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初学者でも分かる!二項道路一括指定事件(最判平成14年1月17日)のていねいな解説

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かもっち・あひるっぺからの挨拶

かもっち

はじめまして、かもっち@hosyocomです。
皆さん、法律の勉強、お疲れ様です!!

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あひるっぺ

私は、司法試験受験生のあひるっぺ

司法試験予備試験法科大学院入試法律書籍人気予備校のレビュー
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かもっち

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知りたい情報が必ず見つかるはず!ぜひ一緒に学びましょう!

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです!

(挨拶おわり)


努力を、ちゃんと“合格”に変えませんか?

あひるっぺ

ねえ、もっち…。
記事を読む前に、ひとつだけ聞いてほしいんだけど。

私さ、
「ちゃんと勉強してるつもり」なのに、全然点に繋がらなくて
何が悪いのかも分からないまま、時間だけが過ぎていくんだよね…。

かもっち

──それ、正直しんどいよね。
でもね、結論から言うと。
それは努力不足じゃないことがほとんどなんだ。

「落ちる勉強法」のまま、全力で走ってしまっている可能性があるんだ。

あひるっぺ

「落ちる勉強法?」
そんなにハッキリ言わなくても…って思うよね。

かもっち

でも、ここは誤魔化しちゃいけない。
司法試験は、
努力の量よりも「努力の向き」で合否が決まる試験だから。

実際、不合格から合格を勝ち取った人たちは、
・自分がなぜ落ちたのか
・どこでズレていたのか
・何を捨て、何に集中すべきか

──それを徹底的に分析して、勉強法を組み替えた人たちなんだ。
その「逆転のプロセス」を、丸ごと体系化したのが複数回受験生が辿りついた落ちない司法試験勉強法

あひるっぺ

何それ?気になる

かもっち

ただの精神論じゃない。
✔ 司法試験不合格の“本質的な原因”
✔ 合格者が実際にやった「具体的な修正ポイント」
✔ 評価される答案と、落ち続ける答案の決定的な違い
を解説している。

もし今、
「こんなにやってるのに、なぜ…」
と感じているなら。
それはあなたがダメなんじゃない。
やり方を変えるタイミングが来ているだけ。

先人の失敗と成功を最短ルートで吸収して、
もう遠回りは終わりにしよう。
努力を、ちゃんと“合格”に変えませんか?

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この記事では、二項道路指定事件(最判平成14年1月17日)について、初学者の方でも分かりやすいように、丁寧に解説していきます。

まず初めに本判決を理解するための3つのポイントと簡単な結論を以下に示しておきます。

1 本判決はどのような事案か
奈良県知事(Y)が告示により、幅員4m未満1.8m以上の道を建築基準法42条2項のみなし道路に一括指定しました。

2 本判決の論点
本判決の論点はこの「告示」による一括指定に処分性が認められるか否かです。

3 本判決の判断
本判決は「告示」の処分性を認めました。

目次

二項道路一括指定事件の事案

①奈良県知事(Y)が告示により、幅員4m未満1.8m以上の道を建築基準法42条2項のみなし道路(いわゆる二項道路)に一括指定しました。

②Xは所有地に建物を新築するにあたり、自らの有する通路部分(本件通路部分)が2項道路に当たるかを建築主事に照会したところ、2項道路に当たる旨の回答を受けました。

③そこで、XはYを相手に本件通路部分につき指定処分が存在しない事の確認を求めて訴えを提起しました。

本判決を理解するためには、「二項道路とはなにか」、「一括指定とは何か」を理解する必要があります。

それぞれ見ていきましょう。

二項道路」とは何でしょうか。

その前に、まず建築基準法上の「道路」の話をしないといけません。

建築基準法上、「道路」とは原則として幅員4m以上のものをいいます(42条1項)。

そして、同法では「建築物の敷地は、道路……に二メートル以上接しなければならない」(43条1項)と定めています。

以上をとても簡単にまとめると、「建物の敷地は4m以上の幅の道路に2m以上接していないといけない」ということになります。

※上のまとめはわかりやすさを重視して、正確さはある程度犠牲にしています。

しかし建築基準法ができる前からあった建物の中にはこの決まりが守られていないものが存在します。つまり、昔からあった狭い道路にしか接していない建物です。

「建築基準法ができた以上そう言う建物は全部違法なので問答無用で破壊してしまおう」というのではあまりにもかわいそうですよね。

そこで42条2項は、幅4m未満の道であっても一定の条件のもと特定行政庁が指定したものは1項の「道路」とみなすという規定を設けました。

「ちょっと狭いけど道路とみなしてあげるよ」という方法でかわいそうな建物を救済した訳です。

こうして、ちょっと狭いけど指定によって道路とみなされるものを二項道路と言います。

では「一括指定」とは何でしょうか。

これは一定の要件を満たす道路をまとめて指定する方法です。一本ずつ個別に「二項道路にしてあげましょう」と指定するのではなく、「こういう道は全部二項道路です!」とまとめて指定する方法の事です。本件では告示によって指定がなされました。

