司法試験過去問ドキュメンタリー始動!! >>>詳細はこちら

ノンフィクション「逆転」事件(最高裁平成6年2月8日)をどこよりも分かりやすく解説

当ページのリンクにはPRが含まれています。
×
判例図解キット

【法スタ限定】視覚的に判例を整理できる特製キットをプレゼント!!

※閉じるとこの案内は再表示されません

かもっち・あひるっぺからの挨拶

かもっち

はじめまして、かもっち@hosyocomです。
皆さん、法律の勉強、お疲れ様です!!

法スタは、法律を学ぶすべての人に向けた法律の勉強法専門メディアです。

あひるっぺ

私は、司法試験受験生のあひるっぺ

司法試験予備試験法科大学院入試法律書籍人気予備校のレビュー
必要なノウハウや勉強の進め方を、初心者にもわかりやすく解説
しています。

かもっち

姉妹サイトとして「法律書籍の口コミサイト」や「法科大学院の口コミサイト」も運営しています。

あひるっぺ

私たちは、合計370件以上の豊富なコンテンツを揃え、皆さんの法律学習を全力でサポートします。
知りたい情報が必ず見つかるはず!ぜひ一緒に学びましょう!

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです!

(挨拶おわり)


努力を、ちゃんと“合格”に変えませんか?

あひるっぺ

ねえ、もっち…。
記事を読む前に、ひとつだけ聞いてほしいんだけど。

私さ、
「ちゃんと勉強してるつもり」なのに、全然点に繋がらなくて
何が悪いのかも分からないまま、時間だけが過ぎていくんだよね…。

かもっち

──それ、正直しんどいよね。
でもね、結論から言うと。
それは努力不足じゃないことがほとんどなんだ。

「落ちる勉強法」のまま、全力で走ってしまっている可能性があるんだ。

あひるっぺ

「落ちる勉強法?」
そんなにハッキリ言わなくても…って思うよね。

かもっち

でも、ここは誤魔化しちゃいけない。
司法試験は、
努力の量よりも「努力の向き」で合否が決まる試験だから。

実際、不合格から合格を勝ち取った人たちは、
・自分がなぜ落ちたのか
・どこでズレていたのか
・何を捨て、何に集中すべきか

──それを徹底的に分析して、勉強法を組み替えた人たちなんだ。
その「逆転のプロセス」を、丸ごと体系化したのが複数回受験生が辿りついた落ちない司法試験勉強法

あひるっぺ

何それ?気になる

かもっち

ただの精神論じゃない。
✔ 司法試験不合格の“本質的な原因”
✔ 合格者が実際にやった「具体的な修正ポイント」
✔ 評価される答案と、落ち続ける答案の決定的な違い
を解説している。

もし今、
「こんなにやってるのに、なぜ…」
と感じているなら。
それはあなたがダメなんじゃない。
やり方を変えるタイミングが来ているだけ。

先人の失敗と成功を最短ルートで吸収して、
もう遠回りは終わりにしよう。
努力を、ちゃんと“合格”に変えませんか?

キャンペーン画像

その勉強法、結果に繋がってますか?不合格を経験した複数回受験生がたどり着いた「落ちない」司法試験勉強法とは?

>>>詳細をチェックする

ノンフィクション「逆転」事件は、前科照会事件と同様に「前科を公表されない権利」が認められるかどうかが問題となった事件です。

前科照会事件は、公的機関が前科の情報を公開した事件ですが、ノンフィクション「逆転」事件は私人が著作で公開したという点が異なります。

結論から言うと、最高裁は、前科等にかかわる事実の公表が公的機関によるものであっても、私人又は私的団体によるものであっても「前科を公表されない権利」が認められるとしています。

どのように考えて、そのような結論に至ったのか確認しましょう。

目次

【大事なお知らせ】
現在、アガルートにおいて、期間限定のセールを開催しています。

⚠️ 受験生応援セール終了まで
人気講座をお得に始めるチャンス
今すぐセールを確認する →

プライバシー権とは?

憲法では、プライバシー権という権利が直接規定されているわけではありません。

ただ、憲法13条の幸福追求権から導かれる「私事をみだりに公開されない権利」として、保障されています。

前科が公表されない権利はあるのか?

前科は、最も知られたくない情報の一つと言えるため、みだりに公開されるべきではありません。

最高裁も、前科照会事件において、「前科及び犯罪経歴(前科等)は人の名誉、信用に直接にかかわる事項であり、前科等のある者もこれをみだりに公開されないという法律上の保護に値する利益を有する」と述べています(最判昭和56年4月14日)。

前科を私人が公開することは許されるのか?

