文章を記述する能力を培うことが強く要請される。
    5. 法適用に関しては、生の事実に含まれた個々の事情あるいはその複合が法規範の適用においてどのような意味を持つのかを意識的に分析・検討し、それに従って事実関係を整理できる能力の涵養が求められる。
    6. 実務教育との有機的連携の下、通常の捜査・公判の過程を俯瞰し、刑事手続の各局面で各当事者がどのような活動を行い、それがどのように積み重なって手続が進むのか、そして刑事手続上の基本原則や制度がその過程の中のどのような局面で働くのか等を理解し、刑事手続を動態として理解することの重要性を強調している。

    コメント

    重要かつ基本的な判例法理、その射程距離を含めて正確に理解する』

    司法試験対策上、重要判例の射程の検討はマストと言ってもいいかもしれません。射程の検討を一つ一つが大変な場合は、すくなくとも、前提となる事実関係をよく押さえておくとよいでしょう。

    判例の事実関係を押さえていれば、判例の射程が問われるような出題でも対応が可能です。

    生の事実に含まれた個々の事情あるいはその複合が法規範の適用においてどのような意味を持つのかを意識的に分析・検討し、それに従って事実関係を整理できる能力

    上位合格者は、生の事実を読んだ瞬間に「法的な意味」が分かるようになるらしいです。

    最後に

    かもっち

    最後までお読み頂きありがとうございます!!

    いかがでしたでしょうか。今回は刑事訴訟法の採点実感が7年分を分析し、司法試験委員会が受験生に求めている能力や答案作成上の留意点についてまとめてさせていただきました。

    採点実感や出題趣旨の分析は、過去問対策上、必須の工程です。もっと詳しく分析したい方は下記の書籍やアガルートの司法試験論文過去問解析講座を受講してみても良いでしょう。

    かもっち

    すべての年度の出題の趣旨と採点実感を読み込むのは大変だ。
    下記の書籍を使ったり、自主ゼミを組んで分担をしたり、工夫をしてみよう。
    予備校の過去問解説講義を受講してみるのもよいだろう。

    あひるっぺ

    毎日、少しでも前進だ!

    【おすすめの書籍及びおすすめの過去問対策講座】

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    https://hosyolog.com/shihoyobi/7660/feed/ 0 7660
    【採点実感まとめ】司法試験行政法の対策と留意点【過去7年分】 https://hosyolog.com/shihoyobi/7643/ https://hosyolog.com/shihoyobi/7643/#comments Mon, 05 Jun 2023 23:22:34 +0000 https://hosyolog.com/?p=7643 【採点実感まとめ】司法試験行政法の対策と留意点【過去7年分】 もっと読む »

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    「司法試験委員会は受験生に何を求めているのか」

    「行政法の勉強はどのような点を意識して勉強をするべきなのか」

    「行政法の論文答案ではどのような点を意識して起案するべきなのか」

    今回は、採点時間まとめの行政法編です。これまで採点実感を元に、刑法民法会社法の学習上の留意点を整理してきました。

    本記事を読まれている方々は司法試験合格に向けて日々勉強をされている方々で、行政法の勉強について情報収集をされている方々かと思います。

    司法試験の論文過去問をまだ解いたことがない方やもう10年分の過去問を解いた方もいるかもしれません。

    あひるっぺ

    採点実感なんかちゃんと読んだことないや

    かもっち

    あひるっぺ、採点実感は司法試験委員会の公式意見だ!

    司法試験委員会が論文式試験を出題し、その後、採点した結果、所感が記されており、勉強法のヒントが沢山記載されているんだ。

    この機会に、採点実感を読んでみるといいよ!

    『現状』

    「採点実感をきちんと分析したことがない
    「司法試験委員会が行政法の論述で求めていることが分からない」
    「行政法の勉強で特に意識するべきポイントが分からない」

    『理想』

    「司法試験委員会が行政法の論述で特に意識してほしい点が分かるため、行政法の対策方法に悩まない」
    「司法試験委員会が受験生に求める能力が抽象的にわかっているため、普段の勉強から意識して勉強することができる」

    そこで今回は、刑法を取り上げて、司法試験委員が公表している採点実感の過去の7年分【行政法編】を参考に、採点実感で言及されている「今後の法科大学院教育に求めるもの」を基に、刑法について、受験生に求められている能力、司法試験本番に身に着けるべき能力、問題分析の際に留意すべき点等を整理していきたいと思います。

    なお、「今後の法科大学院教育に求めるもの」のため、内容は抽象的です。そのため、ほぼ過去問のネタバレにはならないかと思います。但し、年度ごとに整理しているため、この年度に行政裁量が出題された等のレベル感ではネタバレを含みます。真っ白な状態で過去問に取り組みたい方は、過去問演習が済んでから読むようにしてください。