ここで疑問に思う方がいらっしゃるかもしれませんね。

「あれ?指定ってすごくありがたくね?Xは何が不満なの?」という疑問です。

しかし、ありがたいだけではないのです。

実は二項道路に指定されるとその道路につき道路内の建築が制限される(同法44条)、指導の変更又は廃止が制限される(法45条)といった権利の制限があるのです。さらに、将来的に4mの道路幅を確保するため、建物を建て替える際などに敷地を後退させるセットバックをしなくてはなりません。

(https://owners-style.net/article/detail/182346/)

確かに、自分の有する建物の敷地が幅員4m以上の道路に接していない場合、2項道路に指定されることはありがたい事でしょう。しかし、自分の有する敷地が既に別の幅員4m以上の道路に接している場合などには二項道路の指定は上記の規制や義務を抱え込む分あまりありがたい事とはいえません。

二項道路一括指定事件の論点

本判決の論点は本件の告示に処分性が認められるかという点です。

「処分」とは何だったでしょうか。よく勉強している方にとってはもうおなじみだと思いますが、大切なことですので何度でも確認しましょう。

「処分」とは?

以下2点の条件を満たす行為のことです。

①公権力の主体たる国または公共団体が行う行為である(公権力性)
②その行為によって、直接国民の権利義務を形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められていること(個別具体的法効果性)

最一小判昭和39年10月29日から
初学者でも分かる!保育所廃止条例事件のていねいな解説参照

 さて、一般的に告示に処分性があるか?と言われたら基本的には認められなさそうだと思います。

なぜでしょうか。

それは「個別具体的法効果」が認められなさそうだからです。

告示とは行政が一定の事項を広く国民に周知させる行為です。

ある特定の名宛人に対する行為ではなく、広く一般の人に対する行為なのです(一般的行為)。

このような一般的行為は「個別具体的」な効果がなく処分性は否定されそうだなというのが基本的な方向になります。

一般的な行為だから処分性がなさそうだという原則論は保育所廃止条例事件と似ていますね。

二項道路一括指定事件の判断

しかし、本判決は本件告示に処分性を認めました。なぜでしょうか。

まず本判決は本件告示による一括指定の効果について次のように述べます。

「本件告示は,幅員4m未満1.8m以上の道を一括して2項道路として指定するものであるが,これによって,法第3章の規定が適用されるに至った時点において現に建築物が立ち並んでいる幅員4m未満の道のうち,本件告示の定める幅員1.8m以上の条件に合致するものすべてについて2項道路としての指定がされたこととなり,当該道につき指定の効果が生じるものと解される。」

つまり、告示によって条件に合致する個々の道路について指定の効果が生じるといいます。

「本件告示によって2項道路の指定の効果が生じるものと解する以上,このような指定の効果が及ぶ個々の道は2項道路とされ,その敷地所有者は当該道路につき道路内の建築等が制限され(法44条),私道の変更又は廃止が制限される(法45条)等の具体的な私権の制限を受けることになるのである。そうすると,特定行政庁による2項道路の指定は,それが一括指定の方法でされた場合であっても,個別の土地についてその本来的な効果として具体的な私権制限を発生させるものであり,個人の権利義務に対して直接影響を与える

そして、個々の道が二項道路とされることで、個別の土地私権制限という法効果を及ぼします。敷地所有者という個人の権利義務に影響を与えることになるのです。

これはまさに、個別具体的法効果であるといえるでしょう

確かに告示は一般的行為であり、処分性は否定されそうです。

しかし、だからといって直ちに処分性が否定されるのではないのです。

本判決のように当該行為によってどのような法効果が生じるのかを具体的に検討することが必要です。

おわりに

 今回の記事もお読みくださりありがとうございました。

参考文献

行政判例百選II〔第8版〕 別冊ジュリスト 第261号.

櫻井敬子,橋本博之(2019)『行政法[第6版]』弘文堂.

下山憲治,友岡史仁,筑紫圭一(2017)『行政法』日本評論社.

海道俊明,須田守,巽智彦,土井翼,西上治,堀澤明生(2023)『精読行政法判例』弘文堂

橋本博之(2023)『行政判例ノート <第5版>』弘文堂

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この記事を書いた人

法律記事を書いております犬橋です。現在は国立大学法科大学院に在籍しながら、行政法の判例の解説記事を主に執筆しています。令和7年司法試験合格者。

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