【2023】司法試験合格者の平均年齢は?最年少と最高齢合格者も解説

「司法試験合格者の平均年齢は?」

「最年少は何歳?最高齢合格者は?」

「何歳までにチャレンジするべき?」

かもっち

今回は、司法試験の年齢にまつわる記事になります。
合格者の平均年齢、最年少、最高齢について調査しました!

あひるっぺ

過去10年分の司法試験の結果から分析したよ!

データは法務省が司法試験について公開している平成18年度からの推移も掲載中!

意外と知られていない、最高齢や最年少の推移は見てみると面白いよ!

司法試験は、法学部を出たり、法科大学院を卒業しないと合格できない試験だと思われがちですが、実は、学歴とは関係なく受験できますし、合格も可能な資格試験です。

その証拠に、司法試験の合格者の年齢層は幅広く、10代で合格する方もいますし、もちろん、60代という年齢の高い方も合格しています。

今回は、司法試験合格者の年齢の傾向について分析していきます。

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司法試験の年齢事情を調べてみた

司法試験の合格者の年齢は、法務省の「司法試験の実施について」からデータを入手し、当サイトにて情報がわかりやすいように、表やグラフを作成しています。それでは、実際に結果を見ていきましょう。まずは、平均年齢からです。

司法試験合格者の平均年齢は?

前提として、司法試験に合格する方が一般的にたどるルートを通過すれば、以下のような年齢で進んでいくことになります。(現在は法科大学院の在学中に司法試験を受験することが可能となりましたが、一旦ここでは卒業してから司法試験を受験するフローを見ていきます)。

18歳 大学法学部入学

22歳 大学法学部卒業、法科大学院入学

24歳 法科大学院修了、司法試験受験

25歳 司法試験合格

これは留年等が、何事もなく、ストレートに司法試験合格までたどり着いた場合のルートになります。

留年や浪人する人もいれば、司法試験の再受験、社会人になってからの受験等の理由により、合格年齢が数年遅れることがあるようです。

法科大学院に入学する方のほとんどは大学卒業と同時に法科大学院に進みますが、社会人から法科大学院へ入学される方ももちろんいらっしゃいます。まとまった収入を得てからや社会人経験を積んでから、法曹を志し、法科大学院や予備試験を受ける方も多いです。

そういった原因もあってか、司法試験合格者の平均年齢は、28歳から29歳前後となっています。

年度別平均年齢

年度別平均年齢

年度 平均年齢
2013年(平成25年) 28.4歳
2014年(平成26年) 28.2歳
2015年(平成27年) 29.1歳
2016年(平成28年) 28.3歳
2017年(平成29年) 28.8歳
2018年(平成30年) 28.8歳
2019年(令和元年) 28.9歳
2020年(令和2年) 28.4歳
2021年(令和3年) 28.3歳
2022年(令和4年) 28.3歳

司法試験合格者の平均年齢から見て分かるとおり、上記の一般的なルートでストレートに25歳で合格できた場合は、平均よりも若く合格したことになります。

若手を採用したいと考えている法律事務所での採用や判事、検事への任官では、年齢という面で有利になるでしょう。

一方、30代で合格した方でも、平均から大きく離れている訳ではないため、一般的な法律事務所での採用では、それほど不利になることはないかと思われます。

もちろん、既に法律事務所でのパラリーガル経験などがあり、事務所経営のノウハウ等を有している方であれば、年齢に関係なく、司法修習修了と同時に独立開業することもできるでしょう。

その他の社会人経験がある方も、様々な業種で脱サラして独立する人たちと同じような要領で独立することができます。この場合も年齢は関係ありません。

かもっと

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最年少合格者は18歳

司法試験に若くして合格できればそれに越したことはありません。司法試験は10代で合格する方がいます。

若くして合格したところで「人生経験がない人が弁護士や判事、検事になって、人の役に立つのか?」という批判めいた声が出てくることもありますが、若い人は人より長く・早く経験を積むことができます。人生経験は合格してから積めばよいのです。

早く合格すると、合格後の選択肢が広がり、人生経験はむしろ豊かになるはずです。司法試験に合格してから人生経験を積むのは、数十年後の人生にとって、良い人生を送るためにとても有効な選択肢になると思います。

法務省が発表した最近の最年少合格者の年齢は次のようになっています。

司法試験最年少合格者

最近の司法試験最年少合格者

最年少合格者の年齢
2013年(平成25年) 20歳
2014年(平成26年) 22歳
2015年(平成27年) 21歳
2016年(平成28年) 21歳
2017年(平成29年) 21歳
2018年(平成30年) 19歳
2019年(令和元年) 20歳
2020年(令和2年) 20歳
2021年(令和3年) 18歳
2022年(令和4年) 18歳

最近の司法試験合格者の最少年齢は18歳です。

あひるっぺ

わぉ!18歳で司法試験に合格するなんて、スゴイね!