    抽象的であるからこそ、普段の勉強の際に意識がしやすく学習の成果が変わってくるかと思います。ちょっとした事の差が最終的な大きな差になります

    それでは、令和4年から平成28年度の司法試験の行政法の採点実感を基に、受験生に求められている能力や日頃の勉強で気をつけるべき点などを整理していきたいと思います。

    令和4年司法試験行政法の分析

    かもっち

    令和4年度司法試験行政法の分析です。

    令和4年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 行政法の基本的な概念と仕組み、および重要な最高裁判例の内容と射程を確実に理解することが必要である。
    2. 理論的な知識だけでなく、それらの知識を基にした事例問題の演習を行う。
    3. ただ判例の知識を得るだけでなく、重要な判例が示した法理や規範を具体的な事例の中で使いこなす能力を育成することが求められる。

    コメント

    重要な最高裁判例の内容と射程を確実に理解する」

    行政法も判例の理解が重要な科目です。特に重要とされる判例について射程を論じることが出来るように、判例の判旨に加えて事実関係を押さえておきましょう。

    知識を基にした事例問題の演習

    事例演習の重要性が強調されています。行政法の場合、事例に掲載されている法令を読んで、自ら解釈を示したり、通達を読み込んだりと他の科目にはないスキルが必要となります。

    その分、事例演習を繰り返して出題に慣れておく必要があります。

    事例の中で使いこなす能力」

    インプットした規範を使いこなす能力は他の科目と同様に行政法でも重要とされています。知識をインプットする際には、事例ではどのように適用できるのか考える癖をつけておくと良いと思います。

    令和3年司法試験の行政法の分析

    かもっち

    令和3年度司法試験行政法の分析です。

    令和3年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 行政法の基本に重きを置いた教育が求められています。具体的なケースについて、その状況に適した規範を提示し、事実を正確に適用する能力を養うことが重要とされています。
    2. 行政法の基本的な概念と仕組みをしっかりと理解し、重要な最高裁判例の内容と射程を正確に把握することが必要です。また、事例問題の演習を行い、関連する法令を読み、問題となっている制度の仕組みを正確に理解することが求められています。
    3. 設問に対する答案では、指摘された判例についての理解があるものが多い一方で、個別の主張の検討については満足のいく答案が少ないようです。そのため、行政法の基本的な知識に基づき、関係する法制度を的確に分析し、その上で適切な法解釈を行う能力を伸ばすことが、法科大学院教育における重要な課題とされています。

    コメント

    行政法の基本に重きを置いた教育

    ここでも基本の重要性が強調されています。司法試験委員会からすると、受験生の答案の中には、行政法の基本を理解していないと見受けられるものがあるようですね。

    基本が理解していない方にありがちなのが、いきなり高難度の基本書に手を付けたり、身の丈にあった勉強をしてこない人がいます。

    関連する法令を読み、問題となっている制度の仕組みを正確に理解する

    行政法は個別法の読み取りが難しい。個別法の読みとりは、事例演習を通じて学ぶが一番です。

    基本的なところを理解できていない方は、下記の書籍を参考にしてみてもよいでしょう。

    令和2年司法試験の行政法の分析

    かもっち

    令和2年度司法試験行政法の分析です。

    令和2年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 主要な判例についての理解を深めることが重要であり、その内容と射程について正確に理解をすることが求められる。しかし、単に判例の知識を詰め込むだけの教育は必要ないとされている。
    2. 実体的な違法性の検討において、裁量論だけに焦点を当てるのではなく、個別法に沿った解釈論を組み立てる能力を養うことが重要とされている。裁量論は重要ではあるが、個別法に沿った解釈論も同じくらい重要であると考えられる。
    3. 法科大学院教育では、基本的な法的な概念と仕組みを理解し、その上で事例問題の演習を行い、関係する事実を把握し、それを規範に当てはめる能力を養うことが期待されている。
    4. 紛争事案が複雑化しているため、法曹実務家には現実の紛争解決に有効な法理論を身につけ、それを適切に適用することが求められている。そのためには、法理の基本に立ち返って深く理解することが必要とされている。
    5. 答案全体から見て、法律家としての思考が表現されているものが少ないとされている。そのため、事実をただ拾うのではなく、法的にどのような意味を持つのか、どの法令のどの文言との関係で問題となるのかを考え、表現する教育が求められている。
    6. 「申請に対する不作為」を手続的瑕疵と捉え、それが処分の取消事由に該当するかという論点について検討した答案が多かった。このような理解については、法科大学院の教育でも十分に触れられていない可能性が指摘されている。
    7. 行政裁量についての誤解が見受けられ、それが法律解釈の問題の一部であるという基本的な理解がないことが指摘されている。そのため、行政法総論の学習や教育の在り方全体を見直す必要があると提案されている。具体的な事例に対する考察がない、または裁量の逸脱や濫用に関する一般論に終始する答案が多く見られたことから、行政裁量に関する基本的な学習に問題があると考えられる。

