【重要】受験生応援セール開催中 >>>詳細はこちら

最高裁平成22年7月15日第一小法廷判決をどこよりも分かりやすく解説

当ページのリンクにはPRが含まれています。
×
判例図解キット

【法スタ限定】視覚的に判例を整理できる特製キットをプレゼント!!

※閉じるとこの案内は再表示されません

かもっち・あひるっぺからの挨拶

かもっち

はじめまして、かもっち@hosyocomです。
皆さん、法律の勉強、お疲れ様です!!

法スタは、法律を学ぶすべての人に向けた法律の勉強法専門メディアです。

あひるっぺ

私は、司法試験受験生のあひるっぺ

司法試験予備試験法科大学院入試法律書籍人気予備校のレビュー
必要なノウハウや勉強の進め方を、初心者にもわかりやすく解説
しています。

かもっち

姉妹サイトとして「法律書籍の口コミサイト」や「法科大学院の口コミサイト」も運営しています。

あひるっぺ

私たちは、合計370件以上の豊富なコンテンツを揃え、皆さんの法律学習を全力でサポートします。
知りたい情報が必ず見つかるはず!ぜひ一緒に学びましょう!

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです!

(挨拶おわり)


努力を、ちゃんと“合格”に変えませんか?

あひるっぺ

ねえ、もっち…。
記事を読む前に、ひとつだけ聞いてほしいんだけど。

私さ、
「ちゃんと勉強してるつもり」なのに、全然点に繋がらなくて
何が悪いのかも分からないまま、時間だけが過ぎていくんだよね…。

かもっち

──それ、正直しんどいよね。
でもね、結論から言うと。
それは努力不足じゃないことがほとんどなんだ。

「落ちる勉強法」のまま、全力で走ってしまっている可能性があるんだ。

あひるっぺ

「落ちる勉強法?」
そんなにハッキリ言わなくても…って思うよね。

かもっち

でも、ここは誤魔化しちゃいけない。
司法試験は、
努力の量よりも「努力の向き」で合否が決まる試験だから。

実際、不合格から合格を勝ち取った人たちは、
・自分がなぜ落ちたのか
・どこでズレていたのか
・何を捨て、何に集中すべきか

──それを徹底的に分析して、勉強法を組み替えた人たちなんだ。
その「逆転のプロセス」を、丸ごと体系化したのが複数回受験生が辿りついた落ちない司法試験勉強法

あひるっぺ

何それ?気になる

かもっち

ただの精神論じゃない。
✔ 司法試験不合格の“本質的な原因”
✔ 合格者が実際にやった「具体的な修正ポイント」
✔ 評価される答案と、落ち続ける答案の決定的な違い
を解説している。

もし今、
「こんなにやってるのに、なぜ…」
と感じているなら。
それはあなたがダメなんじゃない。
やり方を変えるタイミングが来ているだけ。

先人の失敗と成功を最短ルートで吸収して、
もう遠回りは終わりにしよう。
努力を、ちゃんと“合格”に変えませんか?

キャンペーン画像

その勉強法、結果に繋がってますか?不合格を経験した複数回受験生がたどり着いた「落ちない」司法試験勉強法とは?

>>>詳細をチェックする

今回取り上げるのは、最高裁平成22年7月15日第一小法廷判決です!この判例では、

取締役の善管注意義務違反の有無における経営判断原則の適用の可否が問題となりました。

経営判断原則は、論文問題で多く出題されるにも関わらず、その射程や判断方法を正確に理解することが難しいものです。

そのため、この記事を読んで本判決をしっかり学習し、使いこなせるようにしましょう!

目次

最高裁平成22年7月15判決の事案

(1)Z株式会社(補助参加人)は、傘下の子会社等をグループ企業として、不動産賃貸あっせんのフランチャイズ事業等を展開する会社でした。Z社は、A株式会社の発行済株式の総数の約66.7%を保有していましたが、フランチャイズ事業の加盟店等もA社の株式を引き受けて保有していました。

(2)Z社は、完全子会社に主要事業を任せるため、Z社を持株会社とする事業再編計画を策定し、A社についてはZ社の完全子会社であるB株式会社に合併させて不動産賃貸管理業務等を含む事業を担わせることが計画されました。

(3)その後、Z社は、経営会議において、①B社との合併前にA社も完全子会社とすること、②完全子会社とする方法として、可能な限り任意の合意に基づく買取りを実施すること、③買取価格はA社設立時の払込金額である5万円が適当であることなどが協議・決定しました。 この5万円という価格については、Z社が弁護士に助言を求めたところ、許容範囲である旨の意見を受けています。もっとも、Z社の依頼により監査法人等2社が提出した算定書では、A社の1株あたりの評価額は、1つでは9709円、他の1つでは6561円ないし1万9090円とされていました。

(4)Z社は、経営会議での決定に基づいて、Z社以外のA社の株主のうち、買取りに応じなかった1社を除く株主から、株式3160株を1株当たり5万円、代金総額1億5800万円で買い取りました。その後、Z社とA社との間で株式交換契約が締結され、A社の完全子会社化が進められました。

(5)これに対し、Z社の株主であるXら(原告・控訴人・被上告人)は、Z社の代表取締役Y1及び取締役Y2・Y3(いずれも被告・被控訴人・上告人)に対し、5万円という買取価格は不当に高額であり、取締役としての善管注意義務に違反したことによりZ社に損害を生じさせたものであるから、会社法423条1項によりZ社に対して損害賠償責任を負うと主張して、株主代表訴訟を提起しました。

(6) 第1審はXらの請求を棄却しましたが、控訴審はXらの請求を認容したため、Yらが上告しました。

→要するに、買取価格を5万円に設定したことが取締役の善管注意義務違反となるかどうかが争われた事案です!

