まとまった良書だが…

なぜか軒並み分厚い民事訴訟法の基本書。和田民訴は634頁、リークエは736頁、新堂民訴は驚異の1072頁です。
 そんな中にあって、本書は518頁。しかも改正民法に対応しており、大変貴重な存在です。端的な記述、サラリと書かれた理由づけも美点。民訴版サクハシとの声もあるようです。

 良書ではあるのです。しかし、大変細かいことで恐縮ですが、レイアウトが非常に読みづらい…。
 句読点が、「、」「。」ではなく「,」「.」となっています。一文の終わりや文の切れ目が分かりにくいので、大変読みにくいです。
 複眼的思考を得るための参考書として、あるいは論証例として、参考書的な使い方をすることはできます。しかし、筆者としては、「基本書」に据えるにはあまりにストレスフル…。読みにくいと思っていたリークエの方が、本書より遥かに読みやすかったです。

 無論、以上のデメリットは内容に関連するものではありません。レイアウトが気にならない方にとっては、有力な候補となると思われます。

内容
3.0
コスパ
3.0
おすすめ度
3.0
28
このレビューに投票する
投票をしてみませんか?
あひるっぺ

ログイン不要で誰でも投票できるよ!

この書籍の難易度
難易度3
このレビューの投稿者
こちらの口コミはいかがですか?
初めの一冊
伊藤真の会社法入門 講義再現版の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
AmazonのKindle Unlimitedで読めるので、読んでみました。読み放題対象の書籍なので、あまり期待していませんでしたが、非常にお勧めです。この内容であれば、手元に一冊持っていても良いように思います […]
1 · 13
最後のまとめ本
民法(全) の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
民法を一冊にまとめたもので,一定程度の学習を終えた後の司法試験前の確認として読むと効果的だと思います。改正法に対応しており,手っ取り早く改正法の理解ができる点は良かったです。 論点に深入り […]
17
自動下書き
倒産処理法入門の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
倒産法の定番の入門書といえば、本書『倒産処理法入門』です。入門書とのタイトルですが、その内容は破産手続・民事再生手続、更生手続、特別清算手続、金融機関の倒産処理や国際倒産など幅広く取り扱わ […]
13
まさに頭の中に憲法判例の地図を作るのに最適
憲法の地図: 条文と判例から学ぶの書評・口コミ
Pick Up 口コミ
テーマごとに複数の判例が載せられ、いかなる事案類型についていかなる規範が立てられているのか、がコンパクトにまとめられている。ただし、事案についての説明は紙幅の都合上かなり省略されているので […]
1 · 41
司法試験対策は基本的にこの1冊で足ります
基本刑法Ⅱの書評・口コミ
Pick Up 口コミ
司法試験受験生が知っておくべき刑法各論の構成要件の定義や論点についてはほぼ網羅的に扱われています。 また、判例などをベースにした事例も載せてくれているので、具体例をイメージしながら学習を進め […]
33
論文を意識したインプットが可能!
基本行政法の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
基本行政法は、判例を意識した記述となっているだけでなく、司法試験論文にそのまま使えるフレーズが多い本です。すなわち、論文を意識したインプットを可能にする基本書であると言え、とてもおすすめで […]
26
勉強初心者の方におすすめです。
司法試験・予備試験 この勉強法がすごいの書評・口コミ
Pick Up 口コミ
本書は、元々監査法人に勤めていらした著者が、司法試験受験生時代に試した勉強法を一冊の本にまとめたものです。 受験生当時はblogで公開されており、当時の受験界隈では最も人気だったblogでもあります […]
1 · 16
基本事項を習得しつつ事例問題を解けるようにする演習書
基礎演習 行政法の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
行政法の基本的事項の知識を確認しつつ、その事例問題に活かし方を学ぶことができます。問題数は行政法総論と行政救済法合わせて30問で、ページ数は300ページ弱です。この著者の説明は非常に分かりやすく […]
42
初学者でも問題なく使える
民法III 債権総論・担保物権の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
現在、債権総論は潮見、中田が人気で担保物権は道垣内、松井が人気ですが、本書はそれらに劣らず良本だと思います。 本書は事例を用いながら債権総論→担保物権と説明していく形になります。重要語句など […]
19
必要十分な記載
憲法II 人権 NBS (日評ベーシック・シリーズ)の書評・口コミ
Pick Up 口コミ
はしがきにもあるように本書は「わかりやすさ」が追及されています。苦手意識のある人が多い憲法ですが、本書は通説に沿って記述されており、通説の批判や少数説への深入りがすくなく、受験生が混乱しな […]
31