    コメント 

    個別法に沿った解釈論を組み立てる能力を養う

    個別法の解釈は行政法特有のスキルですね。

    苦戦する受験生も多いかと思います。

    事実をただ拾うのではなく、法的にどのような意味を持つのか、どの法令のどの文言との関係で問題となるのかを考え、表現する

    当てはめが重要であることは受験生の中でよく浸透しているようですが、事実を拾うだけでもダメということですね。

    どの法令との関係で問題となるのか、規範の対応関係などを意識して論じる必要があります。

    行政法総論の学習や教育の在り方全体を見直す必要がある

    行政法総論が苦手な受験生が多いようですね。

    行政法総論が苦手な方は下記の書籍を参考にしてみると良いかもしれません。

    令和元年司法試験の行政法の分析

    かもっち

    令和元年度司法試験行政法の分析です。

    令和元年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 今年の出題は昨年と同様に問題文と会議録を丁寧に読むことで、論ずるべき問題点の検討・把握が比較的容易にできるものだった。評価の差は、重要な最高裁判例や行政法上の概念の正確な理解と、その理解を基に本件事案に即した適切な見解を導く応用能力の発揮による。
    2. この種の出題では、問題文で示された様々な事実を拾い出し、これについて適切に法的評価を行う能力、与えられた条文から法令の趣旨を検討する手掛かりとなる規定を見つけ出し、その趣旨を適切に読み解く能力、そしてこれらを踏まえて論理的な思考に基づき分かりやすく説得的な論述をする能力が求められる。
    3. 特に、これらの作業を短時間で的確に行う能力は、広く法律実務家にとって必須のものであり、法科大学院では、このような能力が身に付くような教育が目指されるべきである。
    4. しかし、今年の出題には、違法性の承継や無効確認訴訟における原告適格といった、基本的ではあるが受験生にとってはややなじみの薄い論点が含まれていたことから、行政法の基本的な条文や概念の理解が十分でないと思われる答案が見られた。
    5. 法科大学院での学習では、応用能力の習得に向けた訓練に力を入れるだけでなく、これらの基礎的な理解がおろそかにされないよう配慮することも必要であるとされている。

    コメント

    問題文と会議録を丁寧に読む

    かなり実践的なスキルですね。行政法の出題では、問題文のほかに会議録が載っています。

    この会議録は、主にボス弁とイソ弁の2人が事件対応について協議をするものですが、この会議録の中で、回答にあたって言及してほしい事項であったり、慎重に検討して欲しい事項が示されたりしています。

    会議録は読み飛ばさないようにじっくり読むこみましょう。

    作業を短時間で的確に行う能力は、広く法律実務家にとって必須

    事務処理能力ですね。これは日頃から事例演習を積み重ねて磨いていくしないですね。

    ややなじみの薄い論点が含まれていた

    マイナーな論点が出題されることもあります。マイナー論点は優先度は低いですけど、司法試験でも出題されます。

    平成30年司法試験の行政法の分析

    かもっち

    平成30年度司法試験行政法の分析です。

    平成30年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 今年の出題は昨年と同様で、問題文と会議録から論じるべき論点が明確で、問題の検討・把握はそれほど困難ではなかった。このような出題において、評価の差は最高裁判例や行政法上の概念の正確な理解と、その理解を基にした適切な見解を導く応用能力の発揮による。
    2. 具体的には、問題文等で示されている事実を適切に理解し、法的評価を行う能力、与えられた条文から法令の趣旨を見つけ出し解釈する能力、そしてこれらを踏まえて論理的に理解し説得力のある論述をする能力が求められた。
    3. 特に、これらの作業を短時間で的確に行う能力は、法律実務家にとって必須であり、法科大学院においては、このような能力を身につける教育が目指されるべきとされている。
    4. 基礎的な知識、例えば判例や行政法上の概念の学習は重要であり、法科大学院ではこれらの教育が続けられるべきである。しかし、それにとどまらず、適切な条文を指摘しつつ、具体的な事実関係を規範に適切に当てはめる訓練をする教育も一層強化する必要がある。
    5. 判例の基準や各種概念を知識として理解しているものの、具体的な当てはめの検討を行わずに、短絡的に解答を導く答案が見られるため、より具体的な事例への適用力を育てる教育の必要性が指摘されている。