事案(3)の通り、取締役はこの買取価格について経営会議での検討や弁護士の意見を受けています。

一方で、監査法人等2社が提出した算定書によると、買取価格は5万円を大きく下回っています。

はたして、このような場合に取締役の買取価格の設定が善管注意義務違反となるのでしょうか?

最高裁平成22年7月15判決の内容

 それでは、本判決の判旨を見ていきましょう!本判決は、以下のように判示して、控訴審を破棄・自判しました。

(1)経営判断原則の規範定立

「本件取引は,AをBに合併して不動産賃貸管理等の事業を担わせるという参加人のグループの事業再編計画の一環として,Aを参加人の完全子会社とする目的で行われたものであるところ,このような事業再編計画の策定は,完全子会社とすることのメリットの評価を含め,将来予測にわたる経営上の専門的判断にゆだねられていると解される。そして,この場合における株式取得の方法や価格についても,取締役において,株式の評価額のほか,取得の必要性,参加人の財務上の負担,株式の取得を円滑に進める必要性の程度等をも総合考慮して決定することができ,その決定の過程,内容に著しく不合理な点がない限り,取締役としての善管注意義務に違反するものではないと解すべきである。」

→上記のように、ある会社を自己の完全子会社とする事業再編計画の策定については、将来予測にわたる経営上の専門的判断にゆだねられているものであり、株式取得の方法や価格についても、取締役の行った決定の過程、内容に著しく不合理な点がない限り、善管注意義務違反とはならないことを明らかにしました。

ポイントとしては、「著しく不合理な点があったか否か」というように緩やかな基準を定立し、取締役の経営上の専門的判断に属する事業再編計画の策定につき、取締役の広い裁量を肯定した点にあります。この原則が用いられる場合、注意義務違反があったとは容易には認められないこととなります。

 では、なぜ最高裁は取締役にこのような広い裁量を認めたのでしょうか?

その理由としては、①企業経営には常にリスクが伴うものであり、結果論的な評価による責任追及は企業経営にとって脅威となり、委縮効果をもたらしてしまうこと、②裁判所は経営上の判断に関する専門的な知識や経験を欠いており、事後に明らかになった事情に基づいて取締役の経営判断を不当と判断するおそれがあることが挙げられます。

しかし、この経営判断原則があれば、取締役がリスクと引き換えに事業を積極的に推進したり投資をしたりすることが期待できます。そうすれば、資本主義経済の発展にもつながるのです。

(2)経営判断原則の当てはめ

「以上の見地からすると,参加人がAの株式を任意の合意に基づいて買い取ることは,円滑に株式取得を進める方法として合理性があるというべきであるし,その買取価格についても,Aの設立から5年が経過しているにすぎないことからすれば,払込金額である5万円を基準とすることには,一般的にみて相応の合理性がないわけではなく,参加人以外のAの株主には参加人が事業の遂行上重要であると考えていた加盟店等が含まれており,買取りを円満に進めてそれらの加盟店等との友好関係を維持することが今後における参加人及びその傘下のグループ企業各社の事業遂行のために有益であったことや,非上場株式であるAの株式の評価額には相当の幅があり,事業再編の効果によるAの企業価値の増加も期待できたことからすれば,株式交換に備えて算定されたAの株式の評価額や実際の交換比率が前記のようなものであったとしても,買取価格を1株当たり5万円と決定したことが著しく不合理であるとはいい難い。そして,本件決定に至る過程においては,参加人及びその傘下のグループ企業各社の全般的な経営方針等を協議する機関である経営会議において検討され,弁護士の意見も聴取されるなどの手続が履践されているのであって,その決定過程にも,何ら不合理な点は見当たらない

 以上によれば,本件決定についての上告人らの判断は,参加人の取締役の判断として著しく不合理なものということはできないから,上告人らが,参加人の取締役としての善管注意義務に違反したということはできない。」

→まず、買取価格を5万円とした決定内容について、①会社設立から5年しか経過していないため、会社設立時の払込金額である5万円を基準としたことに相当の合理性がないとはいえないこと、②買取りを円満に進めて事業の加盟店等との友好関係を維持することが有益であったこと、③非上場会社たるAの株式の評価額には相当の幅があり、事業再編(完全子会社化)により企業価値の増加も期待できたことを理由として、著しく不合理であるとはしませんでした。

次に、その決定の過程について、❶経営会議において検討されたこと、❷弁護士の意見も聴取されたことを理由として、著しく不合理であるとはしませんでした。

このように、取締役の決定内容については、株式の評価額株式取得の必要性株式取得を円滑に進める必要性等が総合考慮されています。一方で、決定過程については、手続的な面で、会社内で十分に検討されたか外部機関・弁護士の助言を得たか等が考慮されています。

これらの要素を知っていると、経営判断原則の当てはめがしやすくなると思うので、ぜひ覚えてみてください!

