弁護士を辞めたくなった時のアクションプラン【若手弁護士必見】

「弁護士を辞めたい」

「弁護士の仕事がつまらない」

「民間企業に転職したい」

「仕事の責任が重すぎる」

この記事を読まれている方は、弁護士事務所を辞めたい」と考えている又は弁護士の「仕事に向いているのか不安」と考えている若手の弁護士方が多いのではないでしょうか?

本記事では、「弁護士事務所を辞めたい」と思った若手の弁護士向けに、今後の対処法についてご紹介をさせていただきます。

弁護士を辞めたい?

弁護士とは、法律に関する専門知識を有する人で、クライアントの権利や利益を守るために法的なアドバイスや代理人業務を行う職業です。

「弁護士」は国家資格の最難関といわれる司法試験に合格して、やっとなれます。

多大な時間と労力を投下してなったはずの、その「弁護士」を辞めたいと考える人が増えています

弁護士は、クライアントの利益を最大限に守るために、法的な知識や技能を駆使し的確なアドバイスをしたり、代理人の業務を行います。非常に職責が重い仕事ですが、やりがいのある仕事です。

弁護士を辞めたくなる理由

弁護士を辞めたいと思う人が、これまでの努力を考慮しても辞めたくなる理由について考えてみました。

収入が不十分

まずは、収入が十分に得られないことです。弁護士になっても、想像していたように高収入を得られないことがあります。一般的に、弁護士は高所得者のイメージを持っている人も多いですが、実際には高い収入を得ることは簡単ではありません。このため、実際の収入が想像より低いことが原因で、弁護士を辞めたいと考える人もいます。

弁護士の競争が激化している

2022年の登録弁護士の人数は、4万4101人です。ここ20年で弁護士の人数は激増しています。弁護士人数が増えたことで弁護士間の競争も激化しています。競争に疲弊して、弁護士を辞めたくなるひともいるかと思います。昔よりも採算を意識して受任を検討することも多くなったと思われ、やりがいの低下につながっているのかもしれません。

登録弁護士人数
2022年44,101人
2015年36,415人
2010年28,789人
2005年21,185人
2000年17,126人

高ストレス

ストレスが多い仕事内容です。弁護士は、一般的な職種よりもストレスが多く、他人同士の揉め事や個人と企業間のトラブルなどを取り扱うため、責任の大きい案件にかかわることがあります。

また、受任した事件における人間関係がうまくいかないことで、長期間、ストレスから開放されずにストレスが蓄積しているケースも見られます。

長時間労働

3つ目は、長時間の残業です。すべての弁護士に当てはまるわけではありませんが、担当する案件の種類や弁護士の力量によって残業時間が増え、ワークライフバランスが悪くなることがあります。

休日が少ない弁護士も多いでしょう。人によっては、休みを取ることができない場合もあります。たとえば、個人案件を副業として抱えている場合、勤務外の時間や休日に仕事をしなければならないため、休日が減ってしまうことがあります。

人間関係がうまくいかない

4つ目は、人間関係の問題です。弁護士は人との関わりが不可欠な仕事であり、クライアントや事務所内のスタッフ、他の弁護士との人間関係で悩むことがあります。

体調不良

体調不良です。複数の案件を抱えなければならず、激務が続くため、睡眠時間を削り無理をして働くことが原因で体調を崩すことがあります。

仕事がつまらない

また仕事がつまらないと考えて弁護士を辞めたくなる方もいます。特に、新人若手弁護士の場合、事務所の定型的な仕事や単調な仕事ばかり担当していることも多く、変化が乏しくつまらなく感じている弁護士も珍しくありません。

