行政法事例問題演習に外せない良書
行政法事例問題を検討する際の、思考方法と答案の書き方がよくわかる本である。
一読しておくと、初学者であれば、行政法事例問題に対する心理的障壁が低くなり、既にそれなりのレベルにいる人であれば、復習になる。
ひとつ言うとすれば、入門書を読み終えた初学者で”わからない”ことに興奮を覚えるタイプの人間には、1章から読むのはおすすめしない。実に面白くないと感じるであろう。
行政法事例問題においては、イメージが重要である。思い切って、予備試験解説の3章から読むことをおすすめする。その後、1章、2章を読んで知識を頭の中でつなげればよいだろう。
このやり方のデメリットとしては、貴重な演習問題である予備試験過去問が初見でなくなることだが、初学者のうちに触れたところで、すべてを理解することはないから問題ないと思われる。
著者の一人である、伊藤 建先生がBEXAで出されている、行政法の流儀と組み合わせれば、最強である。
ちなみに、2章の論点解説は、中原茂樹『基本行政法』&『基本行政法判例演習』を片手に読むと、理解が深まる。
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