彼らは、法科大学院を利用せず、予備試験を突破して合格した人たちです。

18歳で合格した方のケースですと、高校生のうちから、予備試験の勉強を始めていたことになります。

あひるっぺ

うーん、高校生からそんな難しい勉強を始めるなんて、頭がいいんだね!

遅くとも17歳までに予備試験に合格して、司法試験受験資格を得ていたわけです。

高校での勉強、大学受験勉強などと並行して、予備試験、司法試験の勉強もしていたことになるわけですから、大変な俊才、努力家ということになるでしょう。

【どんな人が最年少18歳で司法試験に合格したの?】

令和3年(2021年)に合格発表がされた中にいた18歳の人は、慶応大法学部の1年生だったそうです。

勉強を始めた時期やきっかけについては、「司法試験の勉強を始めたのは高校1年の2月ですが、そもそもは、中学1年の秋に東京地裁で刑事裁判の傍聴をしたことがきっかけです。」とのこと。この傍聴というのは、中学校の授業で行ったらしく、そこがきっかけで、16歳から勉強を始め、17歳の時に予備試験を受験しその後合格し、18歳で司法試験を受験し見事合格されたそうです。

(参考資料)中高生新聞2021年10月2日
「刑事裁判の傍聴にはまった中学生、最年少18歳で司法試験に合格するまで…推しの勉強法を聞いてみた」

あひるっぺ

本当にすごいね!でも、みんなも無理せず、自分のペースで頑張ろう!

司法試験予備試験には、受験資格の制限はないので、高校生はもちろん、小学生や中学生でも合格してしまえば、司法試験受験資格も得ることができます。挑戦したいと思っている方は、ぜひ、頑張ってください。

もちろん、18歳で合格できる人は数えるほどしかいませんし、今後もそう多くは出てこないと思います。

あひるっぺ

そうだね、みんなそれぞれ違う道があるから、焦らないでね!

多くの方は、大学に合格するまでは大学受験の勉強で精一杯だと思いますし、大学入学前に無理して司法試験の勉強を始める必要はありません。

大学に合格してしまえば、法学部であれば、大学の講義と並行して司法試験予備試験の勉強を始める余裕も出てくるでしょう。その時から始めても、遅くはありません。

在学中に予備試験に合格し、司法試験にも合格できれば、最年少ではないにしても、全国で数えるほどしかいない年少合格者ということになり、法律事務所での就職活動や判事、検事の任官でも一目置かれることになるでしょう。

あひるっぺ

みんながどんな道を選んでも、あひるっぺは応援してるよ!

最高齢合格者は60代

司法試験は、20代、30代といった若い人たちだけが受けている試験ではありません。

40代、50代になってから挑戦する方もいますし、60代で挑戦して合格する方もいます。

「60代で合格し弁護士になるのか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、人生100年時代の今日では、60代は人生折り返し地点を少し過ぎたポイントです。判事や検事は定年があるため、難しいかもしれませんが、弁護士は定年がありません。健康であれば、90歳になっても仕事ができます。

実際に法律事務所では、一般企業の定年である60歳や65歳くらいの方がバリバリ働かれています。弁護士は人生で様々な悩みを抱えた方の相談に乗り解決に導く仕事です。そのため、人生経験が長ければ長いほど知識と経験が積み重なり、深みが出る職業と言えます。

こうしたことから、定年後の第二の人生として弁護士になることを志す方も増えているようです。

法務省のデータによると、最近の司法試験最高齢合格者は次のとおりです。

年齢データ表

最近の司法試験最高齢合格者

年号 年齢
2013 平成25年 57歳
2014 平成26年 65歳
2015 平成27年 68歳
2016 平成28年 66歳
2017 平成29年 71歳
2018 平成30年 68歳
2019 令和元年 65歳
2020 令和2年 69歳
2021 令和3年 69歳
2022 令和4年 68歳

70歳近くで合格している方もいることが分かると思います。

司法試験の勉強は、20代といった若い時に始めないとダメということはなく、いつ始めてもよいですし、遅すぎるということはありません。

40代、50代から勉強を始めた場合でも、合格後に弁護士として活躍する時間を十分に確保することができます。

17年間の合格者年齢事情 年度別推移

法務省の司法試験の実施について平均年齢は変わりはありませんが、最高年齢が平成26年頃から60歳後半となり、最低年齢は令和3年から18歳になっています。推移としてみると、昔に比べて年齢の幅が広がっていることが分かります。

年齢別に見た司法試験合格のメリットとデメリット

司法試験合格者の平均年齢よりも若い、10代、20代前半で合格する場合と、50代、60代で合格する場合とで、どのようなメリットとデメリットがあるのか確認して見ましょう。

10代、20代前半で合格するメリットと意味

司法試験合格者の平均年齢よりも若い、10代、20代前半で司法試験に合格することのメリットとして、次の点があげられます。

年少合格者として俊才扱いされる

若くして合格したということは、法律への適正があったことになりますし、優秀だということです。

そのため、大手法律事務所への就職活動でも一目置かれやすいでしょう。

あひるっぺ

おお、すごいね!若くてもちゃんと評価されるんだね!