経営判断原則の射程?

 以上のように経営判断原則を見ていきましたが、この原則はいつでも使えるわけではありません。具体的法令違反(会社法やその他の法令の違反。

つまり、善管注意義務違反や忠実義務違反ではない場合)がある場合や、取締役に個人的利害関係(利益相反)がある場合には、取締役の裁量は認められず、経営判断原則を適用することはできないとされています。この点は間違えがちなので、注意してください!

おわりに

今回は、経営判断原則について見ていきました。この論点は司法試験でも過去に複数問われている重要論点ですので、しっかりと復習しておきましょう!経営判断原則ついて詳しく学びたい方は、「Legal Quest 会社法 第4版」のP240~の解説がおすすめです。

・伊藤靖史・大杉謙一・田中亘・松井秀征「Legal Quest 会社法 第5版」(2021)

・会社法判例百選〔第4版〕別冊ジュリスト第254号(2021)

 

\アガルートの三種の神器/

スクロールできます
総合講義重要問題習得講座論証集の使い方講座
インプット講座の最高傑作
司法試験の論文式試験に必要な知識が凝縮された質の高いテキストを使った業界最高峰の講義です。
「もう論文式試験は怖くない」これだけやりきれば、そう思える講座というコンセプトで作られた演習講座アガルートの講座の中で、最もコスパのよい講座です。隙間時間の聞き流しが最適。論点のハンドブックとしても使える。
講座レビュー講座レビュー講座レビュー
詳細はこちら詳細はこちら詳細はこちら
セール情報セール情報セール情報
アガルートの三種の神器

司法試験は情報戦だ!!

司法試験の論文式試験対策についてもっと詳しく知りたい方は、「論文で半分ちょい」が合格のカギ!司法試験の合格ストラテジー【初学者向け】もぜひチェックしてみてください。

この記事では、司法試験の論文式試験で「目指すべき得点」や、効果的な勉強法について詳しく解説しています。特に、初学者でも理解しやすいように工夫されていますので、これから司法試験を目指す方には必見です。

この記事の内容はこんな方におすすめ!

  • 司法試験の論文式試験と短答式試験の配点のバランスを知りたい
  • 論文式試験で効率よく得点するための勉強法を探している
  • 初学者におすすめの参考書や予備校の選び方を知りたい
  • 「予備試験ルート」と「ロースクールルート」の違いが分からない
  • 過去問や再現答案の効果的な活用方法を知りたい

この記事で分かること

  • 司法試験の論文式試験で狙うべき得点の目安
  • 短答式試験の対策は「合格点を確実に取る」ことがポイント
  • おすすめの判例集や演習書、予備校講座の紹介
  • 予備試験ルートとロースクールルートのメリットとデメリット
  • 効率よく学習を進めるための勉強法とスケジュール

論文でなぜ「半分ちょい」の得点を目指すのか?

詳しくは以下の記事をご覧ください!司法試験合格への道がぐっと近づくはずです。

▼司法試験受験生なら必読▼

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

判例学習を“見える化”しよう!

事案図解で理解と記憶に革命を。

複雑な判例も、図で整理すれば驚くほどスッキリ頭に入る。
判例事案図解キット」は、登場人物・組織を示す「人・組織アイコン」と、事案の流れを補足する「その他アイコン」がセットになった、スライド形式の図解ツールです。

これらのアイコンを組み合わせて配置するだけで、判例の構造を視覚的に整理・再現することが可能。
もちろん、手書きの整理も有効ですが、スライドとして一度しっかり図解しておけば、後から見返したときの理解度と復習効率が段違いです。

とくに「これは絶対に押さえておきたい!」という重要判例については、このキットを活用して、自分だけのオリジナル事案図を作ってみてください。

「視覚で学ぶ」という新しい判例学習のかたち、ぜひ体験してみてください。

▼法スタ公式LINE登録で限定配布中▼


この記事を書いた人

法律記事を書いております、橋籠(ばしろう)です。現在は、国立大学法科大学院に在籍しながら、主に会社法の判例の解説記事を執筆しております。
自分が司法試験の勉強をしている上で必要だと思った知識を中心に執筆しております。初学者の方にも分かりやすいような解説記事を目指しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。令和7年司法試験合格者。

書籍選びに満足していますか?

勉強を効率化する第一歩は、正しい本選び。
法スタで学んだ知識をさらに深めたい方は、法律書籍専門の口コミサイト・法書ログ へ!

実際に学習者や実務家が投稿した 400件以上の口コミが読み放題 だから、本当に役立つ一冊を見極められます。
迷いや不安を解消し、あなたの勉強を支える書籍が、きっと見つかります。

目次