「基本書を読み込むのは好きだった」「司法試験の問題を解くのは得意だったけど、実際の事件を取り扱うのは難しい」など悩みを持たれている方も多いかと思います。

弁護士を辞めるデメリット

本当に弁護士を辞めるべきでしょうか。

弁護士を辞めるデメリットをご紹介させて頂きます。

収入が減る可能性がある

弁護士は、専門知識やスキルが高く、市場価値が高い職業の一つです。弁護士を辞めた場合、以前のような高収入を得られなくなる可能性があります。

スキルや知識が無駄になる可能性がある

弁護士は、法律に関する深い知識やコミュニケーションスキル、交渉スキルなど、多岐にわたるスキルを身につけています。非常に高度なスキルを持っていても、転職先次第では全く活かせないこともあります。

弁護士を辞めてしまうと、弁護士として習得したそのスキルや経験した知識を活かせない可能性がある点は弁護士を辞めるデメリットの一つでしょう。

社会的地位の喪失

弁護士は、社会的に高い地位を持っているとされています。そのため、弁護士を辞めると、社会的地位が下がる可能性があります。

それでも弁護士を辞めたい

それでも弁護士を辞めたいという先生向けにすぐにできるアクションプランをご紹介させて頂きます。

辞めたい理由を明確にする

弁護士を辞めたいと思った理由を明確にし、自分が抱えている問題や課題を洗い出すことが必要です。辞めたい理由が不満やストレスによるものであれば、転職やキャリアアップを検討することもできます。

まずは、辞めたい理由を具体的に考えてみましょう。

転職やキャリアアップの選択肢を検討する

弁護士を辞める場合、他の職業や業界に転職することも考えられます。その際には、自分のスキルや経験を生かせる職種や業界を探し、アプローチ方法を考える必要があります。

転職やキャリアアップに向けての準備をする

転職やキャリアアップをするためには、自己分析やキャリアプランの策定、転職活動のスキルアップなどが必要です。また、転職先の選定や条件交渉についても慎重に検討する必要があります。

周囲とのコミュニケーションを大切にする

弁護士を辞める場合、周囲の人たちへの説明や意見交換が必要になることもあります。その際には、丁寧なコミュニケーションを心がけ、トラブルや誤解が生じないようにすることが大切です。弁護士を辞めるというのは、周りの友人としては理解が難しいでしょう。

将来のキャリアについて考える

弁護士を辞めた後、将来どのようなキャリアを描いているのかを考えることも必要です。転職やキャリアアップを経て、自分が目指すキャリアに向けてステップアップするために、積極的に学習やスキルアップを行うことが求められます。一過性の気持ちで辞めてしまうのはもったいないでしょう。

具体的なアクションプラン

これから先は、上記のアクションプランを実行し、具体的に自身の環境を変えたいと考えている方向けに環境を変えるためのアクションプランをご紹介致します。

「弁護士を辞めたい」「弁護士の仕事が辛い」と感じている先生向けに具体的なアクションプランをご紹介させて頂きます。

他事務所への移籍を検討する

辞めたい原因が事務所に起因するのであれば、他事務所への移籍を検討しましょう。法律事務所は、ワンマン経営です。ボス弁の意向によって処遇が決められたりすることも珍しくありません。

同期に相談するなどして、自身が所属する事務所が「ブラック事務所」ではないか確認してもよいでしょう。

事務所が原因で弁護士を辞めてしまうのはもったいないです。他事務所への移籍を検討してください。

後述のとおり、最近は、弁護士専門の転職エージェントも存在していますので上手く活用するのも一つでしょう。

弁護士専門のエージェント大手である「弁護士ドットコムキャリアの口コミ・評判」の記事を合わせて参考にしてみてください。

また、他事務所への移籍を検討する際には、信頼できる先輩の先生や同期に相談してみましょう。

移籍先を紹介してもらえる可能性もあります。

弁護士業界は、人材の流動性が高い業界ですから、移籍は決してネガティブなことではありません。自分の腕を磨くためにどのようなキャリアを積むべきかを考えてみてもよいでしょう。

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インハウスへの転向を検討する

インハウス弁護士も非常に人気が高い仕事です。福利厚生がよく、労働時間も法律事務所より少ないことが多いです。法律事務所としての仕事はできなくなるかもしれませんが、企業内弁護士として、これまでの経験を活かすことができますし、弁護士としての地位を維持することができます。