前科に関する情報は、警察や検察などの公的機関しか有していません。

前科照会事件では、政令指定都市の区長が弁護士法23条の2に基づく照会に応じて前科及び犯罪経歴を報告したことが過失による公権力の違法な行使にあたるとされた事件です。

では、私人が前科者についての情報を入手し、これを公開した場合、前科が公表されない権利を侵害したことになるのでしょうか。

この点が問題となったのがノンフィクション「逆転」事件です。

事件の概要

Xは、1960年代、アメリカの統治下にあった沖縄で、アメリカ人兵士とケンカをして、死傷事件を起こしていました。

陪審評議を経て、Xは有罪とされて、懲役3年の実刑判決を受けました。

Xは、服役後、1968年には、東京に移住して、バス会社の運転手として働いていました。

Xの前科については、会社やその後結婚した配偶者でさえ知らない状況でした。

Yは、この裁判で、陪審員を務めていた一人でしたが、その体験に基づいて、ノンフィクション作品を執筆しました。

そして、1977年に刊行されましたが、その中で、Xの実名がXの承諾なく使用されていました。

これを知ったXがYに対して不法行為に基づく損害賠償請求訴訟を提起した事件です。

第一審では、

  • 犯罪に関わる事実は、公共の利益に関する事実である。
  • しかし、社会の犯罪に関する正当な関心は時の経過により失われるものである。
  • 原則として犯罪者が社会において更生するべき状態になったときはその者の前科等をゆえなく公表することは許されない。

と判示しました。

そのうえで、本件の作品でXの実名を使用することは公益を図るために必要不可欠とは言えなかったとして、Yに対して50万円の賠償を命じました。

控訴審でもほぼ同様の論理でYの控訴を棄却したため、Yが上告しました。

最高裁の考え方

最高裁は、上告を棄却しました。どのように考えてそのような結論に至ったのか見ていきましょう。

前科を公表されない権利について

最高裁は、前科照会事件の判決を引用したうえで、前科等については、「その者の名誉あるいは信用に直接にかかわる事項であるから、みだりに前科等にかかわる事実を公表されないことにつき、法的保護に値する利益を有する」と認めています。

そして、前科が公的機関により公開される場合だけでなく、「私人又は私的団体によるものであっても変わるものではない。」と述べている点が大きなポイントです。

前科が公表されることを受忍しなければならないこともあるのか?

一方で、前科に関する情報は、社会一般の関心あるいは批判の対象となるものだとしています。

そのため、歴史的又は社会的な意義が認められる場合は、前科等にかかわる事実が公表されることを受忍しなければならない場合もあると判示しました。

また、選挙の候補者など公的立場にある人物である場合には、その者が公職にあることの適否などの判断の一資料として前科等にかかわる事実が公表されても違法ではないとしています。

私人の場合は前科が公表されることを受忍しなければならないのか?

ところで、本件のXは、公的立場にあるわけではなく、私人に過ぎません。

Xのような立場の人の場合は、前科を公表されない権利の方が勝るものと考えられるわけです。

このような場合は、Xのような私人について、前科等にかかわる事実を実名を使用して著作物で公表する行為は、不法行為に該当する可能性があります。

前科が公表されることが不法行為に当たるケースとは?

では、前科等にかかわる事実を実名を使用して著作物で公表する行為が不法行為に当たるのはどのような場合でしょうか。

この点についても、最高裁は次のような判断基準を示しました。

  • その者のその後の生活状況
  • 事件の歴史的又は社会的な意義
  • その当事者の重要性
  • その者の社会的活動及びその影響力

これらの点について、その著作物の目的、性格等に照らした実名使用の意義及び必要性をも併せて判断すべき。

そして、前科等にかかわる事実を公表されない法的利益が、これを公表する理由に優越する場合は、不法行為に該当するため、被害者は、その公表によって被った精神的苦痛の賠償を求めることができるとしています。

表現の自由の侵害にならないのか?