    コメント

    問題文と会議録から論じるべき論点が明確

    問題分と会議録は注意深く読み込みましょう。読み飛ばしてしまって論点落ちしてしまった、というのはありがちです。

    与えられた条文から法令の趣旨を見つけ出し解釈する能力

    初見の法律の趣旨を読み解くのは簡単なことではありません。しかし、行政法の対策上は、必須のスキルです。必要なスキルと認識し、対策をするようにしましょう。

    平成29年司法試験の行政法の分析

    かもっち

    平成29年度司法試験行政法の分析です。

    平成29年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 今年の問題では、問題文や議事録にて明示された論点を解くことが求められ、それに基づいた適切な見解を導く応用能力が評価された。
    2. 問題文に指定された具体的な考慮要素について法的評価を適切に行う能力や、様々な利益・事情等を読み解く能力が重要となった。
    3. 正確な判断基準や法的概念の理解に基づき、説得的な論述を導く能力が評価の決め手となった。
    4. 行政手続法上の不利益処分の概念を理解できていない答案が目立ったため、法科大学院の教育で基礎的な概念・知識が重視されるべきとの指摘があった。
    5. 法科大学院においては、条文や判断基準の記憶だけではなく、それらの要素を分析し、類型化する訓練が必要であると指摘。
    6. 法律実務家を志す者には、条文から法律解釈をして規範を定立し、具体的事実を当てはめるというプロセスが基本であると強調。
    7. 法律実務家は、自分の見解と異なる立場に立っても法的な考察、論述を展開する能力が求められている。
    8. 法科大学院の教育や学生の学習態度が問題となっているとの指摘があった。
    9. 法律実務家は文章を書くことを基本とする仕事であるため、法科大学院でも論述能力を十分に指導する必要があるとの指摘があった。
    10. 法科大学院教育では、判断基準や主要な最高裁の判例を学習し覚えることが重要である一方で、これらを具体的な事案に適用することを学ぶ機会も増やすべきであるとの提言があった。

    コメント

    様々な利益・事情等を読み解く能力

    対立利益をよく考えよう。行政法でも事案をビジュアル化し、それぞれの立場の利益状況を分析するようにしましょう。利益状況を分析することで、事実の見え方が変わってきます。

    法律実務家は文章を書くことを基本とする仕事

    法的スキル云々ではなく、端的に文章力をつけろ、というのですね。起案を沢山し、添削を受けていくのが良さそうです。

    文章作成に興味がある方は法書ログライターで記事の作成をして頂いてもよいかもしれません。文章作成が出来、アウトプットになり、お金も貰えるの良いかと思います。

    平成28年司法試験の行政法の分析

    かもっち

    平成28年度司法試験行政法の分析です。

    平成28年司法試験行政法で求められた能力等 

    1. 本年の問題は問題文や議事録で論点が明確に指示され、比較的簡単だった。ただし、基本的な判例や概念についての正確な理解と、それを具体的な事案に適用する能力、論理的思考に基づく説得力のある論述ができるかどうかで評価が分かれた。
    2. 法科大学院の教育は、条文の要件や効果を単に抽出したり覚えたりするだけでなく、様々な視点からこれらの要素を分析したり類型化したりする訓練により、試験における問題に対して適切な見解を導き出す能力を養成することにも力を入れるべきである。この年も、問題を具体的な事案に即して論述することが十分でない答案や、論理的思考過程を示さずに結論を導く答案が見られた。
    3. 設問1と設問3は、最高裁判所の重要判例を理解していれば容易に解答できる問題だった。しかしながら、多くの学生はこれらの判例を正確に理解して適用することができていなかった。行政法についての学習は重要であり、短答式試験が廃止されたとしても重要判例を読み、理解することは必要である。
    4. 昨年同様、日本語の論述能力が不足している学生が多く見られた。裁判官、検察官、弁護士といった法律実務家は文章を書くことを基本とする職業である。そのため、法科大学院では受験対策だけでなく、論述能力の指導にも力を入れるべきである。

    コメント

    論理的思考に基づく説得力のある論述

    論述に説得力を出すための一つの手法として、規範をきちんと事実に適用することが挙げられます。

    規範とあてはめが対応していない方は多いです。まずはこの点を意識してみてもよいでしょう。

    重要判例を読み、理解することは必要

    行政法は判例学習が重要な科目です。判例学習を怠らないようにしましょう。

    日本語の論述能力が不足している

    文章量を磨くためには沢山書いて、沢山添削をしてもらうしかありません。

    文章力に自信がない方は答練を受講してみてもよいかもしれません。

    最後に

    かもっち

    最後までお読み頂きありがとうございます!!

    いかがでしたでしょうか。今回は行政法の採点実感が7年分を分析し、司法試験委員会が受験生に求めている能力や答案作成上の留意点についてまとめてさせていただきました。

    採点実感や出題趣旨の分析は、過去問対策上、必須の工程です。もっと詳しく分析したい方は下記の書籍やアガルートの司法試験論文過去問解析講座を受講してみても良いでしょう。

    かもっち

    すべての年度の出題の趣旨と採点実感を読み込むのは大変だ。
    下記の書籍を使ったり、自主ゼミを組んで分担をしたり、工夫をしてみよう。
    予備校の過去問解説講義を受講してみるのもよいだろう。

    あひるっぺ

    毎日、少しでも前進だ!