判事、検事への任官を目指す方は若いほど有利

判事、検事への任官を目指すのであれば、若い方が有利になります。

若くして判事補、検事としてのキャリアをスタートさせれば、その分長く仕事をすることができるので、出世しやすくなります。

最高裁裁判官、検事総長等を目標としている方は、有名大学の法学部に入り、予備試験を経て在学中の合格を目指しましょう。

あひるっぺ

早くキャリアをスタートさせるのも一つの方法だね!

人生の選択肢が広がる

早期に司法試験に合格することで人生の選択肢が広がります。

法律家としてのキャリアを早くスタートすることもできますし、他にも学びたいことがあれば、その勉強に集中することができます。

あひるっぺ

選択肢が広がるのはいいね!好きなことを学ぶのも大切だよ!

最近では、法律だけでなく、理系の知識を併せ持った法律家の需要が高まっています。

司法試験合格後に、理系の大学に入り、特許系に強い弁護士を目指すこともできるでしょう。医学の勉強をして、医療過誤関係に強い弁護士を目指すこともできます。

AIやデータサイエンスの勉強をして、データサイエンス系の弁護士になったり、AI、データサイエンスと法律が絡む新分野の事業を立ち上げる形での活躍もできます。

あひるっぺ

わぁ、技術と法律を組み合わせるのも面白そう!未来の弁護士さんは色んなスキルを持ってるかもね!

司法試験に早期に合格してしまえば、その後、他の分野の勉強をする余裕もできるため、法律+αの専門家を目指しやすいというです。

10代、20代前半で合格するデメリット

あひるっぺ

若さは力だけど、ちょっと待ってね、デメリットもちゃんと考えないと!

若くして司法試験に合格することのデメリットはありません。

あひるっぺ

おっと、本当かな。強いてあげるとすれば?

あえて挙げるとすれば、学生時代の大半を司法試験の勉強に費やすことになるため、他の学生と比べて自由な学生時代を謳歌することができないということでしょうか。

また、法曹になったとしても、若いうちは、一回り年上の同僚と一緒に仕事することになり、いろいろと苦労することがあると思いますが、若い時に苦労するのはどの職業でも同じです。

50代、60代で合格するメリットと意味

あひるっぺ

年をとっても挑戦は楽しいよね!

司法試験合格者の平均年齢よりも高い50代、60代で司法試験に合格することのメリットとして、次の点があげられます。

クライアントから信頼されやすい

50代、60代で司法試験に合格した場合は法律家としてのキャリアは弁護士に限られます。

弁護士として、クライアントから信頼されるためには、貫禄が必要です。年齢を重ねた方であれば、自ずと貫禄が備わっているため、仕事を始めたばかりでも信頼されやすいというメリットがあります。

人生経験を武器にすることができる

50代、60代であれば、前職の経験を生かす形で仕事をすることができると思います。前職の業界に特化した弁護士として活躍することができるのは、若手にはない強みです。

社会人としてのマナーや知識、人脈、管理職経験などこれまでに得た様々なスキルを活かすことで、即戦力として活躍できます。

50代、60代で合格するデメリット

あひるっぺ

希少なバックグラウンドを活かしましょう!

50代、60代で合格した場合、若い人に比べて就職で不利になる点は否めません。

まず、判事や検事への任官を目指すことは難しいです。法律事務所でも、大手の事務所であれば若い人を優先して採用するため、不利と言えるでしょう。

中小規模の法律事務所や地方の法律事務所であれば、50代、60代の方でも採用したいという事務所があるかもしれないので根気よく探してみるとよいでしょう。

基本的には、50代、60代で合格した場合、自分で法律事務所を構えて独立することになります。

弁護士としてのキャリアをスタートさせたばかりでも、学生合格者と比べると、資金力、人脈、経験など様々な面で有利なので、成功しやすいと言えます。

弁護士が足りない過疎地などに目を向けたり、業界特化型の弁護士を目指すとよいでしょう。

まとめ

司法試験は、司法試験合格者の平均年齢より若い10代、20代前半で合格してもよいですし、50代、60代になってから勉強を始めて合格することもできます。

合格後に活躍できるステージも、若い人、年配の人、それぞれに用意されています

若い人は採用の面で有利ですし、年配の人はキャリアを生かして即戦力として活躍できます。

司法試験の勉強はいつ始めても、遅すぎることはないですし、早すぎるということもありません。

年齢を理由に、司法試験の受験を迷っている方は、参考にしてください。

かもっち

2023年も多くの方が司法試験の壁を乗り越え、新しいステージへと進んでいます。年齢はただの数字で、挑戦する価値は無限大!最年少合格者から最高齢合格者まで、それぞれのストーリーがあり、これからの活躍が楽しみですね!

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