一方で、前科等にかかわる事実を実名を使用して著作物で公表する行為は表現の自由の一環として認められるべきという考え方も成り立ちます。

この点について、最高裁は、「表現の自由は、十分に尊重されなければならないものであるが、常に他の基本的人権に優越するものではない」と述べています。

特に、前科等にかかわる事実を公表することが憲法の保障する表現の自由の範囲からは逸脱しているため、不法行為責任を追及される可能性があると述べています。

本件への当てはめ

ノンフィクション「逆転」事件では、事件から12年以上経っていること、Xが社会復帰に努め、新たな生活環境を形成していたことからして、Xは「前科にかかわる事実を公表されないことにつき法的保護に値する利益」を有していたことは明らかだとしています。

更にXは公人ではなく、前科が公表されることを受忍すべき立場でもありません。

また、本件著作の内容からしてXの実名を明らかにする必要があったとは言えないと判断しています。

最高裁の結論

Xは「前科にかかわる事実を公表されないことにつき法的保護に値する利益」を有していた。

Yが本件著作でXの実名を使用すべき正当な理由はない。

よって、Yの行為はXに対する不法行為に該当するため、慰謝料支払い義務が生じると判断しました。

まとめ

ノンフィクション「逆転」事件は、前科照会事件において認められた「前科を公表されない権利」が私人が著作として発表する場合にも認められるのかどうかか問題となった事件です。

最高裁は、前科等にかかわる事実を公表されない法的利益が、これを公表する理由に優越する場合は、私人が著作により前科について発表する行為が不法行為に該当すると判断しました。

\アガルートの三種の神器/

スクロールできます
総合講義重要問題習得講座論証集の使い方講座
インプット講座の最高傑作
司法試験の論文式試験に必要な知識が凝縮された質の高いテキストを使った業界最高峰の講義です。
「もう論文式試験は怖くない」これだけやりきれば、そう思える講座というコンセプトで作られた演習講座アガルートの講座の中で、最もコスパのよい講座です。隙間時間の聞き流しが最適。論点のハンドブックとしても使える。
講座レビュー講座レビュー講座レビュー
詳細はこちら詳細はこちら詳細はこちら
セール情報セール情報セール情報
アガルートの三種の神器

司法試験は情報戦だ!!

司法試験の論文式試験対策についてもっと詳しく知りたい方は、「論文で半分ちょい」が合格のカギ!司法試験の合格ストラテジー【初学者向け】もぜひチェックしてみてください。

この記事では、司法試験の論文式試験で「目指すべき得点」や、効果的な勉強法について詳しく解説しています。特に、初学者でも理解しやすいように工夫されていますので、これから司法試験を目指す方には必見です。

この記事の内容はこんな方におすすめ!

  • 司法試験の論文式試験と短答式試験の配点のバランスを知りたい
  • 論文式試験で効率よく得点するための勉強法を探している
  • 初学者におすすめの参考書や予備校の選び方を知りたい
  • 「予備試験ルート」と「ロースクールルート」の違いが分からない
  • 過去問や再現答案の効果的な活用方法を知りたい

この記事で分かること

  • 司法試験の論文式試験で狙うべき得点の目安
  • 短答式試験の対策は「合格点を確実に取る」ことがポイント
  • おすすめの判例集や演習書、予備校講座の紹介
  • 予備試験ルートとロースクールルートのメリットとデメリット
  • 効率よく学習を進めるための勉強法とスケジュール

論文でなぜ「半分ちょい」の得点を目指すのか?

詳しくは以下の記事をご覧ください!司法試験合格への道がぐっと近づくはずです。

▼司法試験受験生なら必読▼

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

判例学習を“見える化”しよう!

事案図解で理解と記憶に革命を。

複雑な判例も、図で整理すれば驚くほどスッキリ頭に入る。
判例事案図解キット」は、登場人物・組織を示す「人・組織アイコン」と、事案の流れを補足する「その他アイコン」がセットになった、スライド形式の図解ツールです。

これらのアイコンを組み合わせて配置するだけで、判例の構造を視覚的に整理・再現することが可能。
もちろん、手書きの整理も有効ですが、スライドとして一度しっかり図解しておけば、後から見返したときの理解度と復習効率が段違いです。

とくに「これは絶対に押さえておきたい!」という重要判例については、このキットを活用して、自分だけのオリジナル事案図を作ってみてください。

「視覚で学ぶ」という新しい判例学習のかたち、ぜひ体験してみてください。

▼法スタ公式LINE登録で限定配布中▼


この記事を書いた人

法スタ編集部です。司法試験合格者監修の下、法律を勉強されているすべての方向けにコンテンツの制作をしております。

法律書籍専門の口コミサイト「法書ログ」、法科大学院の口コミサイト「#ロースクールはいいぞ」を運営しております。

書籍選びに満足していますか?

勉強を効率化する第一歩は、正しい本選び。
法スタで学んだ知識をさらに深めたい方は、法律書籍専門の口コミサイト・法書ログ へ!

実際に学習者や実務家が投稿した 400件以上の口コミが読み放題 だから、本当に役立つ一冊を見極められます。
迷いや不安を解消し、あなたの勉強を支える書籍が、きっと見つかります。

目次