    【おすすめの書籍及びおすすめの過去問対策講座】

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    https://hosyolog.com/shihoyobi/7643/feed/ 1 7643
    【採点実感まとめ】司法試験商法(会社法)の対策と留意点【7年間分】 https://hosyolog.com/shihoyobi/7312/ https://hosyolog.com/shihoyobi/7312/#comments Fri, 02 Jun 2023 22:53:47 +0000 https://hosyolog.com/?p=7312 【採点実感まとめ】司法試験商法(会社法)の対策と留意点【7年間分】 もっと読む »

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    「司法試験委員会は受験生に何を求めているのか?」

    「会社法の論文対策のポイントと留意点は?」

    「会社法の勉強はどのような点を意識して勉強をするべきなのか?」

    「会社法の論文答案ではどのような点を意識して起案するべきなのか?」

    本記事を読まれている方々は司法試験合格に向けて日々勉強をされている方々で、会社法の勉強について情報収集をされている方々かと思います。

    司法試験委員が受験生に求める能力や受験生に留意してほしい点を整理したことはありますでしょうか。おそらく、ほとんどの受験生はそこまでの分析には至っていないのではないかと思います。

    あひるっぺ

    採点実感なんかちゃんと読んだことないや

    かもっち

    あひるっぺ、採点実感は司法試験委員会の公式意見だ!

    司法試験委員会が論文式試験を出題し、その後、採点した結果、所感が記されており、勉強法のヒントが沢山記載されているんだ。

    この機会に、採点実感を読んでみるといいよ!

    『現状』

    「採点実感をきちんと分析したことがない
    「司法試験委員会が会社法(商法)の論述で求めていることが分からない」
    「会社法の勉強で特に意識するべきポイントが分からない」

    『理想』

    「司法試験委員会が会社法(商法)の論述で特に意識してほしい点が分かるため、商法の対策方法に悩まない」
    「司法試験委員会が受験生に求める能力が抽象的にわかっているため、普段の勉強から意識して勉強することができる」

    そこで今回は、司法試験委員が公表している採点実感の過去の7年分【商法、会社法編】を参考に、採点実感で言及されている「法科大学院教育に求められるもの」を基に、会社法について、受験生に求められている能力、司法試験本番に身に着けるべき能力、問題分析の際に留意すべき点等を整理していきたいと思います。

    なお、「法科大学院教育に求められるもの」のため、内容は抽象的なため、ほぼ過去問のネタバレにはならないかと思います。但し、年度ごとに整理しているため、この年度に会社設立が出題された、株主提案が出題された等のレベル感ではネタバレを含みます。真っ白な状態で過去問に取り組みたい方は、過去問演習が済んでから読むようにしてください。

    あひるっぺ

    少しでもネタバレが嫌な方はこの先は読まないでね!

    抽象的であるからこそ、普段の勉強の際に意識がしやすく学習の成果が変わってくるかと思います。ちょっとした事の差が最終的な大きな差になっているかと思います。

    はじめに

    「法科大学院教育に求められるもの」とは?

    法科大学院教育に求められるもの」は、商法の採点実感の最後に書かれる事項です。答案を採点した結果、司法試験委員会が法科大学院に求める水準を説明するものです。

    受験生として、この部分を読み込むことで司法試験委員会が受験生にどのうような能力を求めているのか、どのような答案を優秀と考えているのかを分析することができます。

    そこで、当サイトでは、採点実感の「法科大学院教育に求められるもの」を分析し、整理してきました。

    7科目全てを分析する予定ですので、他の科目を確認して頂き、学習の際に意識するべき点を理解しておきましょう。

    それでは、令和4年から平成28年度の司法試験の会社法の採点実感を基に、会社法の論文対策のポイントと留意点を整理していきたいと思います。

    令和4年司法試験会社法の分析

    まずは、令和4年司法試験の商法(会社法)からです。

    令和4年司法試験商法(会社法)で求められた能力等

    1. 第2問は、形式的な法規適用だけでは解決し難い設問であり、事例解析能力論理的思考力法令の解釈及び適用の能力が問われていた。多くの受験生は最低限必要な事項に言及できており、見当違いの答案や白紙の答案は少なかった。これは法科大学院教育の成果と考えられる。
    2. しかし、会社法第339条第2項の規定の類推適用の対象と損害との関係や、利益相反関係と経営判断原則との関係など、もっと掘り下げて論じるべき点について十分な論述がなされていたものは少数であった。
    3. 利益相反関係がある場合に経営判断原則をそのまま適用してもよいのかという問題意識を持つためには、経営判断原則の内容だけでなく、その認められている理由や限界についても意識しながら学習する必要がある
    4. 「外観法理」のような用語についても、一括りにせず、条文に即した理解を促すことが必要である。
    5. 法科大学院教育では、会社法上の基本的な制度や、条文、判例についての理解を確実なものとし、問題文中の事実関係から重要な意味を有する事実を適切に拾い上げ、これを評価し、条文を的確に解釈及び適用する能力論理的思考力を養う教育が求められている。

    分析、コメント

    <会社法で重要とされる能力>

    ①会社法上の基本的な制度や、条文、判例についての理解する能力
    ②問題文中の事実関係から重要な意味を有する事実を適切に拾い上げ、これを評価する能力
    ③条文を的確に解釈及び適用する能力
    ④論理的思考力