組織内弁護士の人数

組織内弁護士の人数
2022年2965人
2020年2629人
2018年2161人
2016年1707人
2014年1179人
2012年771人

勤務弁護士がインハウス弁護士に転向するメリット

続いて事務所に勤務する弁護士がインハウス弁護士に転向するメリットをご紹介させて頂きます。

安定した雇用

事務所と比較して、企業のインハウス弁護士はより安定した雇用が得られます。

専門性の高い仕事

インハウス弁護士は、企業内の法的問題に関する専門知識を磨くことができます。

経営者の信頼を得やすい

企業内にいるため、経営者や社員とのコミュニケーションが密になり、経営者からの信頼を得やすいことがあります。

企業内でのキャリアアップの可能性

一般的に、企業内でのキャリアアップの機会があります。弁護士以外の職種への転換も可能です。

勤務弁護士がインハウス弁護士に転向するデメリット

続いて事務所に勤務する弁護士がインハウス弁護士に転向するデメリットをご紹介させて頂きます。

業務範囲が限定される

企業内での業務は、その企業の業務範囲に限られます。事務所で働くよりも、幅広い分野に関する法律知識が必要な場合が少ないかもしれません。

一社に依存する雇用形態

企業内での雇用形態は、一社に依存しています。そのため、その企業に何らかの問題が発生した場合、雇用に影響が出る可能性があります。

企業文化に合わない場合がある

企業文化に合わない場合、仕事がストレスになることがあります。

事務所での経験が不足する

事務所での経験が不足している場合、企業内での業務に苦手意識を感じるかもしれません。

インハウス弁護士に転向するメリット、デメリットを比較検討してみて、インハウス弁護士に転向するべきかどうかを検討してみてください。

独立開業してみる

あなたが弁護士として十分なスキルを有しているのであれば、独立開業することで辞めたい理由が解消されることもあります。思い切って独立を検討してみるのも一つでしょう。

弁護士が独立開業するメリットとデメリットを以下にまとめます。

弁護士が独立開業するメリット

自分自身でビジネスを経営することができる。

独立開業することで、自分自身でビジネスを経営することができます。自分のアイデアや哲学を反映させた独自のビジネスを展開することができます。

収入の上限がない。

独立開業することで、収入の上限がなくなります。自分の努力次第で収入を増やすことができます。

自分のスキルや専門性を最大限に発揮できる。

独立開業することで、自分のスキルや専門性を最大限に発揮することができます。自分自身でクライアントと取引し、自分自身のスタイルで法律業務を行うことができます。

弁護士が独立開業するデメリット

収入が不安定になる可能性がある。

独立開業することで、収入が不安定になる可能性があります。クライアントが集まらなかった場合や、案件がない場合には収入が得られなくなるため、経済的なリスクがあると言えます。

起業資金が必要

独立開業するには、事務所の賃貸契約、オフィス家具や機器などの購入、顧客獲得のための費用が必要になります。このため、起業資金を用意する必要があります。③管理業務が発生する。

弁護士業務以外にも、経理やマーケティングなどの管理業務が発生するため、時間や労力を割く必要があります。弁護士としての業務以外にも、事業を運営する上で必要なスキルを身に付ける必要があります。

【最重要】休息を取りましょう

事務所に事情を説明して、休息を取るのも一つです。仕事で圧迫されて正常な判断ができていない可能性があります。まずは、休息をとって冷静に考えてみましょう。その際は、なぜ弁護士を目指しのか初心を思い出すのもよいでしょう。

おすすめの弁護士の転職エージェント

他事務所への移籍、インハウスへの転向を検討しているのであれば、まずは転職エージェントに登録をしてみましょう。弁護士業界は、人材の流動性が高く、移籍、転職は決して珍しいことではないです。

移籍などをすることでキャリアアップにつながることもありますし、視野が広がることもあります。決してネガティブなことではありません。弁護士の腕さえあれば、どこでも働けるのが弁護士の仕事のメリットですね。

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