法科大学院在学中の倒産法ゼミで指定教材となっていたことをきっかけに購入し、受験勉強中には常に手元に置いて勉強をしていました。また、現在も講座作成の際に参考にさせていただいています。

司法試験では出題されないような細かい論点の解説が多い他の基本書と異なり、条文をベースにした基本的知識や判例百選掲載の重要判例を中心に解説されているため、手続の理解が大前提となる司法試験対策との関係では無駄なく必要十分な知識を習得することができます。
また、後半部分にはコラム形式で100のトピックについて触れられており、実務上での問題にも言及されているため、若手実務家ではじめて倒産事件を扱うという方にもお勧めになっています。

もっとも、この書籍を読むだけで答案を書けるようになる、というものではないので受験生のみなさんはこの書籍で知識を確認しつつ、過去問を起案するという方法で勉強をしてもらえればと思います。また、改正前民法の条文が挙げられているため、そこについては自学自修でフォローをする必要があります。