    あひるっぺ

    なるほど。普段は何も意識せずに勉強してきたけど、このような能力が問われているんだ

    最後の説明のところで端的に整理されていますが、司法試験会社法の対策としては①会社法上の基本的な制度や、条文、判例についての理解すること、②問題文中の事実関係から重要な意味を有する事実を適切に拾い上げ、これを評価すること、③条文を的確に解釈及び適用する能力④論理的思考力が求められていることがわかります。

    また、経営判断原則については、その内容だけではなく、そのような原則が認められている理由と限界についても理解が求められています。

    したがって、特定の制度を勉強する際には、その内容だけでなく、その制度が認められている理由を理解し、また限界を理解するようにしましょう。

    令和3年司法試験会社法の分析

    まずは、令和3年司法試験の商法(会社法)からです。

    令和3年司法試験商法(会社法)で求められた能力等 

    1. 設問1では、代表取締役が株式会社を代表して個人として負う債務の保証について考察が求められています。答案は、基本的な会社法の制度重要な判例を理解し、問題の事実関係を丁寧に評価することが要求されています。しかし、いくつかの答案では、これらの要素が欠けていました。
    2. 設問2では、誰が株主であるかという問題について具体的な事実関係の下での認定が求められています。この問題を理解し、事実関係を適切に評価した答案は少なく、多くの答案は株主の認定について十分な理由を示さずに結論を出していました。
    3. 設問3では、株主総会における議決権行使の在り方について考察が求められています。特に、株主でない弁護士が代理人として議決権を行使することの可否、および、株主である株式会社の代表取締役が内部的制限に反して議決権を行使することの可否について問われています。多くの答案が前者の問題に対しては言及していましたが、後者の問題については少数の答案しか適切に理解していませんでした

    分析、コメント

    令和3司法試験商法の採点実感では、事実関係の評価について言及が目立ちます。それだけ司法試験委員会は、事実の評価を重視していると考えられます。

    ①基本的な会社法の制度
    ②重要な判例の理解

    また、インプットとしては、①基本的な会社法の制度②重要な判例の理解は必須と思われます。

    さらに、論点抽出能力については、受験生間で差が大きかったようですので、論点抽出の訓練を意識して措く必要があるかと思います。

    あひるっぺ

    論点抽出能力、、、。難しい。

    かもっち

    論点抽出能力は、事例演習を繰り返すことで身についていくぞ。

    論証集を読み込むのもよいと思うぞ!

    令和2年司法試験会社法の分析

    まずは、令和2年司法試験の商法(会社法)からです。

    令和2年司法試験商法(会社法)で求められた能力等

    1. 新株発行の無効の訴えについて理解し、株主総会の決議の取消しの訴えとの関係性を理解することが重要。
    2. 非公開会社と公開会社で、株主への保護の仕方が異なることを理解し、それぞれに適した手続き規制を適用することが必要。
    3. 代表的な判例を理解し、問題文中の事実関係と比較する能力を養うことが望ましい。
    4. 取消事由がある場合でも、その事由が株式発行の効力にどのように影響するかを十分に検討することが求められる。
    5. 全員出席総会による瑕疵の治癒が認められるか否かについて言及できるように、会社法の基本的な制度、条文、判例について理解することが必要。
    6. 株式併合によって株主に生じ得る不利益を具体的に論じることが求められる。
    7. 特定の種類の株式を対象とする株式併合の場合、不利益を受ける可能性のある株主が法的救済を求める方法について理解することが必要。
    8. 会社がある行為をする場合に、その行為が利害関係者にどのような影響を及ぼすかを具体的に理解し、論述することが求められる。
    9. 株主総会の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって当該決議が取り消される可能性について検討することが必要。
    10. 問題文中の事実関係から重要な意味を有する事実を適切に把握し、これを評価し、条文を的確に解釈及び適用する能力と論理的思考力を養う教育が必要。

    分析、コメント

    非公開会社と公開会社で、株主への保護の仕方が異なることを理解

    あひるっぺ

    公開会社とは「その発行する全部又は一部の株式の内容として譲渡による当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社」のことだね。非公開会社は、公開会社以外のことだね。

    非公開会社と公開会社で、株主への保護の仕方が異なることを理解」会社の期間設計の違いや公開非公開の違いは、利害関係者(株主など)にどのような影響を及ぼすのかを考えてみると良いかもしれません。

    代表的な判例を理解し、問題文中の事実関係と比較する能力

    重要判例を勉強するに際は、判旨だけではなく、必ず事実関係を押さえるようにしましょう。そして、問題文の事実関係とどのように異なるのかを分析し、事実関係の相違がどのような影響が生じるのかを検討することが大切です。

    かもっち

    判例学習は本当に大切なんだ。

    会社法の判例集はこちらを確認してみてくれ。

    会社がある行為をする場合に、その行為が利害関係者にどのような影響を及ぼすかを具体的に理解

    会社の行為によって、利害関係者にどのような影響を及ぼすのか考える癖を付けましょう。「利害関係の有無」は、特に会社法で重要な分析ポイントかと思います。

    あひるっぺ

    事例演習のときは、答案構成で図式するようにしているよ

    かもっち

    いいな!かもっち!

    事案をビジュアル化することで論点が見えてくることもあるんだ!

    令和元年司法試験会社法の分析

    まずは、令和元年司法試験の商法(会社法)からです。

    令和元年司法試験商法(会社法)で求められた能力等

    1. 少数株主による株主総会の招集の手続き、議題提案権、および議案要領通知請求権の行使についての理解が比較的良い。ただし、それらの手続きを具体的な事例に即して考え、比較検討する能力は未熟
    2. 会社法の条文を適切に参照し、理解し、そして適用する能力が必要。
    3. 基準日や株主提案権など、会社法上の基本的かつ重要な条文や制度については、実務上での具体的な使用方法も理解する必要がある
    4. 買収防衛策としての新株予約権無償割当てについての理解が全体的に不十分。
    5. 代表的な判例や裁判例の理解が期待されるが、具体的な事例に即した論述能力は不足している
    6. 会社法の基本的な条文や制度、判例、裁判例に対する理解を基に、その理解を事案に応じて柔軟かつ適切に応用する能力が求められている。
    7. 取締役会設置会社における株主総会の権限、取締役の株主総会の決議の遵守義務、および取締役の株式会社に対する損害賠償責任についての理解が十分ではない。
    8. 解釈上の問題となる条文及びその文言に対する理解とそれを論述する能力が必要。
    9. 会社法上の基本的な条文や制度、代表的な判例、裁判例への理解を確実なものにし、事実関係から重要な事実を適切に把握し、これを評価し、条文を解釈し、適用する能力と論理的思考力を養う教育が求められる。

    分析、コメント 

    手続きを具体的な事例に即して考え、比較検討する能力は未熟

    あひるっぺ

    会社法も手続きの流れを理解するのが大切なんだ

    かもっち

    そうだぞ、あひるっぺ!

    会社法も刑事訴訟法や民事訴訟法と同様に手続きの流れを理解するのが大切だ!

    株主総会の流れ、取締役会の流れ、会社訴訟の流れなどをビジュアル化して整理してみると良いぞ!

    ある制度を勉強した際には、実際の実務ではどのような流れで進むのかを確認するとイメージがしやすいかと思います。

    実務上の具体的な使用方法も理解

    また、会社法で「実務上の具体的な使用方法も理解」することが求められます。会社法では特に実務を意識した勉強をすると良いと思います。

    平成30年司法試験会社法の分析

    まずは、平成30年司法試験の商法(会社法)からです。

    平成30年司法試験商法(会社法)で求められた能力等

    1. 会社法第433条第2項各号(会計帳簿の閲覧の請求の拒絶事由)については、全体的によく理解されていた。ただし、その前提となる法的枠組みについての言及や理解の明示が求められる。
    2. 株主の権利の行使に関する利益の供与(会社法第120条第1項)については、理解が不十分であった。条文の文言の意義や代表的な判例を十分に理解し、それを解釈する能力が重要。
    3. 株主総会の否決決議の取消しを請求する訴えについては、理解が不十分であった。判例についての理解とそれを論述する能力が必要。
    4. 譲渡制限株式の相続人に対する売渡しの請求については、適用条文の趣旨を理解し、それを論述する能力が求められる。
    5. 全体的に、問題文中の事実関係から会社法上の論点を的確に抽出する能力条文や判例の引用と適用の明確化論述する能力が不十分であると指摘されている。
    6. 司法試験受験生には、基本的な理解と、事実関係から重要な事実を適切に抽出し、それを評価し、条文を解釈し、それを適用する能力と論理的思考力を養う教育が求められる。

    分析、コメント

    論点を的確に抽出する能力
    条文や判例の引用と適用の明確化
    事例に即した論述

    どの科目でも共通することかと思いますが「論点を的確に抽出する能力」「条文や判例の引用と適用の明確化」「事例に即した論述が求められます。これらの能力は、正確なインプットに加えて、事例演習が不可欠かと思います。意識して事例演習に取り組むようにしましょう。

    あひるっぺ

    事例演習を続けなきゃ!

    平成29年司法試験会社法の分析

    まずは、平成29年司法試験の商法(会社法)からです。

    平成29年司法試験商法(会社法)で求められた能力等

    1. 設立に関して、設立費用に関する会社法第28条第4号の趣旨や設立中の会社の発起人の権限の範囲、定款に記載がない財産引受けの効力及びその追認の許否等について、基本的な理解が不十分であった。これには、条文の趣旨や意義の理解、代表的な判例の理解が含まれる。
    2. 株主総会の決議の取消しの訴えに関して、原告適格や取消事由についての条文の指摘が不十分で、議決権行使の代理人資格を株主に制限する定款の定めの有効性やその例外などの基本的な論点について的確に論証していなかった。
    3. 司法試験受験生の中には、条文の引用が不正確または不十分であったり、代表的な判例についての引用または言及が少なかったりするなど、法令の適用または解釈についての意識が高いとは言えない状況がある。
    4. 問題文中の事実関係から会社法上の論点を的確に抽出する能力についても、不十分さが見られた。
    5. 会社法に関する代表的な判例の理解を含めた基本的な理解を確実なものとし、事実関係から重要な事実を適切に抽出し、それを評価し、条文を解釈及び適用する能力と論理的思考力を養う教育が求められると提言されている。

     

    分析、コメント

    商法は論点抽出能力で差が出る

    やはり「論点抽出能力」については受験生の間で差があるようですね。これは、インプットのレベルの問題だけではなく、おそらく答案戦術の問題もあるかと思います。

    要は、インプットが出来ていても、事案を分析できていない、問題文を読み落としていた等の試験本番での対応が不十分であったことも影響しているのではないかと思います。

    商法では、「論点抽出能力」で差が出やすいことを理解し、判例の事案を読み込むなどし、事実に隠れた問題を分析する能力を磨くようにしましょう。

    あひるっぺ

    論点抽出能力を磨くにはどうしたらいいのかな?

    かもっち

    あひるっぺ!論点抽出能力は、要するに、与えられた事例に含まれる法的な問題点を抽出する能力だよ。

    基本的には、各論点の問題意識をきちんと理解をしていれば、論点の抽出ができるはずだ。

    その意味では、論証集を使うなどして、いま一度、問題意識を整理してもよいかもしれないよ。

    あひるっぺ

    おすすめの論証集はあるの?

    かもっち

    司法試験受験生向けのおすすめの論証集は以下の記事で整理しているよ。良かったら読んでみて!

    平成28年司法試験会社法の分析

    まずは、平成28年司法試験の商法(会社法)からです。

    平成28年司法試験商法(会社法)で求められた能力等

    1. 取締役会の決議の効力に関して、一部の取締役への招集通知が欠けていた場合、取締役の報酬及びその減額、取締役の解任、役員等の会社に対する損害賠償責任、代表取締役等の内部統制システムの構築義務及び運用義務といった点について、基本的な理解が不十分であることが見られる。
    2. 問題文中の事実関係から会社法上の論点を的確に抽出する能力が不十分であること、また、一定の結論を導くにあたり、事実関係から重要な事実や事情を適切に抽出し評価する能力も不十分であること。
    3. 法律の条文の引用、判例の引用や言及が少なく、条文の適用あるいは解釈への意識、最高裁判所の判例に対する意識が低いこと。
    4. 問題の所在との関係で、条文の適用関係を明確にしないまま、または解釈上問題となる条文の文言を明らかにしないままで条文等の趣旨を十分に考慮せず、または判例を意識せずに、自説を論述する例が見られること。
    5. 会社法に関する基本的な理解を確実なものとし、事実関係から重要な事実や事情を適切に抽出し、これを評価し、条文を解釈し、適用する能力と論理的思考力を養う教育が求められると提言されている。

    分析、コメント

    条文の引用で差がつく

    条文の引用」について言及がされています。どの科目も議論の出発は「条文」だと思います。

    あひるっぺ

    会社法は条文が多くて苦手なんだよね

    かもっち

    条文検索能力は日々の勉強でどれだけ条文を引いているかで大きな差がつく。

    日ごろから、条文を引く癖をつけるようにしよう!

    特に、会社法の場合は、条文数が多いため、採点実感で指摘されているように条文を正確に引用が出来るだけでも、プラスになります。会社法の問題では、特に条文の引用を正確に行うことを意識してください。

    最後に

    かもっち

    最後までお読み頂きありがとうございます!!

    いかがでしたでしょうか。今回は会社法(商法)の採点実感が7年分を分析し、司法試験委員会が受験生に求めている能力や答案作成上の留意点についてまとめてさせていただきました。

    あひるっぺ

    会社法は苦手な人が多い科目!得意になれば試験でも有利だよね!

    Note: There is a poll embedded within this post, please visit the site to participate in this post's poll.

    法書ログアンケート

    採点実感や出題趣旨の分析は、過去問対策上、必須の工程です。もっと詳しく分析したい方は下記の書籍やアガルートの司法試験論文過去問解析講座を受講してみても良いでしょう。

    かもっち

    すべての年度の出題の趣旨と採点実感を読み込むのは大変だ。
    下記の書籍を使ったり、自主ゼミを組んで分担をしたり、工夫をしてみよう。
    予備校の過去問解説講義を受講してみるのもよいだろう。

    あひるっぺ

    毎日、少しでも前進だ!

    【おすすめの書籍及びおすすめの過去問対策講座】

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